エンコーダ(自然言語処理における)

自然言語処理におけるエンコーダは、入力された文章や単語のシーケンスを、ニューラルネットワークを使ってベクトルに変換する役割を持つモジュールです。このベクトルは、文章の意味や特徴を表現したものとして、機械翻訳や要約、質問応答などの様々なタスクで活用されます。

エンコーダは、主に以下の2つの種類があります。

  • RNN (Recurrent Neural Network)再帰型ニューラルネットワークとも呼ばれ、過去の情報を考慮しながら処理を行うことができます。長い文章の処理に適しています。
  • Transformer:近年注目を集めているニューラルネットワークアーキテクチャで、selfアテンションと呼ばれる仕組みを用いて、文全体の情報を効率的に処理することができます。長距離の依存関係を捉えることに優れています。

エンコーダは、単独で使用されることもあれば、デコーダと呼ばれるモジュールと組み合わせて使用されることもあります。デコーダは、エンコーダが出力したベクトルを基に、出力となる文章や単語のシーケンスを生成します。

エンコーダ主な役割は以下の通りです。

  • 文章の意味の理解:入力された文章の意味を理解し、重要な情報を抽出します。
  • 文章の特徴の表現:文章の特徴をベクトルとして表現します。
  • 文脈の考慮:文脈を考慮しながら処理を行い、より正確な表現を導き出します。

エンコーダは、自然言語処理の分野で重要な役割を担っており、様々なタスクの精度向上に貢献しています。

参考情報