選択肢を限界までリストアップするには、いきなり案を出すのではなく、まず今の前提を疑うことが大切です。なぜなら、選択肢の少なさは、発想力の不足ではなく、無意識に置いた条件によって生まれることが多いからです。
「予算はこれくらい」「人員は今のまま」「期限は変えられない」「この方法しかない」。こうした前提は、意思決定を現実的にする一方で、選べる範囲を狭めます。選択肢を増やすには、前提を一つずつ外してみる必要があります。
たとえば新しい施策を考えるとき、「広告を出すか出さないか」だけでは二択です。しかし、「目的は認知なのか、購入なのか」「自社だけでやる必要があるのか」「今すぐ実施する必要があるのか」と問い直すと、提携、紹介、既存顧客向け施策、時期の変更など別の選択肢が出てきます。
大切なのは、すぐに実行可能かどうかで削らないことです。リストアップの段階では、判断と生成を分けます。まず前提を外して選択肢を広げ、その後で基準と重みづけに照らして絞る。意思決定の質は、最初に見えた選択肢だけで決めない姿勢から生まれるのです。



