内積計算の結果は、必ずスカラーになる

✅ 結論

内積(dot product)の結果は常にスカラー値になります。


📌 解説

1. 内積の定義

2つのベクトル a = (a₁, a₂, …, aₙ)、b = (b₁, b₂, …, bₙ) に対して内積は次のように定義されます:

$$
\mathbf{a} \cdot \mathbf{b} = a_1 b_1 + a_2 b_2 + \cdots + a_n b_n
$$

この結果は**ただの数値(スカラー)**です。ベクトルではありません。


2. 幾何学的な意味

内積は以下の式でも表せます:

$$
\mathbf{a} \cdot \mathbf{b} = |\mathbf{a}| |\mathbf{b}| \cos \theta
$$

ここでも結果は角度 $\theta$ によって変化するスカラー値です。


3. よくある混乱:「ベクトル × ベクトル」は常にベクトル?

いいえ。

  • 内積 → スカラー
  • 外積(3次元空間に限る)→ ベクトル

混同されがちですが、まったく異なる演算です。


🧠 補足:行列の文脈での内積

行列Aとベクトルxの積 $A \cdot x$ のような表現が「内積」と誤解されることがありますが、これは通常は行列ベクトル積(線形変換)であり、内積とは異なります。
ただし、ベクトルを1行n列の行ベクトルn行1列の列ベクトルとして掛ければ、その積はスカラーになります(内積と同義):

$$
\mathbf{a}^\top \mathbf{b} = \sum_i a_i b_i
$$


🧾 要約

特徴内積外積
結果の型スカラーベクトル(3次元)
対象の次元任意(同じ次元)3次元限定
幾何学的意味角度のcosに比例平面の法線方向のベクトル