エンコーダ(in Transformer)

LLMにおけるエンコーダは、Transformerと呼ばれるニューラルネットワークアーキテクチャの一部です。Transformerは、エンコーダとデコーダという2つの主要な部分から構成されます。

エンコーダの役割

エンコーダは、入力シーケンス(文章など)を処理し、その意味を抽象的な表現に変換します。具体的には、以下の処理を行います。

  1. 入力シーケンスを単語に分割し、それぞれの単語をベクトルに変換します。
  2. 各単語のベクトルに、その単語の位置情報などを加えます。
  3. Self-Attentionと呼ばれる機構を用いて、各単語のベクトル間の関係性を計算します。
  4. Feed-Forwardと呼ばれる機構を用いて、各単語のベクトルを更新します。

これらの処理を繰り返すことで、エンコーダは入力シーケンス全体の意味を捉えた抽象的な表現を生成します。

エンコーダの構成

エンコーダは、複数のレイヤーと呼ばれる層が積み重なって構成されます。各レイヤーは、Self-Attention層とFeed-Forward層から構成されます。

  • Self-Attention層: 各単語のベクトル間の関係性を計算し、各単語の重要性を判断します。
  • Feed-Forward層: 各単語のベクトルを更新し、より抽象的な表現に変換します。

レイヤーの数は、エンコーダの複雑さを決定します。レイヤー数が多いほど、エンコーダは複雑な表現を生成することができます。

エンコーダの応用例

エンコーダは、LLMの様々なタスクで使用されています。

  • 翻訳: 入力文の意味を抽象的な表現に変換し、それを元にデコーダで出力言語に翻訳します。
  • 要約: 入力文の意味を抽象的な表現に変換し、それを元にデコーダで重要な部分のみを抽出します。
  • 質問応答: 入力文の意味を抽象的な表現に変換し、それを元にデコーダで質問に対する回答を生成します。

エンコーダは、LLMの性能を向上させる重要な役割を果たしています。

エンコーダについてもっと詳しく知りたい場合は、以下の情報をご覧ください。