
1. 定義と学際的背景:行動変容の多角的解釈
1.1 行動変容の概念的定義と目的
行動変容(Behavior Change)とは、最も広範な定義によれば、「何らかの切っ掛けによって促される人々の自発的な行動変化」を指す 1。この定義は、喫煙や運動といった健康行動の採用・維持だけでなく、広告による消費者行動の変化、あるいは消費増税などの政府の政策が引き起こす経済行動の変化をも包含する概念である 1。本報告書では、主に公衆衛生学および心理学の視点から、健康や社会的に望ましい習慣の採用と維持に焦点を当てて分析する。
行動変容の実現には強い個人差が存在する。例えば、健康上の理由から禁煙を望む場合でも、それを達成できる人と、できない人がいるように、個人のモチベーション、心理的資源、および環境的要因が結果に決定的な影響を与える 1。したがって、行動変容科学の目標は、一時的な変化に留まらず、行動が習慣化され、維持期へと到達することを通じて、持続的で望ましい結果を実現することにある 2。
1.2 心理学、社会学、行動経済学における行動変容の視点
行動変容は、単一の分野で閉じることなく、複数の学術分野で研究され、それぞれの視点からそのメカニズムが説明されてきた。
心理学からの解釈
心理学の分野では、行動変容は、モチベーションの度合いと、目標設定の明確さや難易度(目標設定理論, Lock (1968))が結果の実現に影響を与えると説明されている 1。さらに、行動変容ステージモデル(TTM)のように、変化のプロセスを「無関心期」「関心期」「準備期」「実行期」「維持期」の5つの段階に分け、それぞれの段階で最適な働きかけを行うことで変化が促されるという、段階的アプローチが基礎を築いている 1。
社会学・社会心理学からの解釈
社会的な文脈においては、行動変容は社会的な関係性において考慮される(社会心理学的行動理論, Goffman, E. (2006))1。Banduraが提唱した社会認知理論(SCT)は、社会的影響が、動機づけ、学習、自己コントロールに与える役割を分析する 1。意思決定と行動は常に他者および社会との関係性に大きな影響を受けるため、特に集団的な行動変化を促進する上では、社会的影響を動機付けとして活用することが重要となる 1。
行動経済学からの解釈
行動経済学は、非合理的な意思決定が行動変容を妨げる要因に焦点を当てる。その一つに、遠い将来の利益よりも近い将来の利益を大きく割り引いてしまう「双曲割引」があり、これが人が行動を変えられない背景にあると指摘されている 1。この人間の非合理性を前提とし、介入を避け、人々の行動を予測可能な形で変える手法として、**ナッジ(NUDGES)**の理論(Thaler and Sunstein (2008))が政策介入の主要な手法として登場した 1。
1.3 公衆衛生領域における行動変容の重要性
公衆衛生領域において行動変容は、生活習慣病予防や感染症対策など、集団の健康水準を向上させる上で中核的な役割を担う。COVID-19パンデミックの際には、マスク着用や外出自粛といった感染回避行動の啓蒙のために行動変容という言葉が用いられた 1。しかし、その際の感染回避行動の程度には個人差が顕著に見られ、社会的影響がいかに動機付けとなるかという重要性が再認識された 1。
行動変容の定義には「自発的な変化」という要素が含まれる一方で 1、行動経済学に基づくナッジは「選択の自由を残したうえで、より望ましい選択に気づかせる誘導」である 3。この事実は、内発的な動機づけ(MIやCBTが重視)と、外的な環境設計(ナッジが重視)という、介入戦略の二大潮流における緊張関係を示している。さらに、外的な報酬やインセンティブは、自発的に良かれと思って行っていた行動の動機を阻害する、いわゆる「クラウディング・アウト」のリスクを伴う 3。このため、現代の行動変容科学においては、内発的な変化を促しつつ、環境的な誘導がもたらす外的な影響とのバランスをいかに取るか、という点が戦略上の重要な課題となっている。
2. 心理学的基盤:行動変容ステージモデル(TTM)の詳細分析
2.1 TTMの構造:非線形的な段階的プロセス
行動変容ステージモデル(TTM: Transtheoretical Model)は、Prochaska, DiClemente, and Norcross (1992)によって提唱された、行動変化を段階的なプロセスとして捉える理論である 1。TTMの最大の利点は、個人の行動変容に対する準備度を診断し、その段階に応じて最適な介入(テーラーメイド戦略)を適用できる点にある。このプロセスは、必ずしも直線的ではなく、行動変容を目指す中で、前の段階へと逆戻りしてしまう動的なサイクルを含んでいる 2。
2.2 TTMの5つのステージと心理的特徴
TTMは、無関心期、関心期、準備期、実行期、維持期の5つの主要なステージで構成されている。
無関心期(Pre-contemplation)
この段階にある個人は、今後6ヶ月以内に行動を変える意識がほとんどない。介入の焦点は、意識の高揚、身体活動のメリットを知るための情報提供、およびこのままでは「まずい」と思うような感情的経験を促すことにある 4。また、自分の行動が周囲に与える影響を考えさせる環境の再評価も重要である 4。
関心期(Contemplation)
この段階では、行動を変えることを考え始めているが、まだ実行には移していない。この期への働きかけとしては、自己の再評価が中心となる。具体的には、身体活動が不足している自分をネガティブに捉え、身体活動を行っている自分をポジティブにイメージさせることで、行動変容への葛藤(両価性)の解消を促す 4。
準備期(Preparation)
まもなく行動を開始する(1ヶ月以内)段階であり、行動変容の成否を分ける重要な転換点である。この期には、自己の解放、すなわち行動をうまく行えるという自信(自己効力感)を持つことが求められ、さらに、行動を始めることを周りの人に宣言し、コミットメントを強めることが効果的である 4。
実行期(Action)
新しい行動を開始してから6ヶ月未満の段階である 2。この期では、ソーシャルサポートの提供や、逆戻りしやすい心理状態や環境を確認することが重要となる 5。介入者は、小さな変化でもポジティブに受け止め、継続への賞賛を惜しまず、自分への報償を促すことで行動を強化する必要がある 5。また、行動を変えたことによるメリットを振り返り、できたことに注目し、できない場合の代替え行動の有無を確認することも、行動の継続を支える 5。
維持期(Maintenance)
行動を6カ月以上継続し、行動変容がほぼ完了している状態であり、行動のメリットも十分に実感できている 2。この段階は、自立して行動変容を続ける段階であり、自己効力感が高まっている 5。しかし、行動を途中でやめてしまう可能性(後退)がないとは言い切れないため、可能な限り実行期と同等のサポートを継続し、さらなる習慣化を図ることが推奨される 2。長期的な行動維持のためには、実践行動の経験によって得られたメリットを再度評価してもらうことが不可欠である 5。
2.3 各ステージにおける適切な働きかけとプロセス
TTMの介入戦略は、初期段階では意識の高揚や環境の再評価といった認知的プロセスを重視し 4、準備期以降では自己の解放やソーシャルサポートといった行動的プロセスへとシフトする 4。
TTMの最大の課題の一つは、関心期から準備期を経て実行期へと移行する際の停滞である。この移行を促進するための鍵となる要素は、準備期において集中して求められる「行動遂行能力への自信」、すなわちセルフ・エフィカシーの獲得にある。動機や知識があるだけでは行動は実行に移されないため、介入は成功経験や代理経験 6 を提供することで、エフィカシーを効果的に高めることに焦点を当てる必要がある。
また、維持期は行動変容の最終目標とされるものの、行動は習慣化された後も脆弱性を持ち続ける。このため、維持期においても実行期と同等のサポートを継続すること 2、そして行動メリットを定期的に振り返り、再評価してもらうこと 5 が推奨される。これは、習慣化のプロセスが、外部刺激がなくても自立することを目指しつつも、逆戻りを防ぐために継続的な監視とサポートを必要とすることを示している。
3. 認知・信念に基づく理論:行動決定要因の深層分析
3.1 ヘルスビリーフモデル (HBM) の要素と行動への影響
ヘルスビリーフモデル(HBM)は、個人が自身の健康状態や行動に対して抱く信念(ビリーフ)が、健康行動の実行可能性に影響を与えることを説明する理論である 6。HBMによれば、人々は、疾病の脅威の認識(罹患の可能性や重症度)、行動による利益の認識、行動の障壁の認識、そして自己効力感といった複数の信念を総合的に評価し、健康行動を実行するかどうかを決定する。健康行動理論を活用し、健康によい行動を行う可能性を高めるには、これらの要因を満たすような働きかけが必要となる 6。
3.2 社会認知理論 (SCT) と自己効力感(セルフ・エフィカシー)の役割
社会認知理論(SCT)は、行動変容が、個人の要因、行動、環境要因の間の三者相互作用によって生じることを提唱する。SCTは、行動変容における動機づけ、学習、および自己コントロールに社会的影響が与える役割を詳細に分析する 1。
SCTの中核的な概念は、**自己効力感(セルフ・エフィカシー)**である 6。これは、ある行動を「うまく行うことができる」という個人の「自信」を意味し 6、行動変容の成功を予測する上で最も強力な決定因子の一つである。セルフ・エフィカシーが強いほど、その行動を行う可能性が高まる 6。エフィカシーを高めるための主要なポイントとして、自らが成功体験を積み重ねる「成功経験」と、他者が成功するのを観察する「代理経験」が挙げられる 6。
3.3 行動変容の成功に不可欠な要素としてのモチベーションと目標設定理論
行動変容は、モチベーションの度合いと、目標設定理論(Lock, 1968)が示す目標の明確さや難易度に大きく依存する 1。これらの理論は、TTMが提供する行動変容の「構造」に対して、そのプロセスを駆動させるための「燃料」を提供する関係にある。
効果的な介入戦略を構築するためには、TTMによって対象者の準備度(ステージ)を正確に診断することが出発点となる。その上で、各ステージで最も不足しているHBMやSCTの要素を特定し、補強する。例えば、無関心期にはHBMに基づく脅威認識の強調が必要であり、準備期ではSCTに基づき自己効力感を高めることに集中的に焦点を当てる、といった階層的で複合的な戦略が、行動変容を促進する上で不可欠となる。
4. 応用行動科学:行動変容を促す臨床的アプローチ
4.1 動機づけ面接 (Motivational Interviewing: MI) の原則とスピリット
動機づけ面接(MI)は、クライエントが行動変容に対して抱く両価性(Ambivalence)を解消し、内発的な動機を引き出すことを目的とした協働的なコミュニケーションスタイルである 7。MIは特定の心理療法ではないが、認知行動療法などの他の心理療法と組み合わせることで、その効果を増強することが可能である 7。MIは、TTMの初期段階、特に「関心期」にある対象者に対して、自発的な変化を促す上で特に有効性が高い。
MIの実施において基盤となる精神は「PACE(ペース)」として表現される 7。Pはパートナーシップ(協働)、Aは受容(Acceptance)、Cは思いやり(Compassion)、Eは引き出す(Evocation)を意味する 7。MIでは、クライエントを温かく受容し、話によく耳を傾けることが基本だが、現場で使える具体的なスキルが必要とされる 7。特に、情報やアドバイスを提供する際には、一方的に与えるのではなく、必ずクライエントの許可を得た上で提供し、提供後もクライエント自身の考えを確かめる「許可と確認」のプロセスを重視する 7。
4.2 認知行動療法 (CBT) による認知と行動の変容メカニズム
認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy: CBT)は、日常生活上の困りごとを整理し、認知や行動に働きかけることで、ストレスに対する現実的で柔軟な思考パターンと行動パターンを身につけ、問題解決を目指す心理療法である 8。CBTは、うつ病などの気分障害、様々な不安障害などに対して有効性が実証されている精神療法であり、一定の条件を満たせば保険診療の適応となる 9。
CBTの主要な手法である認知再構成法は、自分を苦しめている過度にネガティブな自動思考を振り返り、その自動思考の根拠と反証を探ることで、状況に相応しい思考(適応的思考)をみつけていく 9。これにより、悪循環をつくっている思考パターンを変化させ、結果的に行動を変容させていく 8。
4.3 行動活性化と問題解決療法:CBTにおける行動面からのアプローチ
CBTは認知面からのアプローチを主とすることが多いが、行動面からのアプローチの方が効果的な患者もいる 9。これは、行動して現実にトライし、問題が解決できるという成功体験を得ることで、自分の認知が変わるという現象を利用している 9。
この行動面からのアプローチの一つが行動活性化である。これは、気分と行動の関係性に着目したアプローチであり、憂鬱な気分が続くと、ポジティブな体験が得られる行動が減少してしまうという悪循環を断つことを目指す 8。行動活性化では、元気が出るような行動や楽しさを感じられる行動を意図的に増やし、憂鬱さや落ち込みの持続につながる回避的・受動的な行動を減らしていく 8。また、問題解決療法は、実際の行動によって問題解決を図り、気持ちを軽くしていく手法である 9。
MIはTTMの初期段階(無関心・関心期)において内発的動機を引き出す点で優れているが、具体的な行動の構造化には限定的である。これに対し、CBTは動機が確立された後の実行段階において、具体的な思考・行動パターンを修正する「スキルセット」を提供する 9。効果的なプログラム設計では、MIによって動機づけを達成した後、CBTを用いて具体的な行動スキルを習得させるというシームレスな移行戦略を採用することが不可欠である。特に、憂鬱な気分にある場合は、認知の変化を待つのではなく、行動活性化のように行動を先行させることでポジティブな体験を強制的に得させ、行動変容の初期段階における停滞を防ぐことが戦略的に極めて重要である。
5. 行動経済学と政策介入:ナッジ理論の役割と限界
5.1 行動変容を阻害する認知バイアス
望ましい行動変容を阻害する要因として、個人が持つ認知バイアスと、習慣を変える際の心理的コスト(スイッチングコスト)が挙げられる 3。認知バイアスの一つである双曲割引は、遠い将来の健康利益よりも目の前の誘惑を優先させる傾向を生み出し、人々が行動を変えられない重要な背景となっている 1。また、習慣を変えようとすると現状維持バイアスが働き、スイッチングコストが障壁となる 3。単純なナッジ介入のみでは、これらの根深いバイアスを完全に取り除くことは容易ではない 3。
5.2 ナッジ(NUDGES)理論の概念と選択アーキテクチャーの設計
ナッジは、選択の自由を残したうえで、人々の意思決定に関する様々なバイアスを考慮・利用し、より望ましい選択に気づかせる誘導を行うアプローチである 3。ナッジの理論(Thaler and Sunstein)は、選択の自由を維持しつつ、人々の行動を予測可能な形で変える選択アーキテクチャーの設計に焦点を当てている 1。
具体的なナッジの手段としては、情報提供、社会比較(他者との比較による動機づけ)、コミットメント(公的な宣言)、およびデフォルト設定の変更などが用いられる 3。これらの手法は、人々が意識的な努力をしなくても、環境的に望ましい選択肢を選びやすいように設計することを目的としている。
5.3 ナッジとインセンティブの比較分析:内発的動機(クラウディング・アウト)の問題
行動変容を促す外的な手法として、ナッジとインセンティブがある。インセンティブは、行動をとることに対して価格を変更したり、報酬や罰金を与えたりすることで、外的に動機づけを行う 3。
ナッジは自由を尊重する手法であるものの、その効果は小さく、長続きしない可能性が指摘されている 3。一方、インセンティブは強力な動機づけとなるが、自発的に良かれと思ってやっている行動に対して金銭的な報酬などの外因を与えることで、かえって内発的動機を阻害してしまうクラウディング・アウトを引き起こすリスクがある 3。
5.4 効果的な政策介入のためのターゲティングと組み合わせ戦略
ナッジによる介入は、必ずしも有意な効果が見られないケースがあるため、その有効性を高める戦略が必要となる 3。ナッジとインセンティブはそれぞれ一長一短であることから、お互いの良いところを補完する組み合わせ戦略が提唱されている 3。
さらに、ナッジやインセンティブへの反応は人によって異質的であるため、効果を最大化するためにはターゲティングが不可欠となる 3。機械学習などを用いて、一人ひとりの認知バイアスや動機づけの状態に合わせたパーソナライズされた介入を行うことで、介入の有効性は高まる。
このターゲティングによる介入の最適化は、対象者のTTMステージや具体的な認知バイアスを詳細に診断することを前提とする。この精密な介入戦略は有効性を飛躍的に向上させる反面、個人の行動履歴や機密性の高い情報に依存するため、誰を、どのように、いつ誘導するかという倫理的な課題が深刻化する。したがって、効果的な介入と倫理性の確保の両立が、行動経済学ベースの政策介入における最重要課題となる。
6. 実践的な介入戦略、課題、及び将来展望
6.1 長期的な行動維持を可能にするためのサポート戦略
行動変容の成功は、実行期から維持期への移行、およびその後の持続的な習慣化にかかっている。維持期は、自立して行動変容を続け、自信が高まっている段階であるが 5、逆戻りを防ぐためには継続的なサポートが不可欠である。
長期維持を可能にするサポート戦略としては、行動を変えたことによるメリットについて定期的に振り返り、実践行動の経験によって得られたメリットを再度評価してもらうことが求められる 5。また、小さな変化でもポジティブに受け止め、継続への賞賛や自分への報償を促すことで、自己効力感を常に強化し、行動を維持する動機づけをサポートする 5。サポートは、対象者が外部の助けなしに自律的に行動を続ける段階へと移行できるよう設計されるべきである。
6.2 ICTを活用した行動変容支援の最前線
近年、情報通信機器(ICT)やセンサーなどの技術革新が、行動変容支援のあり方を大きく変えつつある。ICTを活用した疾病管理、特に血圧、心拍、自己血糖などの遠隔モニタリングの進展は、生活習慣病の疾病管理に革新をもたらすと期待されている 10。
特に、ウェアラブルデバイスによる血糖のレーザー測定などが糖尿病患者の血糖管理に適用可能になれば、管理の姿は大きく変わる可能性がある 10。リアルタイムのデータフィードバックは、行動の結果を即座に可視化し、セルフ・エフィカシーを高める「成功経験」を継続的に提供する。これにより、TTMの維持期における最大のリスクである「逆戻り」を、環境側の持続的なサポートによって対処できるようになり、行動変容の自立的・自動的な継続を可能にする。
6.3 学際的アプローチの統合と今後の課題
行動変容は、心理学(TTM, CBT)、臨床医学(MI)、社会学(SCT)、経済学(Nudge)の知見をシームレスに統合した複合的な介入設計によって、最も効果を発揮する。現代の行動変容支援プログラムは、これらの学際的な知識を組み合わせ、対象者のステージやバイアスに合わせたオーダーメイドの戦略を目指す方向にある。
従来の行動変容は、主に個人の意思に責任が帰せられてきたが、ICTによる遠隔モニタリングとデータ駆動型介入の進展は、行動を変える責任が、個人だけでなく、介入を設計・実行するシステム側にも分散されることを示唆している 10。
ICTを活用した疾病管理が進むにつれて、重症化を防げなかった場合の責任の所在、個人の行動データ利用の倫理的側面、および医療保険の算定基準など、決着させなければならない課題が多く残っている 10。これらの法的・倫理的課題の解決と、ターゲティング技術の洗練が、行動変容科学の持続的かつ効果的な応用拡大のための前提条件となる。
引用文献
- 行動変容と向社会的意思決定 http://sfi-npo.net/ise/quality_education/no13_downloadfile_3.pdf
- 行動変容とは? 部下の意識・行動を変える効果的なアプローチについて解説 https://www.recruit-ms.co.jp/glossary/dtl/0000000276/
- ナッジとインセンティブの行動経済学 – 消費者庁 https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_partnerships/meeting_materials/assets/consumer_partnerships_cms201_20230126_01.pdf
- 行動変容ステージモデル | e-ヘルスネット(厚生労働省) https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-07-001.html
- 行動変容ステージ http://www-2022.h.kobe-u.ac.jp/sites/default/files/general_page/ikiikisiryou_3.pdf
- ヘルスビリーフモデル | キーワード – 厚生労働省 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/keywords/health-belief-model.html
- 動機づけ面接(MI)とは〜傾聴しながら、ガイドする | 風と太陽 – キャリア支援 https://kazetotaiyo.com/mi/introduction/
- 【完全解説】認知行動療法とは?理論からセルフで実践するやり方まで、心理の専門家がわかりやすく解説 丨コグラボ – Awarefy https://www.awarefy.com/coglabo/post/cbt
- 認知行動療法とは? – 田町三田こころみクリニック 内科・心療内科・糖尿病内科・精神科 https://cocoromi-mental.jp/psychological-therapy/about-cbt/
- 予防DXによる意識・行動変容の実現 https://www.nri.com/content/900033805.pdf



