数字と根拠を問う思考の道具
その数字と根拠は、何を示しているか。数字そのものより、数字に当てた前提を確かめます。数字の読み方、数学と記号、認知を扱います。
柱6本と、それにつながる記事の計33本です。
同じ表から逆の結論が出るのはなぜか:手取り約81%の日本を、一人は「負担が軽い国」、一人は「保障が薄い国」と言った
見ていた数字は同じで、日本の行には平均給与が混ざっている可能性までありました。結論を分けたのは、税と保険料を取られるお金と見るか、保障の代金と見るかという前提です。数字を読む前に確かめる定義、年、目的の三行を、表の下に書き添える形で示します。
- 「シェア1位」の資料を、そのまま信じてはいけない:同じ会議で、二人の担当者が別々の1位を挙げた
- 2025年の調査で2035年の学校を否定するのは、まだ早い
- NPSのプラス10は、何を直すべきかを語らない
- テレビ視聴時間の国際比較:数字の出典と定義を確かめて読む
- メタ解析の数字も、どの研究を入れたかという前提から出てくる
- 口コミのランキングは、意見の集計であって性能の測定ではない
- 採点表で選べば客観的、とは限らない:重みの欄を誰が埋めたか、尋ねた人はゼロだった
- 細かい数字の予測で損をする人、しない人:小数点以下2桁まで並んだ販売予測は、翌月大きく外れた
- 世界の人口密度ランキング:指標の選び方で順位はこう変わる
- 前年どおりの予算に潜むワナ:新人が最初の年の額の理由を尋ねると、会議室は静かになった
- 大学教員の報酬ランキングは何を根拠にしているか 推定値の順位より確かめられる仕組みを見る
- 地方公務員の給与は四つの前提を決めるまで比べられない、平均月額を一列に並べる誤り
- 年齢別の貯蓄の表を、自分の将来として読んではいけない:60代の行を指さした夫は「30年後には2,267万円」と言った
「分かったつもり」を見抜く方法:企画書を三回読み返した課員は、部長の一つの質問で詰まった
前夜に三回読み返し、三回とも、よく分かったと感じていました。答えを作った頭と点検する頭が同じなので、頭の中の点検は自己採点になります。書き出す、説明する、問わせるの三つで、考えを頭の外に出して確かめる方法が身につきます。
自然という言葉を定義するために圏論は生まれた:関係で対象を捉える数学
会議で「そのほうが自然でしょう」と言われると、反論しにくくなります。けれども数学者たちは、その「自然」という言葉をきちんと定義するために、圏論という理論を一つ作りました。定義されていない「自然」は、多くの場合、話し手の好 […]
色の濃さで「分散は十分」と言い切ってはいけない:会議に映した図には、色の目盛りも期間も書いていなかった
図のほとんどが淡い色でも、示すのは平常時に銘柄が別々に動いていたことだけです。同じ相関0.3も、色の範囲を変えるだけで、淡い色から最も濃い色に変わります。カラーバーと期間を確かめ、大きく下げた時期の図と並べて読む方法が分かります。
AIに「いい感じに」と頼んではいけない本当の理由:部長会議の資料は、どの会社でも使えそうな色の多いスライドで返ってきた
課長の頭の中にあった完成図は、プロンプトの一行に乗りませんでした。AIに届くのは言葉という記号の形だけで、指しているものは頼んだ人の側に残ります。固有名詞、数値、例、文脈の四つで、指しているものを運ぶ書き方が身につきます。
80対20はパレート分布の一例にすぎず、べき分布が教えるのは平均が役に立たない世界です
80対20の法則は、会議で重点化を主張するときの決め台詞として重宝されます。けれども数式の上では、80対20はパレート分布の形状パラメータαがおよそ1.16という一点で成り立つ数字にすぎません。この記事では、パレート分布 […]
つながる本:ChatGPTではじめるAI株式投資
