結論を責める前に、前提を疑う

出した結論が間違っていたとき、まず検証すべきは結論そのものではなく、その結論を支えていた前提です。意思決定の失敗は、最後の判断ミスに見えて、実は出発点の置き方に原因があることが多いからです。

人は判断をするとき、見えている情報だけでなく、無意識の仮定にも頼っています。「顧客は価格を重視するはずだ」「この企画は若い世代に響くはずだ」「今は攻めるべき時期だ」といった前提です。これらがずれていれば、どれだけ論理的に考えても、結論は間違った方向へ進みます。

たとえば新商品が売れなかった場合、「宣伝が弱かった」と結論づけるのは簡単です。しかし前提を見直すと、「そもそも顧客がその課題を強く感じていなかった」「価格より手軽さを求めていた」という別の理由が見えてくるかもしれません。すると次に選ぶべき行動も、広告強化ではなく商品設計の見直しになります。

結論の誤りは、能力不足の証拠ではありません。前提を更新する機会です。大切なのは、失敗した判断を責めることではなく、何を当然だと思っていたのかを言葉にすることです。意思決定を強くする第一歩は、結論より前にある前提を検証する姿勢なのです。

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