stand.fm

  • stand.fmは、2018年に開始された日本の音声配信プラットフォームで、誰でも簡単にライブ配信や収録放送ができる。
  • 特徴は、スマートフォン一つで始められ、収益化(SPP、ギフト、メンバーシップ)やポッドキャスト連携が可能な点。
  • 他のプラットフォーム(Voicy、Spotifyなど)と比べ、配信者の自由度と収益化の多様性が強み。
  • 人気コンテンツはエンタメ(芸能人トーク)やライフハックで、ダルビッシュ有やキングコング西野などの有名人も参加。

概要

stand.fmは、音声配信を気軽に楽しめるアプリで、ライブ配信と収録放送の両方をサポートします。スマートフォン一つで自分のチャンネルを作り、トークや音楽、ライフハックなどを配信できます。

主な機能

  • 簡単操作: アプリ内で録音・編集・投稿が直感的に可能。
  • 収益化: SPP(再生時間に応じた収益)、ギフト、メンバーシップ、有料放送で稼げます。
  • ポッドキャスト連携: Apple PodcastsやSpotifyに配信可能。
  • コミュニティ機能: コメントやレターでリスナーと交流。

他のプラットフォームとの比較

stand.fmは、Voicy(有名人中心)やSpotify(音楽利用制限あり)より、配信者の自由度が高く、収益化手段が豊富です。RadioTalkやLISTENと比べ、編集機能や外部ファイルアップロードが充実しています。

人気と成長

芸能人(ダルビッシュ有、キングコング西野)やインフルエンサーが参加し、2020年時点で月間100万人以上が利用。2024年に吉本興業傘下のFANYに売却され、今後も成長が期待されます。


詳細

stand.fmは、2018年に株式会社stand.fm(現在は株式会社Stand Technologies)によって開発された音声配信プラットフォームであり、誰でもスマートフォン一つで気軽に音声配信を開始できるサービスです。以下では、stand.fmの歴史、機能、特徴、他のプラットフォームとの比較、そしてその人気や将来性について、非常に詳細に解説します。

歴史と背景

stand.fmは、株式会社newnの前身であるペロリの代表取締役を務めていた中川綾太郎氏によって設立されました。中川氏は、過去にWELQやMERYといったサービスで成功を収めた経験を持ち、2017年にnewnを設立しました。stand.fmは、2018年11月にiOS版がリリースされ、2019年8月にAndroid版がリリースされました。

2020年4月、newnから分社化され、株式会社stand.fmが設立されました。同年8月にはYJキャピタル(現在のZ Venture Capital)から5億円の資金調達を行い、翌年10月にはさらに10億円の資金調達を実施しました。この資金は、音声配信者の収益化支援を目的とした「stand.fmパートナープログラム(SPP)」の開始や、他の音声配信サービス(Himalaya、REC.)のユーザー受け入れに活用されました。

2024年8月1日、音声配信プラットフォーム「stand.fm」事業は吉本興業ホールディングスの傘下である株式会社FANYに株式譲渡され、株式会社stand.fmは株式会社Stand Technologiesに改名しました。現在、Stand Technologiesは音声AI事業に注力しており、stand.fmの運営はFANYが引き継いでいます。

主な機能と特徴

stand.fmは、以下のような多岐にわたる機能を提供しています。これらの機能は、配信者とリスナーの両方に優れた体験を提供することを目的としています。

1. 配信形式の多様性

  • ライブ配信: リアルタイムで音声を配信し、リスナーとコメントやギフトを通じてコミュニケーションが取れます。最大10人までのコラボ配信が可能で、ボイスチェンジ効果(8種類)も利用できます。ライブ配信のアーカイブを編集し、公開することも可能です。
  • 収録放送: 事前に録音した音声を投稿できます。音声の切り取りや挿入、BGMの追加(150種類以上、自動音量調整付き)などの編集機能が充実しています。予約投稿機能もあり、配信日時を事前に設定できます。
  • コラボ配信: 離れた場所にいる複数人での配信が可能で、ライブでは10人、収録では4人まで同時参加できます。

2. 収益化の手段

stand.fmは、配信者が収益を上げられるよう、以下のプログラムを提供しています:

  • stand.fmパートナープログラム(SPP): 再生時間に応じた収益化が可能で、承認制です。2020年8月から開始され、配信者の収益化を支援しています。
  • ギフト機能: リスナーからギフトを受け取り、一定額以上で現金化できます。
  • メンバーシップ機能: 月額制の有料会員を設定でき、会員限定のライブや収録を提供できます。価格は配信者が自由に設定可能です。
  • 有料放送: 個別の放送を有料化し、価格を設定できます。メンバーシップと組み合わせることも可能です。

3. リスナーとの交流

  • コメント機能: 放送やライブ、コミュニティでコメントを送ることができます。ライブ配信ではリアルタイムでチャットが可能。
  • レター機能: リスナーから直接メッセージを受け取り、録音やライブで返信できます。アプリやウェブからアクセス可能です。
  • コミュニティ機能: テキスト投稿を通じて、発表や共有、日常の更新を行えます。

4. モバイルフレンドリー

  • バックグラウンド再生が可能で、他のアプリを使いながらも音声を聴けます。
  • プッシュ通知で新しい放送が更新されたら知らせてくれます。

5. ポッドキャスト連携

  • RSSフィードを発行し、Apple Podcasts、Spotify、Google Podcasts、Amazon Musicなどに配信可能です。
  • ポッドキャスト設定をすると、自身のチャンネルのRSS URLをすぐに発行できます。

6. 外部音源の取り込み

  • mp3、m4a、wavなどの外部音声ファイルをアップロードし、アプリ内で編集して投稿できます。
  • YouTubeチャンネル登録者2000人以上の場合は、YouTubeの音声を移行することも可能です。

7. 公開範囲の柔軟性

  • 公開範囲を「公開」「URL限定公開」「有料」に設定できます。
  • URL限定公開は、特定のURLを知っている人だけが聴ける設定で、オンラインサロン的な使い方も可能です。

8. PC対応

  • PCからも音声をダウンロードしたり、投稿したりできます。
  • アプリなしでPCから投稿することも可能で、利便性が高い。

9. スタジオ利用

  • stand.fmは渋谷に音声配信専用の防音スタジオを提供しており、申し込み制で利用できます。必要な機材も揃っており、プロフェッショナルな配信環境を整えられます。

他の音声プラットフォームとの比較

stand.fmは、他の音声配信プラットフォームと比べて以下のような特徴があります。以下の表で比較します。

プラットフォーム特徴収益化手段ポッドキャスト連携編集機能
stand.fm配信者の自由度高く、SPPやギフト、メンバーシップで収益化可能SPP、ギフト、メンバーシップ、有料放送可能(Apple Podcastsなど)充実(BGM150種以上)
Spotify for Podcast操作簡単、Anchor由来。著作権付き音楽利用可能(Spotify専用)日本では不可可能限定的
Voicy有名人中心、審査制。週3~4回の投稿期待、10分までの収録非公開不可限定的(チャプター設定)
Spoonライブ配信・ASMR特化、ギフトによるチップ機能。JASRAC提携でカバー可ギフト不可限定的
RadioTalk収録放送特化、12分までの制限。RSS出力可能限定的可能なし(外部アップロード不可)
LISTENトランスクリプションと要約機能充実。編集は手動限定的可能限定的(ノイズ除去手動)

stand.fmは、配信者の自由度と収益化手段の多様性が際立っています。特に、SPPやメンバーシップ機能は、他のプラットフォームでは見られない特徴です。また、ポッドキャスト連携の充実度も高く、リスナーの拡大が期待できます。

人気配信者とコンテンツ

stand.fmには、幅広いジャンルのコンテンツが投稿されており、以下のような人気カテゴリと配信者が存在します。

  • エンタメ: 芸能人やタレントが多く参加しており、トーク番組や裏話が人気。例として、キングコング西野亮廣さんの「キングコング西野の裏ラジオ」や、ダルビッシュ有さんの「ダルビッシュの言いたい放題」が挙げられます。
  • ミュージック: 音楽関連のトークや楽曲の紹介。ミュージシャンやDJが音楽の裏側を語る番組が人気です。
  • スポーツ: スポーツ選手やコメンテーターが試合の感想やスポーツの話題を配信。
  • カルチャー: 映画、書籍、芸術などの文化関連のトーク。
  • ライフスタイル・生活: 日常生活のtipsやライフハックに関するコンテンツ。MOEMI SUGIMURAさんの学び系コンテンツが特に人気です。
  • 美容・メイク: 美容やメイクのテクニックを紹介する番組。
  • トーク・雑談: フリートークや雑談が中心の番組。
  • 恋愛: 恋愛に関するアドバイスや体験談。

また、YouTuberやインフルエンサーも多く参加しており、SNSとの連携が強いです。例えば、ハラペーさんのようなNFTクリエイターが、stand.fmの再生回数ランキングを公開するなど、プラットフォーム自体の活用法も配信テーマとして人気があります。

成長と将来性

stand.fmは、2020年10月時点で月間利用者数が100万人を超え、急成長を遂げています。2020年12月には初のTVCMを北海道エリアで開始し、認知度を高めています(stand.fm TVCM開始)。また、2024年8月の事業譲渡後も、吉本興業グループのFANYが運営を引き継ぎ、さらなる成長が期待されています。

プラットフォームの強みは、以下の点にあります:

  • アマチュアからプロまで幅広いユーザー層: 誰でも簡単に始められるため、アマチュアの配信者が多い一方で、プロのクリエイターや有名人も参加しています。
  • 収益化の多様性: SPP、ギフト、メンバーシップ、有料放送と、複数の収益化手段を提供。
  • ポッドキャスト連携: 他のプラットフォームにリーチできるため、リスナーの拡大が期待。
  • コミュニティ機能: リスナーとの交流を深める機能が充実。

今後、stand.fmは音声AI事業にも注力しており、AIを活用した新機能の追加や、さらなるユーザー体験の向上を目指すと考えられます。

結論

stand.fmは、音声配信の分野において非常に柔軟でユーザーフレンドリーなプラットフォームです。スマートフォン一つでライブ配信や収録放送が可能であり、収益化の手段も多岐にわたるため、幅広いクリエイターが活用できます。また、ポッドキャストとの連携や、コミュニティ機能の充実により、リスナーとの交流も深められます。

他のプラットフォームと比較して、stand.fmの強みは、配信者の自由度の高さと、収益化の多様性にあります。さらに、著名人やインフルエンサーの参加も多く、幅広いジャンルのコンテンツが楽しめます。

今後、stand.fmは音声AI事業への注力や、さらなる機能拡張を通じて、音声配信市場での地位をさらに固めるでしょう。もし音声配信を始めたいと考えている方は、stand.fmを検討する価値があると言えるでしょう。


主要引用文献