スマートフォン依存症

1. はじめに:スマートフォン依存症の範囲の定義

現代社会において、スマートフォンは情報通信、エンターテイメント、社会的交流に不可欠なツールとなっています。しかし、その利便性の裏で、過度な使用がもたらす問題、すなわち「スマートフォン依存症」への懸念が高まっています。本報告書は、スマートフォン依存症の定義、診断基準、症状、原因、多岐にわたる影響、そして予防・介入戦略について、医学研究者の視点から包括的に考察するものです。

1.1. 「スマートフォン依存症」の定義と正常な使用との区別

スマートフォン依存症は、否定的な結果が生じているにもかかわらずスマートフォンの使用をコントロールできず、日常生活の活動よりも優先してしまう状態と特徴づけられます 1。単に使用時間が長いことだけを指すのではなく、コントロールの喪失と機能障害が本質的な要素です。全ての医学的分類において独立した「疾患」として正式に認められているわけではありませんが 1、その明確な有害性から、実際には介入が必要な状態として扱われています。この用語は、「ネット依存」や「インターネット依存」といった概念としばしば同義的に用いられたり、その後継と見なされたりします 1

この定義を明確にし、正常範囲の広範な使用と病的な使用を区別することは、自己評価と臨床的アプローチの両方にとって極めて重要です。現代のデジタルコンテクストにおける「依存症」の概念は進化の途上にあります。提供された情報源は、定義上の課題を浮き彫りにしています。「スマートフォン依存症」は、「ゲーム障害」のようにDSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)やICD(国際疾病分類)で独立した診断名が確立されているわけではありません 3。しかし、その特徴(コントロールの喪失、没頭、否定的結果)は、確立された依存症の基準と一致しています 1。この事実は、行動嗜癖に関する我々の理解と分類が、新しいテクノロジーに適応しつつあることを示唆しています。スマートフォンは多機能デバイスであるため、単一の活動への依存(例:ゲーム)よりもこの問題を複雑にしています。したがって、固定されたラベルにのみ依存するのではなく、機能障害を主要な診断マーカーとして強調する必要があります。これはまた、多機能デバイス使用に特有の診断基準を洗練させるための継続的な研究の必要性も示しています。

1.2. 有病率と増大する社会的懸念

「スマートフォン依存症」自体の具体的な有病率は調査によって異なり、全ての情報源で日本に関する一貫したデータが提供されているわけではありません。しかし、関連するインターネット依存に関するデータ 7 や自己申告によるスマートフォン依存のデータ 10 は、これが重大な問題であることを示しています。例えば、2024年のある調査では、回答者の70%が自身を「スマートフォン依存」であると認識しており 10、2020年の調査ではスマートフォン依存の自覚がある人は17.3%で、特に20代女性で高い割合でした 11。高校生では4.6%がネット依存傾向「高」と判定されています 9

これらの数値は、たとえ自己申告であったり、より広範なインターネット使用に関するものであったりするとしても、問題のあるテクノロジー利用の広範な性質と、スマートフォン依存症への対処の公衆衛生上の重要性を強調しています。多くの個人が自身の問題のある使用を認識しており(自己認識型依存者の77.6%が使用を減らしたいと考えている 10)、その悪影響も認識しています(75.4%が生活への支障を報告 10)。しかし、この認識にもかかわらず行動が持続することは、強力な根底にあるメカニズムを示唆しており、これには後述する神経生物学的および心理的要因が関与している可能性が高いです。スマートフォンなしでは不安を感じる人の割合が高いこと(88.8% 10)は、依存の度合いをさらに浮き彫りにしています。この認識と行動の間のギャップは、単なる啓発キャンペーンでは不十分であることを示唆しています。介入は、行動の強迫的な性質に対処し、自己調整の困難さを認識しつつ、コントロールを取り戻すための実践的なツールを提供する必要があります。

2. 診断フレームワークと自己評価

スマートフォンへの依存状態を客観的に把握し、適切な対応を検討するためには、確立された診断フレームワークの理解と、それに基づいた自己評価が不可欠です。

2.1. 既存の診断基準の概要

現在、スマートフォン依存症に特化した統一的な国際的診断基準は確立されていませんが、インターネット依存や関連する行動嗜癖の評価に用いられるいくつかの主要なツールや診断基準が存在します。

  • Youngのインターネット依存度テスト (IAT): Kimberly Young博士によって開発されたこのテストは、インターネット依存の評価に広く用いられています 3。20項目の質問から成り、各項目は5段階評価(1点:全くない~5点:いつもある)で回答します。合計得点(20~100点)に基づき、依存傾向が「高」(70点以上)、「中」(40~69点)、「低」(20~39点)の3段階で評価されます 7。主な評価項目には、インターネットへの没頭、耐性(より多くの時間を費やさないと満足できない)、コントロールの喪失、離脱症状(利用を控えると落ち着かない、イライラする)、そして生活、人間関係、仕事・学業への悪影響などが含まれます 7
  • Youngの8項目基準: より簡便な評価方法として、Young博士は8つの基準も提示しています。これら8項目のうち5項目以上に該当する場合に「依存傾向あり」とされます 7。具体的な項目は、「ネットを利用していない時も、ネットのことを考えている」「より多くの時間ネットをしないと満足できない」「ネットの利用時間をコントロールしようとしても、うまくいかない」などです 7
  • スマートフォン依存尺度 (SAS) / Sスケール (短縮版): スマートフォン特有の依存を評価するために開発された尺度です 3。例えば、「スマホがないと我慢できなくなると思う」「(使う前に)意図していたよりもスマホを長時間使ってしまう」「まわりの人が、自分に対してスマホを使いすぎていると言う」といった項目が含まれます 3。聖明病院が引用する短縮版では、合計点が31点以上の場合、スマートフォンへの依存の疑いがあるとされています 15
  • DSM-5 「インターネットゲーム障害 (IGD)」: 米国精神医学会発行のDSM-5では、「今後の研究のための病態」としてインターネットゲーム障害が収載されています。これは主にゲームに焦点を当てていますが、その診断基準(例:ゲームへのとらわれ、離脱症状、耐性、コントロールの試みの不成功、他の活動への興味喪失、問題を知りつつも過度に使用、嘘をつく、否定的な気分を避けるために使用、大事な関係や機会を危険にさらす)は、広範なインターネットやスマートフォン依存の理解にも関連性が高いと考えられています 3。通常、過去12ヶ月間に5つ以上の基準を満たす場合に診断されます。
  • ICD-11 「ゲーム障害」: 世界保健機関(WHO)のICD-11では、「ゲーム行動症(Gaming Disorder)」が正式な疾患として分類されました。これは、(1) ゲームをコントロールできない、(2) 他の生活上の関心事や日常の活動よりゲームを優先する、(3) 問題が起きているにもかかわらずゲームを続ける、または、より多くゲームをする、といった特徴が持続し、個人、家族、社会、教育、職業等の重要な機能分野において著しい障害を引き起こしている状態を指します。通常、これらの行動パターンが12ヶ月以上続く場合に診断されますが、症状が重篤な場合はより短い期間でも診断可能です 4

これらのフレームワークを理解することは、問題のある使用パターンを認識するための基礎となります。IAT、SAS、IGD、ゲーム障害の基準には、没頭、コントロールの喪失、離脱症状、耐性、否定的結果といった点でかなりの重複が見られます。これは、行動嗜癖に共通の精神病理学的基盤が存在することを示唆しています。しかし、スマートフォンは特定の行動(例:ギャンブル)や物質とは異なり、様々な活動(ゲーム、SNS、情報収集など)のための「媒体」です。このため、「スマートフォン依存症」を単一の存在として診断することは複雑です。問題行動はデバイス自体に特有のものなのか、それともデバイスを通じてアクセスされる特定のアプリケーション(例:SNS)に特有のものなのかを考慮する必要があります。このニュアンスは、的を絞った介入を行う上で極めて重要です。

表1:スマートフォン/インターネット依存に関する主要診断ツールの比較概要

ツール名主要な診断基準スコアリング/閾値(該当する場合)出典例
Youngのインターネット依存度テスト (IAT)没頭、コントロール困難、離脱症状、耐性、使用時間の隠蔽、現実逃避、人間関係・学業・仕事への支障など20項目20-39点:低依存傾向、40-69点:中依存傾向(問題あり)、70-100点:高依存傾向(治療の必要性)7
スマートフォン依存尺度 (SAS) 短縮版スマホがないと我慢できない、意図より長時間使用、周囲からの指摘、集中できない、身体的苦痛(手首や首の痛み)など10項目合計点31点以上:スマホ依存の疑い15
DSM-5 インターネットゲーム障害 (IGD)ゲームへのとらわれ、離脱症状、耐性、コントロール失敗、他の興味喪失、問題を知りつつ過剰使用、嘘、否定的気分の回避、重要な関係・機会の喪失など9基準中5つ以上過去12ヶ月間に5つ以上該当3
ICD-11 ゲーム障害ゲームのコントロール困難、ゲームの優先度上昇、否定的結果にも関わらず継続・エスカレート。個人・家族・社会・教育・職業等で著しい機能障害。通常12ヶ月以上持続5

この表は、異なるフレームワークが問題のあるインターネット/スマートフォン使用をどのように概念化し、測定しようとしているかについて、構造化された比較的な視点を提供します。共通点と相違点を浮き彫りにし、診断的アプローチの包括的な理解を助けます。

2.2. 警告サインの認識:自己評価のための主要指標

上記の診断基準や各種チェックリストから共通して見られる警告サインを以下にまとめます。これらは、自身や周囲の人のスマートフォン使用状況を振り返る際の指標となります。

  • コントロールの喪失:
  • 思っていたより長い時間ネットやスマホをしてしまう 7
  • 利用時間や頻度を減らそうとしてもできない、失敗する 7
  • やめようと思っても、やめられないと感じる 14
  • 没頭・執着:
  • スマホやネットのことを常に考えている、次の利用を楽しみにしている 7
  • 朝起きてすぐにスマホを手に取ってしまう 14
  • 他にやらなければならないことがあっても、まず先にメールやSNSをチェックする 7
  • 離脱症状・気分変調:
  • スマホが手元にないと不安、イライラ、落ち着かない、空虚感を感じる 13
  • 現実逃避や落ち込んだ気分を紛らわすためにスマホを利用する 7
  • ネットをしていないと憂鬱になっても、再開すると嫌な気持ちが消える 7
  • 耐性:
  • より多くの時間利用しないと満足できない(使用時間の漸増として現れる) 7
  • 否定的結果:
  • 家庭での役割や家事、仕事や学業をおろそかにする、支障が出る 7
  • 配偶者や友人との関係が悪化する、過ごす時間よりもスマホを優先する 7
  • 睡眠時間が短くなる、寝不足が続く 7
  • 健康を損ねる、成績や仕事の能率が低下する 7
  • 欺瞞・隠蔽:
  • ネットやスマホの利用時間や頻度、内容を人に隠そうとする、嘘をつく 7

これらの警告サインを複数認識する場合、専門機関への相談を検討することが推奨されます。

3. スマートフォン依存症の症状群

スマートフォン依存症は、行動面、心理面、身体面、認知面、感情面など、多岐にわたる症状を引き起こします。これらの症状は相互に関連し合い、個人の日常生活に深刻な影響を及ぼす可能性があります。

3.1. 行動的・心理的徴候

スマートフォン依存症の最も目に見える兆候は、特徴的な行動パターンと心理状態の変化です。これには、常にスマートフォンをチェックする行動 15、スマートフォンから離れられない感覚 14、現実の対人関係よりもスマートフォンを優先する傾向 7、家庭や職場・学校での責任の放棄 7、使用状況についての嘘や隠蔽 7 などが含まれます。また、否定的な気分(不安、抑うつ、退屈など)を和らげるためにスマートフォンを使用する行動 7 や、スマートフォンが使えない状況になると不安やイライラを感じる心理状態 14 も典型的な徴候です。

3.2. 身体的健康との関連

スマートフォンへの過度な依存は、様々な身体的不調を引き起こす可能性があります。

  • 睡眠障害: 夜遅くまでのスマートフォン使用による入眠困難、睡眠不足、睡眠の質の低下は頻繁に報告されています 1。これは、画面からのブルーライトが睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制するためと考えられています 19
  • 筋骨格系の問題: スマートフォンを長時間見下ろす姿勢は、「ストレートネック(スマホ首)」と呼ばれる頚椎の生理的前弯の消失を引き起こし 14、首や肩の凝り、腰痛の原因となります 1。また、スマートフォンの操作に伴う手首への負担から、手首の痛みや腱鞘炎が生じることもあります 1。頭部を前屈させる角度が大きくなるほど頚椎にかかる負荷は増大し、例えば15度前屈で約12kg、30度で約18kg、45度で約22kgの負荷がかかるとされています 21
  • 眼精疲労と視覚系の問題: スマートフォンの画面を長時間注視することは、ドライアイ、かすみ目、目の疲れといった眼精疲労の症状を引き起こします 14。これは、近距離でのピント調節筋(毛様体筋)の持続的な緊張 24、画面集中によるまばたきの減少とそれに伴う涙液の蒸発 23、そしてブルーライトによる角膜への影響 24 などが複合的に関与しています。
  • その他: 頭痛 14 や、スマートフォン使用による身体活動の減少に伴う体力低下や関連する健康リスクも懸念されます 25

これらの身体症状は、単なる不快感にとどまらず、慢性化することで生活の質を著しく低下させる可能性があります。例えば、慢性的な首の痛みは姿勢や呼吸、気分にも影響を及ぼし得ます 21。また、睡眠不足は代謝異常や免疫機能低下など、数多くの健康問題のリスク因子となることが知られています 19。これらの身体的不調が、さらなる現実逃避的なスマートフォン使用を促すという悪循環を生み出す可能性も考慮に入れる必要があります。

3.3. 認知的・感情的後遺症

スマートフォン依存症は、認知機能および感情状態にも深刻な影響を及ぼすことが指摘されています。

  • 認知的影響:
  • 集中力・注意力の低下: 一つのことに集中できない、注意が散漫になる、といった症状が報告されています 3。スマートフォンからの絶え間ない通知や情報が、注意を持続させる能力を阻害します。
  • 記憶力の低下: 新しいことを覚えられない、物忘れが頻繁になる、といった記憶に関する問題が生じることがあります 14。情報過多や浅い情報処理が、記憶の符号化や定着を妨げると考えられます 14
  • 実行機能の低下: 計画通りに物事を進められない、段取りを考えられないなど、目標志向的な行動を制御する能力が低下する可能性があります 26
  • マルチタスク能力の誤認: スマートフォン使用者は複数の作業を同時にこなしているように感じることがありますが、実際には集中する対象を頻繁に切り替えているに過ぎず、これが認知的な負荷を高め、効率を低下させます 14
  • 感情的影響:
  • 不安・焦燥感の増大: スマートフォンが手元にないことへの不安感、常に情報をチェックしなければならないという焦燥感が高まることがあります 14
  • 抑うつ症状: 気分の落ち込み、無気力、興味・関心の喪失といった抑うつ症状が現れたり、既存のうつ病が悪化したりする可能性があります 1
  • **易怒性:**些細なことでイライラしやすくなる、怒りっぽくなる、といった感情のコントロールの困難さが生じることがあります 7
  • 孤独感: SNSなどを通じて表面的には多くの人と繋がっていても、現実の対人関係が希薄になることで、むしろ孤独感が深まることがあります 14
  • 自己肯定感の低下・嫉妬: SNS上で他者の華やかな投稿と自身を比較することで、劣等感や嫉妬心を抱き、自己肯定感が低下することがあります 14
  • 情緒不安定: 理由もなくイライラしたり、涙もろくなったりするなど、感情の起伏が激しくなることがあります 26

これらの認知的・感情的影響は、個人の学習能力、就労能力、そして精神的な安定性を著しく損なう可能性があります。

表2:スマートフォン依存症の症状分類

カテゴリー具体的な症状例出典例
行動的・心理的徴候・コントロールできない使用(長時間化、中断困難)<br>・常にスマホをチェック<br>・スマホを最優先<br>・責任の放棄<br>・使用状況の隠蔽・嘘<br>・否定的気分の回避手段としての使用<br>・使用できない時の不安・イライラ7
身体的健康症状・睡眠障害(入眠困難、睡眠不足、質の低下)<br>・ストレートネック、肩こり、腰痛<br>・手首の痛み、腱鞘炎<br>・眼精疲労(ドライアイ、かすみ目、目の疲れ)<br>・頭痛<br>・体力低下1
認知的症状・集中力・注意力の低下<br>・記憶力の低下<br>・実行機能の低下<br>・創造性の低下<br>・判断力の低下3
感情的症状・不安感、焦燥感の増大<br>・抑うつ症状、気分の落ち込み<br>・易怒性、イライラ<br>・孤独感<br>・自己肯定感の低下、劣等感、嫉妬<br>・情緒不安定1

この表は、スマートフォン依存症がもたらす多様な症状を整理し、問題の多面性を理解する一助となります。

4. スマートフォン依存症の病因論:生物・心理・社会的視点

スマートフォン依存症の発症と維持には、生物学的要因、心理的脆弱性、そして社会的ダイナミクスが複雑に絡み合っています。これらの要因を理解することは、効果的な予防策と治療法を開発する上で不可欠です。

4.1. 神経生物学的基盤:脳の報酬系とドーパミン

スマートフォン依存症の神経生物学的メカニズムの中心には、脳の報酬系と神経伝達物質であるドーパミンが関与しています 4。SNSの通知、ゲームのクリア、新しい情報の発見といったスマートフォン上の様々な刺激は、脳の報酬系を活性化させ、快感や満足感をもたらすドーパミンの放出を促します。このドーパミン放出は行動を強化し、同様の刺激を再び求めるループを形成します。

長期間にわたりこのような刺激に晒されると、報酬系は次第に鈍感になり、同じ程度の快感を得るためにより強い、あるいはより頻繁な刺激が必要となる「耐性」が形成される可能性があります 8。また、自然な報酬(例:対面での交流、趣味活動)に対する感受性が低下することもあります。インターネットやゲームへの依存が認められる個人では、報酬処理に関わる線条体や、衝動制御に関わる前頭前野といった脳領域において、構造的および機能的な変化が観察されています 4。これらの神経生物学的な変化は、なぜスマートフォンの使用が強迫的になり、意志の力だけではコントロールが困難になるのかを説明する一助となります。

さらに重要なのは、スマートフォンエコシステム、特にアプリケーションやプラットフォームの設計自体が、このドーパミン報酬メカニズムを積極的に利用しているという点です 4。例えば、SNSの「いいね!」やコメント、ゲーム内のランダムな報酬、次々と表示されるおすすめ動画などは、予測不可能なタイミングで報酬を与える「変動比率強化スケジュール」と呼ばれる心理学的手法に基づいており、これは非常に強力な行動維持効果を持ちます。このような「クイックドーパミンヒット」 35 は、即時的な満足感を提供し、遅延型の報酬しかもたらさない現実世界の活動よりも魅力的に感じさせることがあります。絶え間ない新規性や断続的な報酬 14 は、使用を促進する強力な誘因となります。この事実は、スマートフォン依存が個人の脆弱性だけの問題ではなく、テクノロジーのデザイン自体が依存的なパターンを助長しているという、よりシステム的な問題を提起しています。

4.2. 心理的脆弱性:不安、抑うつ、孤独感、およびパーソナリティ特性

特定の心理的状態やパーソナリティ特性は、スマートフォン依存症への脆弱性を高める可能性があります。

  • 既存の精神的健康問題: 不安障害、うつ病、あるいは強い孤独感を抱える人々は、スマートフォンを一時的な気晴らし、現実逃避の手段、あるいは他者との繋がりを求めるツールとして使用する傾向があります 1。スマートフォンは、否定的な感情から一時的に解放されるための手段となり得ますが 3、根本的な問題解決には至らず、むしろ依存を深める可能性があります。
  • パーソナリティ特性: 自己コントロール能力の低さ 38、神経症的傾向(心配性、情緒不安定) 38、人生に対する満足度の低さ 38、内気さ(シャイネス) 33、衝動性や刺激希求性の高さなどが、リスク要因として指摘されています。また、流行に敏感であったり、オンラインでの自己表現に喜びを感じる人も、依存に陥りやすい傾向があるかもしれません 14
  • 悪循環の形成: スマートフォンの過剰使用は、これらの既存の心理的問題をさらに悪化させる可能性があります 14。例えば、SNS上での他者との比較は、劣等感や自己肯定感の低下を招き 14、結果としてさらなるスマートフォンへの逃避を促すという悪循環を生み出します。

データは一貫して、孤独感、不安、抑うつといった否定的な感情状態とスマートフォン使用の増加との関連を示しています 14。これは、多くの人にとってスマートフォンが、苦痛を一時的に緩和したり、心の空白(例:孤独を感じた際のオンラインでの社会的繋がりへの希求 7)を埋めたりするためのツールとなっていることを示唆しています。しかし、この対処法はしばしば不適応的です。なぜなら、苦痛の根本原因に対処せず、SNSでの比較が不全感を増大させるなど 14、かえって状況を悪化させる可能性があるからです。したがって、治療と予防は、単にスマートフォンの使用を抑制しようとするだけでなく、より健康的な対処戦略を開発し、根底にある心理的ニーズに直接対処することに焦点を当てるべきです。

4.3. 社会的ダイナミクス:FOMO、仲間からの影響、およびオンラインソーシャル環境

社会的な要因もまた、スマートフォン依存症の発症と維持に大きく関与しています。

  • FOMO (Fear of Missing Out – 見逃すことへの恐れ): 常に他者と繋がり、最新情報を把握していたいという欲求は、体験や情報を見逃すことへの不安感に煽られ、強迫的なスマートフォンチェック行動を助長します 39。FOMOは、自律性、有能感、関係性といった基本的な心理的欲求の充足度が低いことと関連し、SNSの過剰利用に繋がるとされています 40
  • 仲間からの圧力/社会的規範: 周囲の友人や同僚が常にスマートフォンを使用している環境では、自分も同様に行動しなければならないという同調圧力が生じることがあります 38。これは特に思春期の若者にとって重要な要因となり得ます。
  • オンラインソーシャル環境の特性: オンラインでのインタラクション(例:「いいね!」による承認欲求の充足、オンラインでの新たな知人の容易な形成 7)は、非常に強化的な性質を持ちます。しかし、これらの環境は同時に「SNS疲れ」や他者とのネガティブな比較、オンラインハラスメントといった問題も引き起こす可能性があります 7

FOMO 39 は、社会からの疎外や価値ある経験を逃すことへの恐れから生じます。私たちを繋ぐために設計されたスマートフォンやSNSは、皮肉なことにこの恐れを増幅させる可能性があります。SNS上で絶えず流れてくる、しばしば理想化された他者の生活の描写 14 は、個々人に自身の生活が不足していると感じさせ、さらなる「繋がり」と情報をオンラインで求めるように駆り立て、結果としてFOMOと使用のサイクルを深めます。基本的な心理的欲求とFoMOに関する研究 40 は、関係性や自律性といった欲求がオフラインで満たされない場合、個人はそれらをオンラインで求め、そこでFoMOが過剰な使用を促進する可能性があることを示唆しています。FOMOに対処するには、単に電話の使用を減らす以上のことが必要です。それは、本物のオフラインでの繋がりを育み、自己受容を促進し、オンラインの社会的相互作用の性質を批判的に評価することを含みます。また、オンラインコンテンツのキュレーションされた性質を理解するためのメディアリテラシーの重要性も指摘しています。

5. スマートフォン依存症が生活の各領域に及ぼす影響

スマートフォンへの過度な依存は、学業、仕事、対人関係、心身の健康など、個人の生活における広範な領域に深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。

5.1. 学業成績および認知発達への影響

特に若年層において、スマートフォン依存症は学業成績の低下と認知発達の阻害に繋がるというエビデンスが集積しています。

  • 学業成績の低下: スマートフォンの使用時間が長いほど、学業成績や評定が低いという強い相関関係が複数の調査で示されています 7。1日に1時間以上のスマートフォン使用が成績に顕著な悪影響を与えること 28、また、十分な勉強時間や睡眠時間を確保していても、1日に3時間以上スマートフォンを使用する生徒は良好な成績を得にくい傾向があること 42 などが報告されています。
  • 認知発達への影響(子ども・思春期): 長時間のインターネットやスマートフォン使用は、脳の発達、特に思考、記憶、集中を司る前頭前野や、学習と記憶に重要な役割を果たす海馬の発達を遅らせる可能性があると指摘されています 28。これは、東北大学の川島隆太教授らの研究によっても支持されています 28
  • メカニズム: これらの影響の背景には、学習中の注意散漫、集中力の低下、情報過多や浅い情報処理による記憶固定の阻害 14、そして認知機能の回復に不可欠な睡眠の質の低下 42 などが考えられます。

スマートフォン依存症が学業成績に害を及ぼすのは、単に勉強時間中の直接的な注意散漫(「ながら勉強」15)によるものだけではありません。それはまた、(1) 集中力や記憶力といった学習に必要な基礎的な認知機能を損ない 28、(2) 読書、集中的な学習、あるいは記憶の定着に不可欠な睡眠といった、重要な学習関連活動に費やされるべき時間を奪います 7。特に前頭前野の発達への影響 28 は、長期的な実行機能にとって懸念されます。したがって、教育的介入は、単なる時間制限を超えて、認知習慣と発達への影響に対処する必要があります。集中的な注意と深い学習戦略を促進することが最も重要になります。

5.2. 仕事の生産性と職業的ウェルビーイングへの影響

職場におけるスマートフォン依存症は、個人の生産性低下やキャリア形成の阻害に繋がるだけでなく、組織全体の効率性にも影響を及ぼす可能性があります。

  • 生産性の低下: 業務効率の低下、作業成果の質の悪化が報告されています 7。頻繁な通知によるタスクの切り替えは、「タスクスイッチング疲労」を引き起こし、集中力を削ぎます 44。ある調査では、従業員の66%が勤務時間中に個人的な理由でスマートフォンを使用していることを認めています 44
  • ストレスとワークライフバランスの悪化: スマートフォンの過度な使用は、仕事の過負荷によるストレスを増大させる可能性があります 32。Job総研の調査では、スマートフォン依存を自覚する人の48.4%が集中力の低下を経験しており、これが業務に影響していると考えられます 10
  • キャリアへの影響: 持続的な生産性の低下や集中困難は、昇進の機会損失やキャリアの停滞に繋がる可能性があります。

スマートフォンは仕事上の接続性を提供する一方で、勤務時間中への個人的な事柄の絶え間ない侵入も容易にします 44。逆に、仕事が私的な時間に侵入することもあります(例:テレワークによる境界の曖昧化 14)。この常時接続状態は、必ずしも生産性を向上させるわけではなく、継続的な中断と認知的負荷により、集中的で深い作業が減少し、結果として生産性が低下するという「生産性のパラドックス」を引き起こす可能性があります 44。この曖昧な境界を管理することから生じるストレスは、ウェルビーイングと効率をさらに低下させる可能性があります 32。したがって、職場のポリシーと個人の戦略は、勤務中の電話使用だけでなく、集中力を保護し燃え尽きを防ぐためのデジタル境界管理という広範な問題に対処する必要があります。

5.3. 対人関係と社会的機能の侵食

スマートフォンへの没頭は、現実世界の対人関係を希薄化させ、コミュニケーション能力の低下や社会的孤立を招くことがあります。

  • 家族・パートナーとの関係: コミュニケーションの減少、パートナーや家族の無視、スマートフォン使用を巡る口論などが頻繁に起こり得ます 7。「ファビング」(スマートフォンに気を取られて相手を無視すること)は、相手に疎外感を与えます 49。極端な場合には、「スマホ離婚」と呼ばれるように、離婚の原因となることもあります 47
  • 友人関係: 対面での交流よりもオンラインでのやり取りを優先するようになり 7、現実世界の友人を失うことがあります 7
  • 親子関係: 親のスマートフォン依存は、育児放棄やネグレクトに繋がり、子どもの情緒的発達や愛着形成に悪影響を及ぼす可能性があります 37。子どもは自分が重要でないと感じ、行動上の問題や引きこもりを示すことがあります 37
  • コミュニケーション能力の低下: 対面でのインタラクションが減少することで、非言語的コミュニケーションスキル(表情、身振り手振りなど)や、自分の考えを効果的に言葉で表現する能力が十分に発達しない可能性があります 25

スマートフォンの過剰使用は、対面での相互作用の「量」を減らすだけでなく 7、実際に行われる相互作用の「質」をも変容させる可能性があります(例:ファビング 49)。この「デジタルの置き換え」は、特に若年層において重要な社会的・感情的スキルの発達を妨げる可能性があります 25。親にとっては、自身の依存 37 が注意深い育児を置き換え、子どもの発達に影響を与えます。これは波及効果を生み出します。つまり、社会的スキルが低いと社会的不安が増し、それが個人をオンラインインタラクションの知覚された「安全性」へとさらに駆り立て、サイクルを強化し、深く意味のある関係を形成・維持する上での長期的な困難につながる可能性があります。

5.4. 精神疾患との併存および悪化

スマートフォン依存症は、うつ病や不安障害といった他の精神疾患と高い併存率を示すことが知られています 1。この関係は双方向的であり、スマートフォン依存がこれらの精神疾患を引き起こしたり悪化させたりする一方で、既存の精神疾患がスマートフォンへの逃避や依存を促進することもあります。例えば、否定的な感情から逃れるためにスマートフォンを使用する行動 7 は、根本的な問題が未解決のままであれば、既存の状態を悪化させる可能性があります。また、スマートフォン使用による睡眠不足は、精神的健康問題をさらに悪化させる要因となります 1

5.5. 長期的な身体的健康への影響

眼精疲労や首の痛みといった即時的な症状に加え、慢性的な問題が生じる可能性があります。これには、持続的な睡眠障害 19、慢性的な筋骨格系の痛み 21 が含まれます。また、スマートフォン使用が身体活動を代替する場合、座りがちなライフスタイルに関連する疾患のリスクが増加する可能性もあります。さらに、脳疲労や多様な活動からの認知的刺激の減少により、「スマホ認知症」と呼ばれる認知機能低下の症状との関連も懸念されています 14。これらの身体的問題が蓄積されると、長期的に生活の質を著しく低下させる可能性があります。

表3:スマートフォン依存症の影響に関する研究知見の要約

領域主要な知見/結果出典例
学業・成績低下(特に1日1時間以上の使用)<br>・前頭前野・海馬の発達遅延の可能性<br>・集中力・記憶力の低下7
仕事/生産性・業務効率の低下<br>・タスクスイッチング疲労<br>・仕事の過負荷によるストレス増加7
社会的/対人関係・家族・パートナーとのコミュニケーション減少、関係悪化<br>・現実の友人関係の希薄化<br>・親の依存による子どもの発達への悪影響<br>・コミュニケーション能力低下の可能性7
精神的健康・うつ病、不安障害との高い関連<br>・孤独感の増大<br>・易怒性、情緒不安定<br>・自己肯定感の低下(SNS比較による)1
身体的健康・睡眠障害(ブルーライト、メラトニン抑制)<br>・ストレートネック、肩こり、腰痛<br>・眼精疲労、ドライアイ<br>・頭痛<br>・「スマホ認知症」様症状の懸念7

この表は、スマートフォン依存症の多様な否定的結果を統合し、その広範な影響の概要を示しています。

6. 予防と介入のための戦略

スマートフォン依存症への対処には、個人レベルでの取り組みから、家族や社会、専門機関によるサポートまで、多層的なアプローチが求められます。

6.1. 個人によるアプローチ

個人が主体的に取り組める戦略は、スマートフォンとの健全な関係を再構築するための第一歩です。

6.1.1. デジタルデトックスの役割と有効性

デジタルデトックスとは、一定期間、意図的にスマートフォンやその他のデジタルデバイスの使用を減らす、あるいは完全に中断することを指します 51。その効果として、気分改善(穏やかになる、ストレスや不安の軽減)、睡眠の質の向上、目や脳の疲労回復、オフライン活動への関心の高まりなどが報告されています 51。短期間のデトックスでも効果があるとする研究もあり 51、ある研究ではデバイスなしで外出した人の95%がより穏やかな気分になったと報告しています 51。自然環境でのデジタルデトックスは、その効果を高める可能性があります 51。ただし、急激な「完全な中断」は逆にストレスを増加させることもあるため、段階的な削減や構造化された休息期間の方が効果的な場合もあります 52

デジタルデトックス 51 は、一時的な安心感とテクノロジーとの関係を再評価する機会を提供できます。しかし、現代生活におけるスマートフォンの浸透度を考えると、恒久的な「デトックス」は多くの場合非現実的です。真の価値は、デトックス期間を利用して (1) 習慣的なパターンを断ち切り、(2) 自身の依存度への認識を高め、(3) デトックス期間「後」のより意識的な使用のための戦略を立てることにあるかもしれません。それは完全に排除するのではなく、再調整することに近いです。したがって、デジタルデトックスは、それ自体が解決策ではなく、視点を得て変化を開始するためのツールとして位置づけ、他の長期的な戦略と組み合わせるべきです。

6.1.2. テクノロジーによる支援:時間管理アプリと通知制御

スマートフォンの機能を活用して使用をコントロールする方法も有効です。

  • 時間制限・追跡アプリ: iOSの「スクリーンタイム」やAndroidの「Digital Wellbeing」といった標準機能のほか、「StayFree」「Forest」「Googleファミリーリンク」「Freedom」「OurPact」「Kidslox」「Qustodio」などの専用アプリは、使用時間の監視、特定アプリの利用制限、ウェブサイトのブロックなどを可能にします 55。これらのアプリは、自身の使用パターンへの気づきを促し、コントロール感を与えてくれます 56
  • 通知管理: 不要不急なアプリの通知をオフにする、あるいは特定の時間帯は通知を完全にオフにする「集中モード」などを活用することで、作業中の中断を大幅に減らし、集中力を維持することができます 36。通知は脳の受動的注意システムとドーパミン放出を利用するため、非常に注意散漫を引き起こしやすいとされています 36

時間管理や通知制御のためのアプリ 55 は役立ちますが、問題のあるアプリから制御アプリへと依存先を単に移行させるだけで、本質的な自己調整能力を育成しないリスクがあります。これらのツールの有効性は、多くの場合、ユーザーのコミットメントに依存し、依存の根底にある心理的動機が対処されなければ効果が薄れる可能性があります。これらの技術的支援は、行動変容や心理的ニーズへの対応を含む広範な戦略内の支援ツールとして提示されるべきであり、それ自体が目的ではなく、より良い自己制御という目的を達成するための手段です。

6.1.3. 行動変容技法と健康的な代替行動の育成

意識的な行動変容と、スマートフォン以外の充実感を得られる活動を見つけることが重要です。

  • 明確なルールの設定: 「食事中は使用しない」「就寝1時間前からは触らない」といった具体的なルールを設けます 25
  • デジタルフリーゾーンの作成: 寝室や食卓など、特定の場所ではスマートフォンを持ち込まないようにします 53
  • 代替行動の選択: スポーツ、趣味、友人や家族との対面での交流など、スマートフォン以外の活動に積極的に時間を割きます 25。1日のスクリーンタイムを1時間減らし、身体活動を増やすことで、精神的健康と仕事への満足度が向上するという研究結果もあります 32
  • マインドフルネスの実践: スマートフォンを使用する際の自身の感情や衝動に気づき、意識的にコントロールする練習をします。
  • トリガーの特定と対処: 過剰使用を引き起こす状況や感情(トリガー)を特定し、それらに対する健康的な対処法を身につけます。

6.2. 社会的・家族的役割

個人だけでなく、周囲の環境や人々もスマートフォン依存の予防と対策において重要な役割を担います。

6.2.1. 親による指導と青少年向けの教育イニシアチブ

特に発達段階にある青少年に対しては、家庭と学校双方からの適切な指導が不可欠です。

  • 家庭での取り組み: 親は、スマートフォン使用に関する明確なルール(利用時間、場所、内容など)を設定し、自らも模範となるような健全なテクノロジー利用を示すべきです 25。依存のリスクや責任ある使用について、子どもとオープンに話し合うコミュニケーションが重要です 60。フィルタリング機能やペアレンタルコントロールの活用も有効です 25。ルール設定に子どもを参加させることも、自主性を育む上で効果的とされています 60
  • 学校での取り組み: 学校は、スマートフォン依存のリスクやデジタルシチズンシップ(デジタル社会の良き一員としての行動規範)に関する教育機会を提供し、メディアリテラシーを育む役割を担うことができます 54

子どもは親の行動を観察して学びます 25。親自身が「依存状態」であったり、不適切なテクノロジー利用習慣を示したりする場合、子どもが健全な習慣を身につけることは著しく困難になります。これは問題の世代間伝達の側面を示唆しています。さらに、親の関与や共同規制(例:親も同様のルールに従う、子どもと一緒に代替活動に取り組む 37)なしに単にルールを課すだけでは 25、効果が薄く、対立を生む可能性があります(例:「取り上げスマホ」が関係悪化につながる 61)。したがって、家族ベースの介入は、子どものためのルール設定と並行して、親の自己省察と行動変容を強調すべきです。健全な家族のテクノロジー環境を創造するための協力的なアプローチが、より成功する可能性が高いです。

6.3. 専門的支援システム

自己努力だけでは改善が難しい場合や、依存が重度である場合には、専門家の支援を求めることが重要です。

  • 医療機関・相談機関: 精神科医や臨床心理士によるカウンセリング、認知行動療法(CBT)などの心理療法、専門の依存症治療プログラムなどが有効とされています 1。日本では、久里浜医療センターのような専門医療機関 13 や、地域の精神保健福祉センター、精神科クリニックなどで診断や治療を受けることができます 1
  • 公的支援・NPO: 地方自治体やNPO法人などが提供する相談窓口や支援プログラムも利用可能です 62
  • 自助グループ: 同じ問題を抱える人々が集まり、経験を分かち合い支え合う自助グループへの参加も、回復過程において有効な手段となり得ます。

表4:スマートフォン依存症の予防・介入戦略マトリクス

介入レベル戦略タイプ具体例出典例
個人行動的・利用ルール設定(時間、場所)<br>・デジタルフリーゾーン設定<br>・代替活動(趣味、運動)<br>・マインドフルな使用25
テクノロジー的・時間管理/追跡アプリ利用<br>・通知オフ/集中モード活用<br>・デジタルデトックスの実践36
心理的・トリガーの特定と対処<br>・ストレスコーピングスキルの向上
家族/教育教育・啓発・依存リスクに関する情報提供<br>・メディアリテラシー教育54
ルール設定・環境調整・家庭内ルールの作成・共有<br>・ペアレンタルコントロール活用<br>・親による模範的行動25
専門家/社会医療・相談・精神科・心療内科受診<br>・カウンセリング、心理療法(CBT等)<br>・専門医療機関での治療プログラム1
サポートシステム・自助グループ参加<br>・公的相談窓口、NPO支援62

この表は、スマートフォン依存症に取り組むための様々なアプローチを構造化し、自己管理から専門的治療に至るまでの選択肢を提示します。

7. 特定の集団:個別化された考慮事項

スマートフォン依存症のリスクや影響は、年齢層や生活環境によって異なる様相を呈します。そのため、対象集団の特性に合わせた配慮が必要です。

7.1. 子どもと思春期の若者:発達上の脆弱性と保護因子

子どもや思春期の若者は、脳(特に前頭前野)が発達途上であること 28、衝動性が高いこと、仲間からの影響を受けやすいこと 38、自己調整スキルが未熟であることなどから、スマートフォン依存のリスクが高い集団です。依存は、学業成績 9、睡眠 42、精神的健康 54、社会的発達 25 に深刻な影響を及ぼす可能性があります。総務省の調査では、高校生女子の方が男子よりもやや依存傾向が高く、また高校1年生の方が3年生よりも依存傾向が高いことが示されています 9。家庭での利用ルールは、低学年の高校生の方が設定されている割合が高い傾向にあります 9。小学生におけるスマートフォン依存の特徴と親の対応についても特有の配慮が必要です 37

思春期は、アイデンティティ形成、社会的発達、脳の成熟にとって重要な時期です 28。スマートフォンは社会的繋がりや情報アクセスのためのツールを提供し、これらは有益である可能性があります。しかし、同じ機能(SNS、ゲーム、絶え間ない通知)が、仲間からの承認への過敏な感受性 38、衝動性、FOMO 39 といった思春期の脆弱性を悪用し、依存を引き起こし、彼らがまさに乗り越えようとしている発達課題に悪影響を与える可能性があります。高校低学年での依存度が高いこと 9 は、自己制御能力が未発達で、これらの影響を受けやすいことを反映している可能性があります。したがって、思春期の若者への介入は、単なる制限ではなく、自己調整スキル、メディアリテラシーの構築、そして健全なオフラインでのアイデンティティと社会的繋がりの育成に焦点を当てた、発達段階に応じたものである必要があります。

7.2. 大学生:学業的プレッシャーと社会的統合の課題

大学生は高いスマートフォン利用率を示し 31、スマートフォン依存が孤独感、抑うつ、不安と関連していることが報告されています 31。学業上のストレスや社会的な困難に対処するためにスマートフォンが用いられることがあります。一方で、活動そのものを楽しむ「オートテリック・パーソナリティ」は保護因子となる可能性が示唆されています 31。大学生活への移行期はストレスが多く、学生を脆弱にする可能性があります。

7.3. 成人就労者:接続性とウェルビーイングのバランス

成人就労者においては、スマートフォン依存が生産性 10、ワークライフバランス 14、精神的健康 32 に影響を与えることが指摘されています。Job総研の調査では、特に20代、30代において自己申告による依存度が高く、使用時間を減らしたいという意識も高いことが示されています 10。「常時接続」文化は境界を曖昧にし、ストレスや燃え尽き症候群の一因となる可能性があります。

7.4. 高齢者:デジタルデバイドの解消と社会的孤立への対処

高齢者の中には、必要性を感じない、あるいは操作が困難であるといった理由でスマートフォンを利用していない層も存在します 68。一方で、スマートフォンを利用する高齢者にとっては、社会的孤立を防ぐツールとなり得ます。しかし、それが唯一の関与手段となったり、オンライン詐欺の標的となったりする場合には、問題的な使用のリスクも存在します 68。高齢者においては、依存症そのものよりもデジタルデバイド(情報格差)やアクセス・スキルの欠如が主な懸念事項となることが多いですが 68、スマートフォンを頻繁に利用するようになった場合には、同様の依存パターンが生じる可能性も否定できません。

多くの高齢者にとって、スマートフォンは社会的繋がりを維持し、情報にアクセスし、サービスを利用するための重要なツールとなり、それによって孤独や孤立と闘うことができます 69。しかし、身体的な移動が制限されていたり、現実世界の社会的ネットワークが希薄であったりする場合、デジタルなやり取りへの過度な依存の可能性があります。主な問題はしばしばデジタル排除ですが 68、スマートフォンを導入した人々にとっては、報酬と逃避の同じメカニズムが問題のある使用につながり、オフラインの活動や繋がりとのバランスが取れていなければ、潜在的なライフラインがデジタルな閉じ込めの形に変わる可能性があります。したがって、高齢者向けのデジタルリテラシー向上の取り組みには、意識的な使用とオフライン活動・繋がりとのバランス維持に関する教育も含まれるべきです。

8. 結論:デジタルランドスケープを責任を持って航行する

スマートフォンは現代生活に深く浸透し、多大な便益をもたらす一方で、その過度な使用は「スマートフォン依存症」という深刻な問題を引き起こし、個人の健康、社会生活、生産性に広範な悪影響を及ぼす可能性があります。本報告書では、その定義、診断、症状、原因、そして対策について多角的に検討してきました。

8.1. 主要な知見と含意の要約

スマートフォン依存症は、コントロールの喪失、生活への支障、離脱症状などを特徴とする複雑な状態であり、その背景には脳の報酬系の関与、心理的脆弱性、社会的要因が相互に作用しています。身体的には睡眠障害、筋骨格系疾患、眼精疲労、精神的には集中力・記憶力の低下、うつ・不安症状の悪化、対人関係ではコミュニケーションの希薄化や孤立といった問題が生じ得ます。特に若年層においては、脳の発達や学業成績への深刻な影響が懸念されます。

これらの知見は、スマートフォン依存症が単なる「使いすぎ」ではなく、個人のウェルビーイングを著しく損なう可能性のある、医学的・社会的に対処すべき課題であることを示唆しています。

8.2. 個人、家族、教育者、政策立案者への提言

スマートフォン依存症の予防と対策には、多方面からのアプローチが必要です。

  • 個人レベルでは、 自己認識を高め、利用時間や内容を意識的にコントロールすることが基本です。デジタルデトックスの実践、時間管理アプリの活用、通知設定の見直し、そして何よりもスマートフォン以外の充実感を得られる活動(趣味、運動、対面での交流など)に時間を割くことが推奨されます。
  • 家族、特に保護者は、 子どもとのコミュニケーションを密にし、発達段階に応じた適切な利用ルールを設定するとともに、自らが模範となるような健全なテクノロジー利用を心がけるべきです。
  • 教育機関は、 メディアリテラシー教育やスマートフォン依存のリスクに関する啓発活動を推進し、児童・生徒が情報社会を賢く生き抜くための知識とスキルを育む必要があります。
  • 政策立案者および関連省庁は、 依存症の実態調査を継続し、科学的根拠に基づいた予防・治療プログラムの開発支援、相談体制の整備、そしてテクノロジー企業に対してより倫理的な製品設計を促すような働きかけも検討すべきです。

8.3. 研究と公衆衛生における今後の方向性

スマートフォン依存症に関する理解は進みつつありますが、未解明な点も多く残されています。今後の研究では、長期的な影響の詳細な追跡、特定の脆弱性を持つ集団(例:発達障害のある人、特定の精神疾患を持つ人)におけるメカニズムの解明、様々な介入方法の有効性比較、そしてテクノロジーの倫理的設計に関する研究が一層重要となるでしょう。

テクノロジーは常に進化しており、それに伴い依存の形態も変化する可能性があります。したがって、継続的な研究と、それに基づく公衆衛生戦略の更新が不可欠です。スマートフォン依存症という現代的な課題に対し、社会全体で取り組み、誰もがデジタル技術の恩恵を享受しつつ、心身ともに健康な生活を送れる環境を構築していくことが求められます。

引用文献

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  62. ちょっと待って„ – 「こころのとまり木」につかまって – 開成町 https://www.town.kaisei.kanagawa.jp/div/fukushi/pdf/syougai/zisatusoudanmadoguti.pdf
  63. 川崎市 | 地域 | かながわ依存症ポータルサイト https://kanagawa-izonportal.jp/area/kawasaki
  64. 横浜市の依存症対策 https://www.city.yokohama.lg.jp/kenko-iryo-fukushi/kenko-iryo/kokoro/izonsho/izonsyou.html
  65. 神奈川県ギャンブル等依存症対策推進計画 https://www.pref.kanagawa.jp/docs/nf5/gambling/keikaku.html
  66. 電話相談・面接相談 – 神奈川県ホームページ http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f531127/
  67. 依存症個別相談(来所・電話)※個人情報や相談内容などの秘密は厳守します – 横浜市 https://www.city.yokohama.lg.jp/kenko-iryo-fukushi/kenko-iryo/kokoro/izonsho/sodan/20171120171434.html
  68. デジタルデバイドによる高齢者の問題とは?原因と今後とるべき対策について – ビズクロ https://bizx.chatwork.com/digitalization/digital-divide-senior/
  69. 高齢者のデジタルデバイド解消へ向けて|スマホ利用支援の具体策 https://senyou.the-issues.jp/blog/%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85%E3%81%AE%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%87%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%89%E8%A7%A3%E6%B6%88%E3%81%B8%E5%90%91%E3%81%91%E3%81%A6%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%9B%E5%88%A9%E7%94%A8%E6%94%AF%E6%8F%B4%E3%81%AE%E5%85%B7%E4%BD%93%E7%AD%96