デコーダ

LLMにおけるデコーダは、エンコーダによって生成された抽象的な表現を、具体的な出力に変換するニューラルネットワークアーキテクチャの一部です。Transformerと呼ばれるアーキテクチャにおいて、エンコーダと対になる重要な構成要素です。

デコーダの役割

デコーダは以下の役割を担います。

  1. エンコーダが出力した抽象的な表現を入力として受け取ります。
  2. Attentionと呼ばれる機構を用いて、入力と過去の出力との関係性を計算します。
  3. Feed-Forwardと呼ばれる機構を用いて、入力と過去の出力に基づいて次の単語を生成します。
  4. 生成した単語をアウトプットとして出力します。
  5. 2から4を繰り返すことで、文全体を生成します。

デコーダの構成

デコーダは、エンコーダと同様に、複数のレイヤーと呼ばれる層が積み重なって構成されます。各レイヤーは、Attention層とFeed-Forward層から構成されます。

  • Attention層: エンコーダの出力を参照し、生成する単語に関連する情報を抽出します。
  • Feed-Forward層: Attention層で抽出された情報と過去の出力に基づいて、次の単語を生成します。

レイヤー数が多いほど、デコーダは複雑な文を生成することができます。

デコーダの応用例

デコーダは、LLMの様々なタスクで使用されています。

  • 翻訳: エンコーダで翻訳元の文の意味を抽象的な表現に変換し、デコーダで翻訳先の文を生成します。
  • 要約: エンコーダで入力文の意味を抽象的な表現に変換し、デコーダで重要な部分のみを抽出します。
  • 質問応答: エンコーダで入力文の意味を抽象的な表現に変換し、デコーダで質問に対する回答を生成します。

デコーダは、LLMが出力する文章の質を向上させる重要な役割を果たしています。

デコーダについてもっと詳しく知りたい場合は、以下の情報をご覧ください。