反実仮想

I. 反実仮想への序論

反実仮想(counterfactual thinking)は、人間の認知能力の根幹に関わる複雑かつ広範な現象である。それは単に過去を振り返る行為を超え、学習、感情調節、意思決定、さらには創造性や道徳的判断に至るまで、我々の精神活動の多岐にわたる側面に影響を及ぼす。本稿では、この反実仮想という概念について、その定義、心理学的メカニズム、哲学的・論理的基礎、そして諸分野における応用と解釈を包括的に探求する。

A. 反実仮想の定義:「もしも」を超えて

1. 中核概念と語源

反実仮想とは、基本的に、既に発生した過去の出来事に対する代替的な可能性を考察することであり、「もしも〜であったなら、どうなっていただろうか」という思考を含む 1。日本語の「反実仮想」という言葉は、文字通り「実ニ反シテ仮想ス」、すなわち現実に反して仮に想像するという意味を持ち、事実と矛盾する思考様式であることを明確に示している 1。この思考は、「What if?(もしも~だったら?)」や「If only…(~でさえあったなら…)」といった問いかけの形で現れることが多い 1

日本の古典文学、特に和歌においては、反実仮想は「いまさら言ってもしょうがないことを後から詠嘆的にイジイジ回想する表現」として捉えられ、深い感情的・内省的なニュアンスを伴うことが指摘されている 3。これは、反実仮想が単なる論理的操作ではなく、人間の感情や文化と深く結びついた経験であることを示唆している。例えば、帝が「永実ならずは我が恥ならまし」(もし永実でなかったならば、私の恥になっただろうに)と述べた例は、この種の感情を伴う反実仮想の一例である 3。心理学的には、反実仮想は実際に起こったこととは反対の、人生の出来事に対する可能な代替案を創造する人間の傾向として定義される 1。それは「事実に反する」思考であり、過去に起こらなかった出来事に依存するため、現在においては起こり得なかった事柄を含む 1。端的に言えば、「もし過去の出来事が異なっていたら、現在や未来はどうなっていただろうか?」という仮定のもとに考える思考法である 4

このように、反実仮想は、個人の内面で展開される感情豊かな回想から、多様な学問分野で用いられる形式化された分析ツールに至るまで、二重の性質を帯びている。この二重性は、反実仮想の理解において本質的であり、その個人的経験と形式的応用の両側面を探求することの重要性を示している。

2. 事実的記述および仮説的記述との区別

反実仮想は、実際に何が起こったかを記述する事実的言明とは明確に区別される。また、結果がまだ未知である未来に関する純粋な仮説的言明とも異なる。反実仮想は、結果が既知である過去の出来事に関し、代替的な過去とその帰結を想像するものである 1

この区別は、特に反実仮想思考と仮説思考(hypothetical thinking)を比較する際に重要となる。反実仮想思考では、「想像されている事柄が偽であることが既知である」のに対し、未来の仮説的事象について考える場合は、その真偽はまだ確定していない 5。反実仮想シミュレーションは、「実際に起こったことを観察し、精神的に過去に遡って実際に起こったことへの変更を想像し、そしてこの代替的可能性がどのように展開したであろうかをシミュレートする」ことを伴う 7。対照的に、仮説シミュレーションは「可能な未来を想像する」ことを含み、この過去への遡及的な既知事実の変更を必要としない 7。この違いは、反実仮想に特有の認知的負荷と機能を理解する上で不可欠である。

古代日本語の言語形式に関する研究は、言語がこれらの思考様式を区別するメカニズムをどのように発展させてきたかを示唆している。例えば、過去の事実を構成するために用いられた助動詞の形式が、条件節においては反実仮想を含む「非事実」を構成するためにも使用され得たことが指摘されている 8。論理学の文脈では、反実仮想条件文は、その前件が偽であることが知られている条件文として定義される。これは、前件の真理値が不明な通常の条件文や、前件が真であることが知られている特殊な条件文とは対照的である 9

B. 歴史的および哲学的淵源

1. 初期の哲学的探求

「もしも〜であったなら」と思いを巡らせる人間の傾向は古くから存在し、その哲学的探求は古代にまで遡る。アリストテレスやプラトンといった初期の哲学者たちは、仮定法的な想定や、存在しないが実現可能であった結果の認識論的地位について考察しており、これが反実仮想の思想的萌芽と見なせる 1。これは、反実仮想の形式的な研究が最近の発明ではなく、長い哲学的伝統を持つことを示している。この歴史的深さは、現代の心理学的および論理学的研究の文脈を提供する。

2. 近代思想における主要概念としての出現

古代哲学にその根を持つ反実仮想は、心理学(カーネマンとトヴェルスキーによる先駆的研究 1)、分析哲学(ルイス=ストルネイカー分析 10)、そしてより最近では人工知能 4 を含む様々な近代的学問分野において、その重要性を増してきた。

反実仮想思考の歴史的軌跡は、直観的な哲学的思索から、論理学 11、心理学 1、そして計算システム 4 におけるますます精密な形式化へと進化してきたことを示している。この進化は、かつては主に抽象的思考の領域にあった概念が、その力と有用性に対する認識の高まりとともに、精密化、操作化され、応用されてきたことを物語っている。この傾向は、反実仮想的推論のさらなる洗練された形式モデルの開発へと向かう将来の進歩を示唆している。

II. 反実仮想の心理学的展望

反実仮想の心理学的研究は、それが人間の思考と行動にどのように影響を与えるかを明らかにしてきた。このセクションでは、反実仮想の主要な種類、それらが果たす機能、そして感情的および認知的帰結について詳述する。

A. 反実仮想の種類と特徴

心理学において、反実仮想は主にその方向性、すなわち想像された代替結果が現実よりも良いか悪いかによって分類される。

1. 上向き反実仮想:「もっと良くなっていたはずなのに…」

上向き反実仮想は、過去の状況がどのようにより望ましい結果をもたらし得たかに焦点を当てる 1。例えば、「もっと勉強していたら、試験に合格していたかもしれない」という思考がこれに該当する 2。これらは否定的な結果や失敗によって引き起こされることが多い。

感情的には、後悔、不満、不幸といった否定的な感情を生み出す傾向がある 1。しかし、これらの否定的な感情は逆説的に重要な機能を持つ。上向き反実仮想は、個人が過ちから学び、将来の成績を向上させる動機付けとなることがある 1。ある研究では、テスト後に上向き反実仮想を行った学生は、その後のテストでより高いコントロール感を持ち、成績も向上したことが示されている 15。この事実は、一見否定的な感情状態が実際には肯定的な適応機能を持つことを示しており、幸福を目指す介入が反実仮想に関連する全ての否定的感情を排除しようとすべきではないことを示唆している。むしろ、これらの感情を建設的に方向付けることに焦点を当てるべきかもしれない。

2. 下向き反実仮想:「もっと悪くなっていたかもしれない…」

下向き反実仮想は、過去の状況がどのようにより望ましくない結果をもたらし得たかに焦点を当てる 1。例えば、「違う道を選んでいたら、事故に遭っていたかもしれない」という思考がこれにあたる 14。これらは、否定的な結果(自己の気分を良くするため)や、肯定的な結果(感謝を高めるため)によっても引き起こされ得る。

感情的には、安堵感、満足感、感謝といった肯定的な感情や、実際の出来事に対するより肯定的な見方を生み出す傾向がある 1。機能的には、個人が現在の状況についてより良く感じ、幸福感を高めるのに役立つ 2。しかし、不適切な満足感や自己満足につながる可能性も指摘されている 16

表1:上向き反実仮想と下向き反実仮想の比較

特徴上向き反実仮想 (Upward Counterfactual)下向き反実仮想 (Downward Counterfactual)
定義実際よりも良い結果を想像する実際よりも悪い結果を想像する
典型的トリガー否定的結果、ニアミスあらゆる結果(特に否定的結果からの気分改善、肯定的結果の強調)
感情的帰結後悔、不満、罪悪感安堵感、満足感、感謝
行動的/機能的帰結改善への動機付け、失敗からの学習、自己向上気分向上、感謝の増大、現状肯定、自己満足のリスク
データソース11

反実仮想の全体的な利益または不利益は、行為自体に固有のものではなく、その種類(上向きか下向きか)、文脈(例:失敗後か成功後か)、そして潜在的な個人差(例:楽観主義、レジリエンス 2)に大きく依存する。このため、反実仮想の有効な使用には、状況と目標に応じて異なるタイプを柔軟に展開することが含まれる可能性が高い。

B. 反実仮想の機能理論(エプストゥード&ロース)

エプストゥード&ロース(Epstude & Roese, 2008)によって提唱された反実仮想の機能理論は、これらの思考が持つ有益な認知的プロセスを強調する 2

1. 準備機能:学習と将来的改善

反実仮想は、個人が過去の過ちから学び、代替的な行動と結果をシミュレートすることによって将来の状況に備えるのに役立つ 14。これは「失敗から学ぶツール」として機能し 14、「次回によりうまく対処できるようになる」ことを助ける 17

2. 感情機能:感情調節と対処

反実仮想、特に下向きのものは、個人が過去のシナリオについてより良く感じ、感情を調節するのに役立つ 2。現在をより望ましくない代替案と比較することにより、現在の結果がより肯定的に感じられることがある。

C. 感情的および認知的帰結

反実仮想は、多様な感情的および認知的結果と関連している。

1. 後悔、罪悪感、不満

これらは主に上向き反実仮想に関連し、より良い結果が可能であったと個人が認識する場合に生じる 1。「やらなかった後悔」は反実仮想的思考(「こうしていたら…、ああしていたら…」)と直接関連付けられている 18

2. 安堵感、満足感、感謝

これらは主に下向き反実仮想に関連し、結果がもっと悪くなっていたかもしれないと個人が認識する場合に生じる 1。下向き反実仮想は感謝と安心感につながる 14

3. 意思決定、楽観主義、レジリエンスへの影響

反実仮想はこれらの特性と複雑な関係を持つ。ある研究では、反実仮想思考の増加と楽観主義の低下との間に逆相関が、一方でレジリエンスおよび合理的・直観的両方の意思決定スタイルとの間に正の相関が見出された 2。これは、「もしも」思考が頻繁であることが楽観主義を抑制するかもしれない一方で、適応性(レジリエンス)やより考慮された意思決定プロセスを育む可能性を示唆している。また、反実仮想は意思決定者を「戦術においてはリベラルに偏らせるが、長期的戦略においては保守的に偏らせる」可能性も指摘されている 2

D. 先駆的研究(例:カーネマン&トヴェルスキー)

ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキー(1982)は、反実仮想思考研究の先駆者である 1。彼らの研究は、人々が通常の出来事よりも例外的または異常な出来事について「もしも~でさえあったなら」と考える傾向があることを示した。これは反実仮想思考のトリガーに関する重要な洞察である。

この「例外性」のトリガーは、規範や期待からの逸脱を特定し、潜在的に修正することを目的とした認知メカニズムを示唆している。出来事が例外的である場合、特にそれが否定的で例外的である場合、それは予測または制御の潜在的な破綻を知らせる。反実仮想思考は、この逸脱を分析する方法として機能する:「何がこの出来事を異ならせたのか?それは規範に戻すことができたのか?」人々が罪悪感を感じ、より多くのコントロールを発揮したいと願うときに反実仮想を生成する傾向があるという観察 1 とも関連し、例外的な否定的な出来事はしばしば我々のコントロール感を脅かすからである。したがって、反実仮想思考は単なるランダムな思索ではなく、世界の予測モデルが、特に否定的な結果をもたらす形で侵害されたときに採用される標的化された認知戦略であると言える。

初期の研究では、反実仮想は不適切な対処スキルや機能不全を示すものと見なされていたが、1990年代に始まった新たな洞察の波(カーネマン&トヴェルスキーの研究や後のロースの機能理論に影響を受けた)は、それらを主に有益な行動調整器として捉え始めた 1

III. 反実仮想の哲学的および論理的側面

反実仮想は、心理学的な現象であると同時に、哲学および論理学における重要な分析対象でもある。このセクションでは、反実仮想の形式的取り扱い、特に様相論理、可能世界意味論、そしてそれらが提起する現実とフィクションに関する哲学的問題について探求する。

A. 分析哲学および論理学における反実仮想

1. 様相論理と可能世界意味論(ルイス=ストルネイカー分析)

分析哲学は、反実仮想を「もしPであったならば、Qであったであろう」という形式の条件命題として扱う 10。このような命題の真理条件を分析するための支配的なアプローチは、ルイス=ストルネイカー分析であり、これは「可能世界」の概念を用いる 11。反実仮想 A□→B は、(我々の世界wにおいて)Aが真であるwに「最も近い」または「最も類似した」可能世界(単数または複数)においてBもまた真である場合に真となる。

この分析における主要な問題には、可能世界の「近さ」または「類似性」の定義、およびこれらの世界自体の存在論的地位が含まれる 11。ストルネイカー(1968)は当初、一意の最も近いA世界を仮定したが、ルイスは近さにおける同点を許容した。同点の場合、ルイスの分析では反実仮想が真であるためには、最も近いすべてのA世界でBが真である必要があり、そうでなければ偽となる。ストルネイカーは後に、同点の場合に最も近いA世界の任意の選択に対する超評価を示唆することでルイスに近づき、不確定性をもたらした 13。また、「もし私が7フィートより背が高かったら…」のような、単一の最も近いA世界が存在しない場合の問題も指摘されている 13

「近さ」または可能世界の「類似性」を定義するという課題は、単なる技術的な哲学的問題ではなく、AI、歴史学、あるいは日常的推論といったより応用的な領域で反実仮想がどのように制約され評価されるかを理解するための概念的な架け橋として機能する。この「近さ」の暗黙的または明示的な基準が、反実仮想の妥当性と関連性を決定するのである。例えば、AIアルゴリズムDiCE 12 は、事実例からの変更を最小限に抑えることで「実現可能な」反実仮想を生成しようとするが、これは哲学における「近さ」の計算論的類似物と言える。

2. 反実仮想条件文の真理条件と論理構造

日本語の条件文に関する言語学的・論理学的観点から、反実仮想条件文の論理構造が定義されている。ある研究では、反実仮想条件文において前件は偽であることが知られていると述べている 9。別の研究では、「PならばQなのに」という形式の反実仮想は、論理的には ¬P∧¬Q∧□(P⊃Q) (Pは偽であり、Qは偽であり、かつPはQを厳密に含意する)と表現される 19。この形式は、PとQの事実上の偽性を反実仮想表現の意味に明示的に組み込んでいる。この厳密な論理形式と、自然言語や推論におけるより柔軟で文脈依存的な反実仮想の実際的な使用との間には顕著な緊張関係が存在する。例えば、「晴れていれば運動会だったのに」という発話 9 は、その特定の思考実験のために雨が降っているという情報を「遮蔽」している。この「情報の遮蔽」や、反実仮想にしばしば暗黙的に含まれる「他のすべての条件が等しければ(ceteris paribus)」という条件は、論理的に完全に形式化することが難しいが、その賢明な解釈には不可欠な語用論的制約である。

B. 反実仮想、個体性、フィクション

哲学的な議論は、反実仮想が個人や対象の同一性とどのように関連するかにまで及ぶ 20。例えば、「もしイチローが女性だったら…」という問いは、これが依然として「現実の」イチローを指しているのかどうかという問題に触れる。これは「個体的本質」の概念に関わる 20。ある論考では、反実仮想において我々は実在の個体を取り上げ、いくつかの性質(変更性質)を変更し、他の性質(固定性質)はそのままにすると主張されている。これらの境界は、反実仮想を行うたびに変化しうる。このプロセスにより、個体の「実際の」性質や関係について主張することが可能になる 20

反実仮想とフィクションの関係も探求されている 20。フィクションの登場人物に関する反実仮想や、「もしソクラテスが存在しなかったら…」のような実在の個人の非存在を仮定する反実仮想、あるいは「もし火星人が存在したら…」のような非実在の存在の実在を仮定する反実仮想をどのように評価すべきか。実在の個人の非存在に関する反実仮想でさえ、実際には「存在する」個体や性質間の関係について何かを主張していると示唆されている 20

個人のアイデンティティに関する反実仮想の哲学的探求や、変更される性質と固定される性質に関する議論は、反実仮想が単に代替案を想像すること以上のものであることを明らかにしている。それらは、対象や個人の知覚された本質的特性や、現実の根底にある因果構造を探るための基本的なツールなのである。例えば、「もしイチローが女性だったら…」と問うとき、我々は暗黙のうちに「イチローらしさ」のどの特性が本質的で、どれが付随的であるかを問うている。反実仮想は我々にこれらの境界線を引くことを強いる。この選択的な変更は、まさに因果推論の根底にあるものである。「AがBを引き起こした」と言うことは、しばしば反実仮想「もしAが起こらなければ、Bも起こらなかったであろう(他のすべての条件が等しければ)」を意味する。

IV. 分野横断的アプローチ:反実仮想の応用と解釈

反実仮想思考は、特定の学問分野に限定されるものではなく、人文科学、社会科学、自然科学、さらには工学に至るまで、広範な領域でその有用性が認識され、応用されている。このセクションでは、言語学、歴史学、経済学、法学、文学、人工知能、教育といった多様な分野における反実仮想の具体的な応用例と解釈を探る。

表2:諸分野における反実仮想思考の応用

分野主要な応用/反実仮想の使用用いられる主要概念/方法関連資料例
言語学古典文学における感情表現(例:和歌)、事実と非事実の区別助動詞「まし」、条件法、非事実マーカー3
歴史学過去の出来事の代替的可能性の探求、歴史的決定論への異議申し立て「もしも」のシナリオ分析、バーチャル・ヒストリー、偶発性の重視21
経済学政策介入の因果効果推定、未実施政策のシミュレーション、行動モデルの構築計量経済モデル、構造推定、潜在的結果フレームワーク26
法学事実的因果関係の確立(「なければなかった」テスト)、責任帰属「なければなかった」テスト(but-for test)、重複する十分原因の分析、潜在的結果モデル13
文学改変歴史物語の創造、登場人物の動機やプロットの代替的可能性の分析可能世界論(文学応用)、物語構造分析、解釈学的アプローチ25
人工知能因果推論、説明可能なAI(XAI)、LLMの能力向上(バイアス検出、多様な生成)、機械学習モデルの解釈因果モデル、反実仮想的説明生成(例:DiCE)、強化学習、構造的因果モデル(SCM)4
教育深い理解の促進、批判的思考の育成、意思決定能力の向上、道徳教育問題解決学習、シナリオベース学習、共感的推論4

A. 言語学:言語における表現

1. 古典日本語における反実仮想(例:「まし」、和歌)

古典日本語には、反実仮想を表す特定の文法形式が存在する。特に助動詞「まし」は代表的であり、「ましかば~まし」(もし~であったならば、~であっただろうに)というパターンがよく知られている 3。反実仮想は和歌において頻繁に用いられ、ニュアンスに富んだ感情、後悔、省察を表現する役割を担ってきた 3

2. 事実と非事実の言語的標識

言語は、事実的言明と、仮説や反実仮想を含む非事実的言明とを区別する手段を発展させる。古代日本語の助動詞「き」のサ行活用形(セ・シ・シカ)は、過去の出来事という「事実」を構成する一方で、条件文脈(セバ)においては「非事実」を構成することができた 8。一部の「セバ」構文は、過去の「事実」を条件的に仮定することで反実仮想を形成し、また他のものは未来の(未実現の)可能性を枠づけることさえあり、これらの言語的ツールが非事実性の異なる色合いを表現する上での柔軟性を示している 8

B. 歴史学:過去の再解釈

1. 歴史における「もしも」:方法論か「余興」か

歴史学において反実仮想(「もしXが違った形で起こっていたら?」)を用いることは、議論の的となってきた 22。E.H.カーのような歴史家は、歴史の役割は実際に起こったことを説明することであると主張し、反実仮想を「余興(parlor game)」として退けた 22。しかし、「ありえたかもしれないこと」を考察することが、なぜ出来事が実際にそのように展開したのかについての理解を深め、偶発性や因果関係を浮き彫りにすると主張する者もいる 22

2. ナイアル・ファーガソンと「バーチャル・ヒストリー」

歴史家ナイアル・ファーガソンは、歴史分析における反実仮想の体系的な使用を提唱する著名な論者である 23。彼の著作『バーチャル・ヒストリー』(1997年)は、反実仮想的推論が歴史的事件の重要性を評価し、歴史の決定論的見解に挑戦するために不可欠であると論じている 23。ファーガソンによれば、歴史は確率的な出来事を含んでおり、反実仮想は「同時代人が可能と考えていたこと」によって制約されるべきであるとされる 23

C. 経済学:モデリングと政策評価

1. 計量経済モデルにおける反実仮想分析

反実仮想は、変数や介入の因果的影響を推定するために計量経済学において極めて重要である 26。これはしばしば、観察された結果と、介入が行われなかった反実仮想シナリオとを比較することを含む。例えば、潜在的結果フレームワーク (Y=XY(1)+(1−X)Y(0)、ここで Y(1) は処置を受けた場合の成果、Y(0) は受けなかった場合の成果) は、個々人に対する「もしも」を形式化する 27

2. (未実施の)政策影響評価

経済学者は、実施されていない政策の効果をシミュレートするためにモデルを使用する 26。これには、既存のデータに基づいてモデルを構築し、モデル内で政策パラメータを変更して反実仮想の結果を予測することが含まれる。タクシー運転手によるAI導入の影響評価、企業合併の影響、自動販売機による最適な商品推薦、サブスクリプションサービスの価格変更などが実例として挙げられる 26

経済学、法学、そして特にAIのような多様な分野において、実用的な問題を解決するために反実仮想的推論を形式化し、操作可能にするという強い傾向が見られる。これは、抽象的な理論から応用ツールへと概念が成熟していることを反映している。

D. 法学:因果関係と責任の確立

1. 「なければなかった」テスト(Sine Qua Non)

法学において、事実的因果関係の確立はしばしば「なければなかった」テスト(but-for test)に依存する:「被告の行為がなければ、損害は発生しなかったであろうか?」 30。これは本質的に反実仮想的な問いである。このテストは、不法行為法および刑法における事実上の原因に関する支配的な明示的テストであり、被告の行為が「違いを生んだ」かどうかを問う 30

2. 重複する十分原因の事例における課題

「なければなかった」テストは、「重複する十分原因」(overdetermination)、すなわち複数の原因がそれぞれ単独で損害を引き起こすのに十分であった状況(例:二つの火事がそれぞれ家を破壊するのに十分であり、合流して家を破壊した場合)において困難に直面する 31。このような場合、このテストは非論理的に双方の責任を免除する可能性がある。裁判所は「実質的要因」テストのような代替基準を用いることがあるが、これらはしばしば曖昧であると批判される。より厳密な反実仮想モデル内でこのような事例を扱うために、潜在的結果フレームワーク(ルービン因果モデル)が提案されている 31

E. 文学:物語構造と解釈

1. 反実仮想物語と改変歴史

この文学ジャンルは、「もしも」のシナリオを明示的に探求し、歴史的出来事が異なる形で展開する物語を創造する 25。フィリップ・K・ディックの『高い城の男』などがその例である 33。学術的な反実仮想史とは異なり、文学としての改変歴史は、否定された出来事の重要性だけでなく、仮説的シナリオの物語的展開に焦点を当てる 25。ジァングオ・ヤンが提唱する「可能世界モデル」(デイヴィッド・ルイスの様相実在論に基づく)は、このような物語を分析するための枠組みを提供し、存在論的ハイブリッド性、構造的共時性、境界の拡散、並行世界の多元性、実践における現実、反実仮想と現実との内在性といった特徴を特定している 33

2. 文学作品における「ありえたかもしれないこと」の分析

あからさまに反実仮想的なジャンルを超えても、文学分析は、登場人物の動機、プロットの展開、または主題的含意を理解するために反実仮想的な可能性を考慮することがある 32。仮定法(しばしば反実仮想を示す)を用いているテクストを読む際には、テクストが前提としている「実際の現実」を理解することが解釈の鍵となることが示唆されている 32

F. 人工知能:推論と説明可能性の強化

1. AIにおける因果推論と反実仮想推論

AIはますます因果推論を取り入れており、そこでは反実仮想が「もしXが異なっていたら何が起こったであろうか?」を決定する上で不可欠な役割を果たす 4。これは単なる相関関係を超えて因果関係を理解することへと移行する。

2. 説明可能なAI(XAI)と反実仮想的説明

XAIにおける反実仮想的説明は、入力への小さな変更が出力をどのように変えるかを示すことによって、AIの決定をより透明にすることを目的としている 35。例えば、「もしあなたの収入がXドル高ければ、ローンは承認されたでしょう」。反実仮想はユーザーに「行動可能なフィードバック」を提供し、望ましい結果を達成する方法を理解するのを助ける 35

3. 大規模言語モデル(LLM)における応用(トークン生成、バイアス検出)

大規模言語モデル(LLM)が反実仮想的推論を実行できるようにするための研究が進行中である。これは、トークンを逐次的に生成する自己回帰モデルにとっては困難な課題である 4。LLMにおける反実仮想的トークン生成のためのGumbel-Max SCMベースのアプローチが議論されており、これは物語生成の多様性を改善し、反実仮想的入力で出力がどのように変化するかを探ることでバイアス検出に使用できる可能性がある 4

4. 反実仮想サンプル生成(例:DiCE)

DiCE(Diverse Counterfactual Explanations)のようなアルゴリズムは、機械学習モデルから望ましい結果を達成する方法を示す、もっともらしく多様な反実仮想インスタンスを生成するように設計されている 12。DiCEは、実現可能性(元からの近さ)、提案の多様性、異なる変数タイプの処理、ユーザーが変更可能な特徴を指定できることなど、哲学における「近さ」の概念を操作可能にしている 12

5. プライシングAIとビジネス応用

反実仮想機械学習モデルは、「プライシングAI」のようなアプリケーションで使用され、異なる(反実仮想的な)価格設定シナリオ下での顧客行動を予測することにより、最適な価格を決定する 34。日本アクセスのプライシングAIは、ID-POSデータを使用して価格変動に対する顧客の反応を分析・予測し、店舗レベルで価格を最適化することで、試験運用において大幅な利益改善を達成した 34

多様な分野で反実仮想が生成または評価される方法は異なるが(例:経済学における統計モデル、歴史学における史料、哲学における論理的整合性、AIにおけるアルゴリズム生成)、考慮される反実仮想の「もっともらしさ」または「関連性」を確立するという共通の根底にある課題が存在する。この共通の課題は、ある分野での進歩(例:AIにおける実現可能性のための計算論的指標)が他の分野に情報を提供する可能性があることを示唆しており、想像力と現実との間のトレードオフを管理するという反実仮想的推論の基本的な認知的側面を浮き彫りにしている。

応用分野、特にAIや経済学の多くにおいて、反実仮想は複雑なシステムがどのように振る舞うかを理解し、それらを「デバッグ」または改善するための強力な診断ツールとして機能する。これはAIモデル、経済政策、あるいは歴史的物語であっても同様である。この「もしXが違ったら?」と問うことによる診断的・デバッグ的ツールとしての反実仮想の使用は、システムがより複雑になるにつれて拡大する可能性が高い。

G. 教育:批判的思考と学習の促進

反実仮想思考は、単なる暗記を超えた深い理解を促進し、批判的思考(代替案の評価)を育成し、意思決定スキルを向上させ、道徳教育や感情的発達(例:後悔や共感の理解)を助けることにより、教育において重要な役割を果たす 4。これらは教育における反実仮想思考の価値ある教育ツールとしての位置づけを明確に示している。

V. 関連する認知現象との比較検討

反実仮想思考をより明確に理解するためには、仮説思考、願望思考、後知恵バイアスといった他の関連する認知プロセスと比較対照することが有効である。これらの思考様式は、現実ではない事柄や過去の出来事に関する思考という点で共通点を持つ場合があるが、その焦点、現実との関係性、機能において重要な違いがある。

表3:反実仮想思考と関連認知現象の比較分析

認知現象定義時間的焦点現実/既知事実との関係主要機能/目的典型的感情相関
反実仮想思考過去の既知の出来事に対し、事実に反する代替案を想像する思考 1過去既知の事実に反する学習、問題解決、感情調節、因果理解、責任帰属 1後悔、不満(上向き)、安堵、満足(下向き) 1
仮説思考未知の結果を持つ未来の可能性や、特定の過去の事実に縛られない一般的な仮定について考える思考 7未来/一般未知、または特定の既知事実から独立計画、予測、一般的規則の探求中立的、または期待や不安を伴う
願望思考証拠や妥当な代替案に関わらず、望ましい結果を欲する思考。しばしば反実仮想の形式をとる 36現在/未来しばしば現実と乖離、望ましい状態に焦点気分高揚、動機付け(時に非現実的)希望、楽観(時に非現実的)、失望(叶わない場合)
後知恵バイアス出来事発生後、その出来事が予測可能であったかのように誤って思い込む認知バイアス 38過去過去の知覚を歪め、実際の出来事を必然的だったかのように見せる自己肯定、認知的不協和の低減(ただし誤った基盤に基づく)過信、自己正当化の感覚 38
データソース上記各行の説明文内参照

A. 反実仮想思考と仮説思考

反実仮想思考と仮説思考の核心的な違いは、その時間的焦点と既知の事実との関係にある。反実仮想思考は、結果が既に判明している過去の出来事に関し、既知の事実に反する代替的な過去を想像する 5。対照的に、仮説思考はしばしば、結果がまだ未知である未来の可能性、あるいは特定の具体的な過去の出来事に結びつかない一般的な仮定を指す 7。ゲルステンベルクらの研究 7 によれば、反実仮想は精神的に「過去に遡って」出来事を変更するのに対し、仮説は「可能な未来を想像する」。因果判断は、特に中間的な出来事が反実仮想では完全に観察されるが仮説では不確実なままである場合、仮説的シミュレーションではなく反実仮想的シミュレーションと一致することが示された。

この「実際に起こったこと」への準拠が、反実仮想に特有の分析力を与えている。反実仮想は単なる空想ではなく、具体的な出発点から代替的な因果経路を制約付きで探求するものである。

B. 反実仮想思考と願望思考

反実仮想思考、特に上向き反実仮想(「もしも~でさえあったなら…」)は、願望思考や後悔を伴うことがあるが 37、両者は同一ではない。願望思考は、望ましい結果に対する欲求に動機づけられており、特定の過去の体系的な変更とは必ずしも結びついていない場合がある 37。反実仮想思考は、AIや論理学のように中立的な分析ツールでありうるのに対し、願望思考は本質的に望ましい状態へと目標指向的である。

夢の文脈では、「願望するとは仮定法を用いて反実仮想をすることだが、夢では反実仮想は、即、現在のできごととして知覚される」と述べられている 36。これは、願望という行為が反実仮想の構造と直接結びついていることを示唆しており、特に「あたかも~であるかのように」が「~である」となる夢の状態においては顕著である。

これらの思考プロセス間の区別は純粋に認知的であるだけでなく、それらの生成と影響に影響を与える重要な感情的側面も持っている。例えば、後悔はしばしば上向き反実仮想を駆動し 37、望ましい結果への欲求は願望思考を特徴づける。感情は特定の種類の思考を引き起こす可能性があり(例:失敗が上向き反実仮想を引き起こす)、思考プロセス自体が感情を生成する。

C. 反実仮想思考と後知恵バイアス

後知恵バイアスとは、出来事が発生した後で、その出来事が予測可能であったかのように見なす傾向(「最初から分かっていた」)である 38。これらは区別されるが関連している。後知恵バイアスは、実際の出来事が避けられなかったかのように見せるため、何が起こり得たかについての正確な反実仮想思考を妨げる。もし結果が「避けられなかった」のであれば、代替案を検討することは無意味か、関連性が低いように思われるからである。

後知恵バイアスは、失敗から学ぶ機会を逃す可能性があると指摘されている 38。失敗からの学習はしばしば反実仮想思考(「もしXをしていれば、失敗は避けられたかもしれない」)を含む。後知恵バイアスが失敗を避けられなかったものに見せるならば、この反実仮想的学習は妨げられる。頑健な反実仮想思考(もっともらしい代替案とその可能性を真に探求すること)は、実際の出来事の知覚された不可避性に挑戦することによって、後知恵バイアスに対する解毒剤として機能しうる。

これらの思考プロセスは、時には重複する機能(例えば、反実仮想といくつかの仮説は計画に使用できる)を果たすことができるが、独自の機能的ニッチも持っている(例えば、反実仮想は過去の出来事の責任を帰属させる上で鍵となるが、後知恵バイアスは主に過去の認識を歪める)。これらの重複と相違の両方を認識することは、人間が過去、現在、未来を航行するために使用する認知ツールキットを理解する上で重要である。

VI. 結論:反実仮想の持続的意義

本稿では、反実仮想という複雑な認知現象について、その定義、心理学的基盤、哲学的・論理的側面、そして多様な学問分野における応用を横断的に検討してきた。反実仮想は、単なる「もしも」の空想ではなく、学習、感情調節、意思決定、因果理解、さらには創造性や道徳的判断を支える人間認知の基本的なツールであることが明らかになった。

A. 主要な考察の統合

反実仮想は、過去の出来事に対する代替的な可能性を心的にシミュレートする能力であり、その方向性(上向きまたは下向き)によって異なる感情的・行動的帰結をもたらす。上向き反実仮想は後悔などの否定的感情を伴うことが多いが、将来の改善に向けた動機付けという逆説的な効用を持つ。一方、下向き反実仮想は安堵感や満足感をもたらし、感情調節に寄与するが、自己満足に陥るリスクも孕む。

哲学的・論理的には、ルイス=ストルネイカーの可能世界意味論が反実仮想条件文の真理条件を分析する主要な枠組みを提供するが、「可能世界の近さ」の定義は依然として重要な論点である。この「近さ」や「もっとらしさ」の制約は、歴史学における妥当な代替シナリオの構築や、AIにおける実現可能な反実仮想的説明の生成といった、より応用的な文脈においても中心的な課題として現れる。

分野横断的に見ると、反実仮想は言語学における古典的表現から、経済学における政策評価、法学における因果関係の判断、文学における物語創造、そして人工知能における説明可能性やバイアス検出に至るまで、広範な応用が見られる。特にAI分野では、反実仮想的推論をモデルに組み込み、より人間らしい、あるいはより効果的な意思決定や説明を生成しようとする試みが活発である。これは、反実仮想が抽象的な思考様式から具体的な問題解決ツールへと進化・成熟しつつあることを示している。

B. 現在の研究フロンティアと今後の方向性

反実仮想研究は依然として活発であり、いくつかの重要なフロンティアが存在する。

  • 人工知能(AI): より洗練された反実仮想的推論能力をAIに実装することが追求されている。これには、因果関係のより良い取り扱い、人間にとってより理解しやすく有用な説明の生成、そして反実仮想に基づく意思決定の倫理的含意への対処が含まれる 4。特に、大規模言語モデル(LLM)に真の反実仮想的推論を実行させるという課題は、依然として重要な研究領域である 4
  • 心理学: 反実仮想思考スタイルにおける個人差、およびそれらとパーソナリティ、精神的健康、認知能力との関連についてのより深い理解が求められている。また、より適応的な反実仮想思考を促進するための介入方法の探求も重要である。レジリエンスや楽観主義といった概念との相互作用 2 についても、さらなる研究が必要である。
  • 神経科学: 反実仮想思考の神経基盤を理解するために、その神経相関を調査する研究が進展することが期待される。
  • 哲学: 可能世界の形而上学、反実仮想条件文の本質、そして因果関係や説明の理論におけるそれらの役割に関する継続的な議論が行われている 11
  • 学際的応用: 政策決定、教育 4、複雑系分析といった分野における厳密な反実仮想分析の使用を拡大することが期待される。

これらの研究フロンティアは、反実仮想が人間の知性と社会システムにおいて果たす役割の理解を深める上で不可欠である。

C. 人間の認知と活動における反実仮想の普遍的役割

反実仮想的に考える能力は、人間知性の際立った特徴の一つであり、過去から学び、未来を計画し、世界を理解し、さらには芸術や文学を創造することを可能にする。それは後悔と安堵の根底にあり、革新と科学的探求を駆動し、歴史、正義、そして可能性についての我々の理解を形成する。

反実仮想的思考は、単に過去の出来事について思いを巡らせるだけでなく、「反実仮想的流暢性」とも言えるメタ認知的スキルを発展させることの重要性を示唆している。これは、単に反実仮想的な思考を持つだけでなく、それらを戦略的に生成し、評価し、適応的な方法で活用する能力を意味する。このスキルには、いつ上向き対下向きの反実仮想がより適切であるかを理解し、反実仮想をもっともらしいものに制約する方法、そして非生産的な反芻に陥ることなくそれらから学ぶ方法が含まれる。

さらに、反実仮想的推論が、特に法、金融、政策におけるAIなどの意思決定システムにますます形式化され組み込まれるにつれて、これらの反実仮想がどのように生成され使用されるかに関する公平性、説明責任、透明性に関する重要な倫理的考察が生じる 12。反実仮想的説明がバイアスを永続させたり、不公平な結果を導いたりしないようにするためには、倫理的ガイドラインとフレームワークの開発が不可欠である。

結論として、反実仮想は人間の認知と様々な分野の活動において遍在的かつ不可欠な役割を果たしている。これほど多くの領域で反実仮想の探求と応用が継続していることは、自己理解と世界形成の両面におけるその持続的な重要性を強調している。反実仮想は、我々が現実を把握し、より良い未来を構想するための強力なレンズであり続けるであろう。

引用文献

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  2. ymerdigital.com https://ymerdigital.com/uploads/YMER210737.pdf
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  4. 反実仮想推論:大規模言語モデルに見るバイアスの存在について … https://note.com/zac_tonapapa/n/n0e593d13c0a9
  5. warwick.ac.uk https://warwick.ac.uk/fac/soc/philosophy/research/researchcentres/wma/causal/uc2/beck_uc2.doc#:~:text=The%20difference%20between%20thinking%20about,he%20knows%20to%20be%20true.
  6. Multiple developments in counterfactual thinking – University of … https://warwick.ac.uk/fac/soc/philosophy/research/researchcentres/wma/causal/uc2/beck_uc2.doc
  7. cicl.stanford.edu https://cicl.stanford.edu/papers/gerstenberg2022hypothetical.pdf
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  9. tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp https://tokyo-metro-u.repo.nii.ac.jp/record/9549/files/20015-064-003.pdf
  10. 第16回 「因果」とは何か(後編)」 – JMAリサーチ道場 http://blog.jma-net.jp/article/312034434.html
  11. A Refutation of the Lewis-Stalnaker Analysis of Counterfactuals Marcus Arvan University of Tampa – PhilArchive https://philarchive.org/archive/ARVARO
  12. 反実仮想サンプル生成:「DiCE」 #Python – Qiita https://qiita.com/Tano9876/items/f79701ce5239fb7d11a8
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  14. 反実仮想的思考とは?—もし だったら…を活かす思考法|七瀬四季 https://note.com/just_mimosa3473/n/n0cd4a9873772
  15. ネガティブな感情・心理の活用と応用 – 筑波大学 https://www.u.tsukuba.ac.jp/~ueichi.hideo.fn/paper/2023_JAAP.pdf
  16. ネガティブな感情・心理の活用と応用 https://j-aap.jp/JJAP/JJAP_501_46-70.pdf
  17. 「反事実的思考」で失敗から立ち直る5つのステップ | 戦略 … https://dhbr.diamond.jp/articles/-/4705
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  20. 反実仮想とフィクション https://www.wakate-forum.org/data/tankyu/35/35_01_isashiki.pdf
  21. 反実仮想 | ひまわり在宅クリニック赤羽 https://himawari-akabane.com/topics/%E5%8F%8D%E5%AE%9F%E4%BB%AE%E6%83%B3/
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