「リスキリング時代」の到来

The Great Re-Skilling: グローバルな人材変革を乗りこなし、日本の未来の労働力を構築する

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第I部:リスキリングの不可避性:新たな労働秩序の推進力

1.1 「グレート・リスキリング」の定義:単なる「学び」を超えて

現代の経済環境において、「リスキリング」という言葉は、単なる従業員研修の流行語を超え、組織と個人の双方にとって不可欠な戦略的必須事項へと進化している。その核心において、リスキリングとは、既存の従業員が社内の全く異なる職務や部門に移行するために、全く新しいスキルを習得するプロセスを指す 1。例えば、従来型の対面顧客サービス担当者が、新たに導入されるデジタル顧客サービスプラットフォームを運営するためのスキルを習得するケースがこれに該当する。このプロセスは、多くの場合、従業員の既存の専門知識に隣接するスキルを育成することに焦点を当てており、ゼロから始めるのではなく、蓄積された経験を新しい役割に効果的に移行させることを可能にする 1

この概念は、「アップスキリング」とは明確に区別される。アップスキリングが現在の職務内での専門性を高め、昇進や責任範囲の拡大に対応するためのスキル向上を目指すのに対し、リスキリングは職務そのものの転換、すなわち横方向へのキャリアシフトを伴う 1。アップスキリングが従業員の既存のキャリアパスを深めるための「垂直的」な投資であるとすれば、リスキリングは組織の構造変化に対応するための「水平的」な人材再配置戦略であると言える。

この大規模な人材の再教育という概念自体は、歴史的に新しいものではない。18世紀後半から19世紀初頭にかけての産業革命期には、農業中心の経済から工業経済への移行に伴い、労働者は工場で機械を操作するための新しいスキルを大規模に習得する必要に迫られた 3。しかし、現代の「グレート・リスキリング」を特徴づけるのは、その変化の速度と規模が前例のないレベルに達している点である。デジタル化、自動化、そして人工知能(AI)といったテクノロジーが、かつてないスピードで労働市場の構造を根本から覆しており、リスキリングを周期的な景気対策ではなく、恒常的な経済活動の一部へと変貌させている 3。この文脈において、リスキリングはもはや一部の労働者のための救済策ではなく、変化の激しい時代において組織が競争力を維持し、個人がキャリアを継続するための基本的な要件となっている。企業にとっては、スキルギャップを埋めるために常に新しい人材を採用するコストと時間を削減し、既存の人材の知識と経験を最大限に活用することで、変化に対応できる俊敏な労働力を構築する手段となる 1

1.2 四重の圧力:労働市場を再形成する複合的要因

現代の労働市場は、単一の要因ではなく、相互に関連し合う複数の巨大なマクロトレンドによって、かつてない規模の変革を迫られている。これらの力は個別に作用するのではなく、複合的に影響し合い、「グレート・リスキリング」を不可避なものにしている。世界経済フォーラム(WEF)の「仕事の未来レポート2025」は、これらの複合的な推進力を明確に指摘している 5

第一に、そして最も強力な推進力は、技術の加速的進化である。特に、生成AIと自動化の波は、単に特定のタスクを置き換えるだけでなく、職務カテゴリー全体のあり方を根本から変えつつある 5。オフィスサポート、顧客サービス、さらには従来は高度な専門性が求められた専門職の領域に至るまで、AIは人間の能力を補強し、時には代替する存在となっている 9。この変化の速さは驚異的であり、ある調査によれば、2017年の求人情報で求められていたスキルの33%が、わずか4年後の2021年にはもはや不要になったとされている 4。これは、スキルが陳腐化するサイクルが劇的に短縮していることを示しており、継続的な学習と再教育が不可欠であることを物語っている。

第二の力は、**グリーン・トランジション(緑の移行)**である。気候変動への対応と持続可能な経済への移行は、世界的な規模で産業構造の転換を促している。再生可能エネルギー、持続可能な農業、循環型経済といった分野で数百万単位の新たな「グリーン・ジョブ」が創出される一方で、炭素集約型の伝統的産業(化石燃料、従来型の製造業など)では雇用の縮小が避けられない 5。このエネルギー転換は、労働者に対して大規模なセクター間移動と、それに伴う新しいスキルの習得を要求する。例えば、日本のエネルギー企業ENEOSホールディングスは、脱炭素社会への移行という外部環境の変化に対応するため、全社的なリスキリングに着手している 13

第三に、地政学的・経済的変動が挙げられる。グローバルなサプライチェーンの再編、インフレーション、経済成長の不確実性といった要因は、企業に対してこれまで以上の俊敏性と回復力(レジリエンス)を求めている 5。予測不可能な環境で事業を継続し、成長を遂げるためには、変化に迅速に対応できる多能工的なスキルセットを持つ労働力が不可欠となる。

最後に、人口動態の変化が深刻な影響を及ぼしている。日本やドイツのような先進国では、高齢化と労働人口の減少が進行し、経験豊富な労働者の退職によるスキル不足が深刻化している 5。一方で、世界の他の地域では若年人口が増加しており、グローバルな人材獲得競争の構図を複雑にしている。これらの人口動態の変化は、企業や政府に対して、退職する世代が持つ暗黙知の継承と、新しい世代へのスキル移転という二重の課題を突きつけている。

これらの四つの力は、それぞれが独立して存在するのではなく、互いに影響を及ぼし合う一つのシステムを形成している。例えば、グリーン・トランジションはAIによるエネルギー効率管理といった新技術を必要とし、その技術を開発・運用するのは高齢化が進む労働力であり、そのための部品供給は変動するグローバル・サプライチェーンに依存している。このような複雑に絡み合った圧力の中で、企業や国家が生き残るためには、労働力全体のスキルセットを継続的に再構築する「グレート・リスキリング」以外に選択肢はないのである。

1.3 世界的な対応:「リスキリング革命」

労働市場を揺るがす構造的な変化に対し、国際社会はこれを単なる景気変動の一局面ではなく、文明的な転換点と捉え、官民一体となった大規模な対応を開始している。その象徴的な取り組みが、世界経済フォーラム(WEF)が2020年のダボス会議で提唱した「リスキリング革命(Reskilling Revolution)」である 15。このイニシアチブは、「2030年までに世界中の10億人に対して、より良い教育、スキル、そして経済的機会を提供する」という極めて野心的な目標を掲げている 11。この壮大な目標設定自体が、スキルギャップの問題がもはや一国や一企業の努力だけでは解決不可能な、地球規模の課題であるという共通認識を示している。

この革命の背景には、深刻な経済的危機感が存在する。WEFの予測によれば、今後10年間で世界中の11億の仕事がテクノロジーによって根本的に変革されると見られている 14。これは、現在の労働者の多くが、キャリアのいずれかの時点で大規模なスキルの再構築を迫られることを意味する。この課題を放置した場合、大規模な失業や経済格差の拡大といった深刻な社会的混乱を招きかねない。一方で、この変革を好機と捉え、労働力への再投資を積極的に行うことの経済的便益は計り知れない。WEFとPwCの共同調査によれば、現在の世界全体の労働力に対するリスキリングとアップスキリングへの投資は、2030年までに世界のGDPを6.5兆ドル押し上げるポテンシャルを秘めている 11。これは、リスキリングが単なる社会的コストではなく、未来の経済成長を確実にするための極めて重要な戦略的投資であることを明確に示している。

企業レベルにおいても、スキルギャップは今や経営上の最重要課題となっている。世界中のビジネスリーダーは、組織のデジタルトランスフォーメーション(DX)や成長戦略を阻む最大の障壁として、異口同音に「スキルギャップ」を挙げている 11。事業ニーズと労働力のスキルセットとの間の不一致は、企業の競争力、成長、そして技術投資の効果を著しく損なう「重し」となっている。この状況は、人材育成がもはや人事部門だけの課題ではなく、企業の持続可能性そのものを左右する経営戦略の中核に位置づけられるべきであることを示唆している。

「リスキリング革命」は、こうした課題認識のもと、政府、企業、市民社会、国際機関など350以上の組織が連携するグローバルなプラットフォームとして機能している 11。このプラットフォームは、単に資金を提供するだけでなく、成功事例の共有、解決策の共同創造、そして関係者の連携促進という3つのアプローチを通じて、具体的なインパクトの創出を目指している 11。この世界的なムーブメントは、来るべき仕事の未来に向けて、個人のキャリアを未来保証(future-proof)し、より公正で包摂的な経済を構築するための羅針盤となっているのである。

第II部:新たな価値の通貨:スキルファーストのランドスケープ

2.1 仕事の未来:需要が高まるスキルと衰退するスキル

「グレート・リスキリング」の核心は、労働市場で価値を持つスキルの種類が劇的に変化しているという事実にある。世界経済フォーラムの「仕事の未来レポート2025」は、企業が今後どのようなスキルを重視し、どのようなスキルが陳腐化すると予測しているかについて、データに基づいた明確な見通しを提供している 5。このスキルの地殻変動を理解することは、個人と組織が未来への投資をどこに向けるべきかを判断する上で不可欠である。

需要が著しく高まると予測されるスキルは、大きく3つのカテゴリーに分類できる。

第一に、高度な認知スキルである。「分析的思考」は、調査対象企業の10社のうち7社が不可欠と見なしており、依然として最も求められるコアスキルであり続けている 5。これに加えて、「創造的思考」も重要性を増している。これは、AIや自動化が定型的な分析や情報処理を担うようになる中で、人間には非定型的で複雑な問題解決や、新たなアイデアを生み出す能力がより一層求められるようになることを示唆している。

第二に、最先端のテクニカルスキルである。その筆頭に挙げられるのが「AIとビッグデータ」であり、最も急速に需要が伸びるスキルと予測されている 5。これに「ネットワークとサイバーセキュリティ」、そして基本的な「テクノロジー・リテラシー」が続く。これらのスキルは、あらゆる産業でデジタル化が深化する現代において、もはや専門家だけのものではなく、幅広い職種で必要とされる新たな「読み書きそろばん」となりつつある。

第三に、AIには代替が難しい人間固有のスキルである。「レジリエンス、柔軟性、俊敏性」といった自己管理能力や、「リーダーシップと社会的影響力」といった対人スキルは、変化の激しい環境に適応し、他者と協働して成果を出す上で極めて重要視されている 5。また、「好奇心と生涯学習」がトップ10にランクインしている点は特に注目に値する。これは、特定のスキルを一度習得すれば安泰という時代が終わり、学び続ける能力、すなわち「学習能力」そのものが最も価値のあるスキルの一つとして認識され始めたことを示している。

さらに、新たなトレンドとして「環境スチュワードシップ」が初めて需要の高まるスキルトップ10に入ったことは、グリーン・トランジションが全産業のあらゆる職務に影響を及ぼし始めていることの明確な証拠である 5

一方で、需要が明確に減少すると予測されるスキルも存在する。特に「手先の器用さ、忍耐力、正確性」といった手作業に関連するスキルは、ロボット工学や自動化技術の進展により、その需要が著しく低下すると見られている 5。同様に、データ入力係、銀行の窓口係、郵便局員といった定型的な事務処理を行う職務も、自動化によって急速に減少しつつある 5

このスキルの需要と供給の構造変化は、労働市場における新たな断層を生み出す可能性がある。成長分野の職務と衰退分野の職務で求められるスキルの違いは、既存のスキルギャップをさらに深刻化させかねない。この変化に適応するためには、個人も組織も、需要が高まるスキルへの戦略的なシフトが急務となっている。


表1:変化するスキル・ランドスケープ(2025-2030年)

需要が高まる重要スキル トップ10需要が低下するスキル・職務
1. 分析的思考手先の器用さ、忍耐力、正確性
2. 創造的思考記憶力、言語能力
3. AIとビッグデータ読み書き、数学
4. リーダーシップと社会的影響力(衰退する職務の例)
5. レジリエンス、柔軟性、俊敏性データ入力係
6. 好奇心と生涯学習秘書
7. テクノロジー・リテラシー会計・経理事務員
8. ネットワークとサイバーセキュリティ銀行窓口係
9. 人材マネジメント郵便局員
10. 環境スチュワードシップレジ係

出典:世界経済フォーラム「仕事の未来レポート2025」のデータに基づき作成 5


2.2 資格から能力へ:「スキルファースト」パラダイムの台頭

労働市場におけるスキルの地殻変動は、人材を評価し、採用し、育成するための基本的な考え方そのものにパラダイムシフトを促している。それが、従来の学歴や職歴といった「資格(Credentials)」偏重から、個人が実際に何ができるかという「能力(Capabilities)」を重視する「スキルファースト」アプローチへの移行である。この動きは、経済協力開発機構(OECD)などが強力に推進しており、労働市場の流動性と公平性を高めるための鍵と見なされている 18

このパラダイムシフトが加速している背景には、伝統的な学歴が必ずしも現代の職務遂行能力を保証しなくなったという現実がある。テクノロジーの進化はあまりにも速く、大学のカリキュラムが数年で陳腐化してしまうことも珍しくない。その結果、学位を持っていることと、特定の職務で求められる最新のスキルセットを保有していることの間に、大きな乖離が生まれている 19。企業は、学歴という代理指標(Proxy)に頼るのではなく、候補者が持つ具体的なスキルを直接評価する必要に迫られている。

スキルファーストのアプローチは、具体的に3つの要素で構成される。第一に、**個人によるスキルの「見える化(Signalling)」**である。労働者は、LinkedInのようなプロフェッショナル・ネットワーク・サービスやデジタル履歴書を通じて、自らが持つ技術的スキルや対人スキルを積極的に明示する 16。第二に、

企業によるスキルベースの採用である。採用担当者は、学歴フィルターに頼るのではなく、職務分析に基づいて定義された必須スキルを基準に候補者を検索し、評価する 18。第三に、

政府や業界団体によるスキルの標準化である。マイクロクレデンシャルやデジタルバッジといった新たな資格の信頼性を担保し、異なる教育プログラムで得られたスキルを比較可能にするための共通の枠組みを整備する 18

このアプローチがもたらす最大の便益の一つは、機会の民主化である。伝統的な学歴を持たないものの、実務経験や独学、オンラインコースなどを通じて高いスキルを習得した人材に、正当な評価とキャリア機会への扉を開く可能性がある 18。OECDの分析によれば、オンラインプロフィール上で多くのスキルを明示することは、特に低学歴層において失業期間の短縮と関連が見られるという 18。これは、スキルファーストが、学歴という壁を乗り越え、より多くの人々に経済的流動性をもたらすポテンシャルを秘めていることを示唆している。

しかし、この新しいパラダイムへの移行は、新たな課題も生み出す。スキルを効果的に特定し、言語化し、デジタルプラットフォーム上でアピールする能力、すなわち「スキルを可視化するスキル」そのものが、新たな格差の源泉になりかねない。実際に、高学歴者ほどオンラインプロフィールで多くのスキルを登録する傾向があるというデータもある 18。これは、スキルファーストのアプローチが意図せずして、自己PRが得意な層やデジタルツールに精通した層を利する結果となり、本来支援すべき層との格差を広げてしまうリスクをはらんでいることを示している。この「スキル可視化格差」を乗り越え、真に公平なシステムを構築するためには、リスキリングのプログラム自体に、自らのスキルを棚卸しし、効果的にアピールする方法を教える内容を組み込むといった、より包括的な支援策が求められるだろう。

第III部:企業のプレイブック:未来に対応する労働力の構築

3.1 その場しのぎの研修から戦略的必須事項へ

現代の経営環境において、リスキリングはもはや人事部門が単独で実施する福利厚生的な研修プログラムではなく、経営戦略と不可分に結びついた、企業全体の存続を左右する戦略的必須事項へとその位置づけを変えた。変化に対応できる労働力を体系的に構築するためには、場当たり的な対応ではなく、明確なフレームワークに基づいた持続的な取り組みが不可欠である。成功している企業の実践から、効果的なリスキリング・エンジンを構築するための6つのステップを導き出すことができる。

ステップ1:必須スキルの優先順位付け

全てのスキルを網羅的に育成することは不可能であり、非効率的である。最初のステップは、自社の長期的な事業戦略と照らし合わせ、競争優位性を確立するために最も重要となるスキルは何かを特定することである 4。経営陣がこのプロセスに深く関与し、どのスキル領域にリソースを集中投下するかについて合意形成を図ることが極めて重要である。

ステップ2:社内人材の特定

新たなスキルが必要になった際に、即座に外部採用に頼るのではなく、まず社内に目を向けるべきである。組織内の既存のスキルを棚卸し・可視化することで、新しい役割に必要とされるスキルと隣接・関連するスキルを持つ従業員や、高い学習意欲を持つ人材を特定することができる 4。こうした人材は、リスキリングの有力な候補者となり、組織の知識や文化を維持しながら、新たな役割へとスムーズに移行できる可能性が高い。

ステップ3:学習のインセンティブ設計

従業員の自発的な学習意欲を引き出すためには、適切なインセンティブ設計が不可欠である。金銭的な報酬や昇進・昇格といった直接的なインセンティブに加え、学習成果を称賛する文化の醸成や、新たなスキルを活かせる挑戦的なプロジェクトへのアサインなど、非金銭的な動機付けも重要となる 4。学習することが評価され、キャリアアップに繋がるという明確なメッセージを組織全体で共有することが、学習文化の定着を促す。

ステップ4:体系的な学習機会の提供

従業員が効率的にスキルを習得できるよう、体系的で質の高い学習プログラムを提供する必要がある。これには、オンラインコースやeラーニング、専門機関が提供する認定資格プログラム、社内の専門家によるワークショップなど、多様な形式が含まれる 4。個々の学習スタイルやペースに合わせた、パーソナライズされた学習パスを提供することが効果的である。

ステップ5:実践的な学習の実現

知識のインプットだけでスキルは定着しない。学習した内容を実際の業務で応用する機会を提供することが不可欠である。部門横断的なプロジェクトへの参加、ジョブローテーション、メンター制度などを通じて、従業員が安全な環境で新しいスキルを試し、実践的な経験を積むことを支援する 4。特に、経験豊富な先輩社員がメンターとして伴走することは、技術的な指導だけでなく、精神的な支えとなり、学習効果を飛躍的に高める 23。

ステップ6:測定と改善

リスキリングの取り組みは、一度実施して終わりではない。プログラムの参加率や修了率、スキル習熟度の変化、そして最終的には業績への貢献度といった指標を用いて、その効果を継続的に測定し、分析する必要がある 4。収集したデータと従業員からのフィードバックに基づき、プログラムの内容や提供方法を常に見直し、改善していく反復的なプロセスが、リスキリング戦略全体の質を高めていく。

この6つのステップは、リスキリングを単発の「イベント」から、事業戦略と連動した持続的な「組織能力」へと昇華させるためのロードマップとなる。

3.2 現代のリスキリング・ツールキット:方法論とテクノロジー

効果的なリスキリングを大規模に展開するため、先進的な企業は伝統的な集合研修の枠を超え、テクノロジーと新しい方法論を組み合わせた現代的なツールキットを積極的に活用している。これらのツールは、学習をよりパーソナライズされ、効率的で、かつ実務に即したものへと変革している。

学習を仕事の流れの中に組み込む(Learning in the Flow of Work)

最も重要な変化の一つは、学習を「特別な時間」から「日常業務の一部」へと転換することである。従業員が業務中に課題に直面したその瞬間に、必要な知識やスキルにアクセスできる環境を整えることが重視されている 20。これを実現するのが、数分単位で学習できる

マイクロラーニングや、スマートフォンでいつでもどこでも学べるモバイルラーニングである 25。また、直属の上司が日々の業務を通じてコーチングやフィードバックを行い、学習内容の実践を促す役割も極めて重要となる。上司が部下に「今週何を学びましたか?来週それをどう活かせますか?」と問いかけるような、学習を促す文化を根付かせることが、知識の定着を加速させる 20

AIを活用したパーソナライズ学習

人工知能(AI)は、リスキリングのあり方を根本から変える力を持っている。AI搭載の学習プラットフォームは、個々の従業員のスキルレベル、学習履歴、キャリア目標を分析し、一人ひとりに最適化された学習パス(アダプティブ・ラーニング)を自動で生成する 7。これにより、従業員は自分に必要なコンテンツに集中でき、学習効率が大幅に向上する。さらに、AIは現実的な業務シナリオを想定したシミュレーションを提供したり、対話形式でリアルタイムのコーチングを行ったりすることも可能であり、より実践的なスキル習得を支援する 20。

メンター制度の力

テクノロジーが進化する一方で、人間同士の繋がりもまた、効果的な学習において不可欠な要素である。特に、社内の専門知識を持つ経験豊富な従業員がメンターとなり、若手やリスキリング中の従業員を指導するメンター制度は、極めて有効な手法である 22。メンターは、教科書的な知識だけでなく、組織固有の文脈や暗黙知を伝えることができる。また、学習者が困難に直面した際の精神的な支えとなり、モチベーションを維持する上でも重要な役割を果たす 23。

学習文化の醸成

これらのツールや方法論が最大限の効果を発揮するためには、組織全体に学習を尊ぶ文化が根付いていることが前提となる。経営トップが自ら学習する姿勢を示し、リスキリングの重要性について明確なビジョンを一貫して発信することが、その第一歩である 27。学習への挑戦を奨励し、失敗を許容し、スキル習得を正当に評価・処遇する制度を整えることで、従業員は安心して新たな学びに踏み出すことができる。効果的なリスキリングは、単に優れたプラットフォームを導入するだけでは実現しない。それは、リーダーシップ、テクノロジー、そして人間同士のサポートが三位一体となった統合的なエコシステムを構築することによって初めて可能となる。このエコシステムこそが、学習した知識が実践で活かされ、評価され、キャリアの成長へと繋がる好循環を生み出すのである。

第IV部:実践のパイオニアたち:グローバルと日本のケーススタディ

4.1 学習エンジンとしてのグローバル・テックジャイアント:潮流を創る企業たち

世界のテクノロジーを牽引する巨大企業群は、自社の事業成長のために社内人材のリスキリングを推進するだけでなく、そのノウハウとプラットフォームを社会全体に提供することで、新たな人材育成のエコシステムを構築し、グローバルなリスキリングの潮流そのものを創り出している。彼らのアプローチは、単なる企業内研修の枠を超え、社会インフラとしての性格を帯び始めている。

Amazonの「Career Choice」プログラム:従業員のキャリア自律を徹底支援するモデル

Amazonの「Career Choice」は、その革新性において特筆すべきプログラムである。この制度は、対象となる従業員に対し、需要の高い分野の学位や専門資格を取得するための学費をAmazonが先払いするというものである 28。最も特徴的なのは、その学習分野が

Amazon社外でのキャリアに繋がるものであっても支援の対象となる点である 28。これにより、Amazonは従業員にとって、次のキャリアへの「発射台(Launchpad)」としての役割を果たす。この大胆な投資は、離職率が高いとされる物流業界において、優秀な人材を惹きつけ、在職中のエンゲージメントを高めるための強力なインセンティブとなっている。プログラムは、高校卒業資格(GED)や英語学習(ESL)といった基礎的なスキルから、準学士・学士号の取得まで、幅広い教育ニーズをカバーしている 30

Microsoftのグローバル・スキル・イニシアチブ:エコシステム構築モデル

Microsoftは、自社が持つ多様なアセットを統合し、包括的なスキル育成エコシステムを構築している。このイニシアチブは、LinkedInが持つ労働市場データ(需要の高い職務の特定)、GitHubが提供する開発者向けトレーニング、そして自社の学習プラットフォームであるMicrosoft Learnを組み合わせ、無料の学習パスと低コストの認定資格を提供する 34。特に法人顧客向けの「Enterprise Skills Initiative (ESI)」は、顧客企業がMicrosoftの技術スタック(Azure, Microsoft 365など)を円滑に導入・活用できるよう、役割に応じた実践的なトレーニングを提供するものであり、自社の製品普及と顧客の人材育成を直結させる戦略的なアプローチである 36。近年では、全ての人がAIの恩恵を受けられるよう、「AI Skills initiative」を立ち上げ、AIスキルの普及にも注力している 39。

Googleのキャリアサーティフィケート:新たな資格制度の創造

Googleは、従来の4年制大学の学位に代わる、より実践的で短期集中的なキャリアパスを創造している。Courseraなどのオンライン学習プラットフォームを通じて、データアナリティクス、サイバーセキュリティ、UXデザインといった高成長分野における独自の専門職認定プログラム「Google Career Certificates」を提供している 41。これらのプログラムは、実務で即戦力となるスキルを習得することに特化しており、修了者はGoogleを含む150社以上の企業コンソーシアムから採用候補者として認知される 44。全くの異業種からテクノロジー分野へのキャリアチェンジを成功させた卒業生の事例は数多く報告されており、このプログラムが新たな人材流動性を生み出していることを示している 45。

これらのテックジャイアントの取り組みは、その戦略的意図において重要な示唆を含んでいる。彼らは単に社会貢献(CSR)としてリスキリングを推進しているのではない。自社のプラットフォーム(AWS, Azure, Google Cloud)を使いこなせる人材を社会に増やすことで、自社のエコシステムを強化し、未来の市場を創造しているのである。この「市場創造モデル」は、自社の製品やサービスが業界標準となることを目指す企業にとって、極めて強力な戦略となりうる。

4.2 日本における人材開発イノベーション:独自の文脈への適応

日本のリーディングカンパニーもまた、グローバルなリスキリングの潮流を捉えつつ、日本独自の経営課題や雇用慣行を背景とした、特色ある人材開発イノベーションを推進している。そこには、単なる海外事例の模倣ではない、長期的な視点に立った戦略的な意図が見て取れる。

日立製作所:事業戦略と一体化したエコシステム型人材育成

日立のリスキリング戦略は、同社の成長の核であるデジタル事業基盤「Lumada」と不可分に結びついている。その目的は、Lumadaを基盤としたソリューションを顧客に提供・展開できる膨大な「デジタル人財」を社内に育成することにある 15。同社は、3年間でデジタル人財を3万人増やすという具体的な目標を掲げ、近年では生成AIの活用を加速させるため、3,000億円規模の関連投資を行い、5万人の生成AIスペシャリストを育成する計画を発表している 52。これは、人材育成を事業戦略そのものと完全に同期させ、自社のビジネスプラットフォームを推進するためのエンジンとして人材を位置づける、極めて戦略的なアプローチである 52。

ダイキン工業:深い専門性を追求する「内部育成」モデル

世界的な空調機メーカーであるダイキン工業は、外部の労働市場でIT人材を獲得することの難しさに直面し、「買う」のではなく「育てる」という経営判断を下した。2017年に社内大学「ダイキン情報技術大学(DICT)」を設立し、技術系の新入社員の中から希望者を選抜し、2年間のフルタイム教育を施している 61。このプログラムの目的は、同社のコア技術である空調や化学の深いドメイン知識と、データサイエンスやAIといった最先端のデジタルスキルの両方を兼ね備えた、市場には存在しない独自の「π(パイ)型人材」を創出することにある 62。これは、多大な時間とコストを投じる長期的な投資であるが、他社には模倣困難な競争優位性を人材の側面から構築しようとする、製造業ならではの深いこだわりに根差した戦略である 64。

旅館「陣屋」:中小企業変革のマイクロ・ケーススタディ

神奈川県にある創業100年の老舗旅館「陣屋」は、リスキリングが中小企業や伝統産業にもたらす変革の可能性を示す象徴的な事例である。かつて倒産の危機に瀕していたこの旅館は、業務のあらゆる情報を一元管理する独自のクラウド型システム「陣屋コネクト」を自社開発した 13。しかし、単にシステムを導入しただけではない。女将は、従業員が旧来のやり方に戻れないよう、紙の台帳を鍵のかかる場所にしまい込み、全従業員に新システムの利用を徹底させた 70。このトップダウンによる強制的なデジタルシフトと、それに伴う従業員のスキル変革の結果、バックヤード業務に費やされていた時間は1日の8割からほぼゼロになり、従業員は本来の業務である顧客への「おもてなし」に集中できるようになった 71。その成果は劇的で、わずか3年で黒字転換を達成し、従業員の離職率は40%から3%へと激減、さらには旅館業界では異例の「週休3日制」を実現した 71。この事例は、中小企業におけるDXとリスキリングの成功が、テクノロジーの選定以上に、旧弊を断ち切るリーダーの強い意志と、徹底した業務プロセスの変革にかかっていることを教えてくれる 72。

これらの事例に加え、富士通、JFEスチール、サイバーエージェントなど、日本の様々なセクターの企業が、それぞれの事業環境に合わせてリスキリングの取り組みを加速させている 13。これらの動きは、日本企業がグローバルな人材競争の中で、独自の強みを活かした人材戦略を模索していることを示している。


表2:企業リスキリング・イニシアチブのモデル比較

企業名戦略的目標対象者主要プログラム提供モデル
Amazon従業員のキャリア自律支援、人材獲得・定着率向上社員(社外でのキャリアも支援)Career Choice学費先払い・補助
Microsoft自社技術エコシステムの強化、市場創造社員、顧客企業、一般Enterprise Skills Initiative (ESI), Global Skills Initiativeオンライン学習プラットフォーム、認定資格
Google代替的な資格制度の創造、人材パイプライン構築一般、キャリアチェンジャーGoogle Career Certificatesオンライン認定プログラム (Coursera)
日立製作所自社事業(Lumada)推進、エコシステム・ドライバー社員(特にデジタル人財)デジタル人財育成プログラム社内研修、外部連携
ダイキン工業内部での独自能力構築、競争優位性の確保新入社員、既存社員ダイキン情報技術大学 (DICT)社内大学(フルタイム教育)

第V部:国家の役割:国家戦略の比較分析

5.1 国家学習エコシステムの設計

グレート・リスキリングという地球規模の課題に対応する上で、個々の企業の努力だけでは限界がある。労働市場全体の変革を促し、国民一人ひとりが生涯にわたって学び続けられる環境を整備するためには、国家による戦略的な関与が不可欠である。政府は、単なる資金提供者としてだけでなく、未来のスキルニーズを予測し、産業界と教育界を繋ぐ「触媒」、そして公正な競争環境を担保する「規制者」としての役割を担う。具体的には、公共部門における先進的な人材育成の実践、企業間の連携促進、そして国家レベルでの重点分野の設定などを通じて、国全体の学習エコシステムを設計することが求められる 3。この国家レベルでの取り組みの巧拙が、その国の未来の国際競争力を大きく左右すると言っても過言ではない。

5.2 実践における政策:4つのモデルの比較分析

世界各国の政府は、それぞれの歴史的背景、経済構造、社会制度に基づき、特色あるリスキリング戦略を展開している。ここでは、日本、ドイツ、シンガポール、米国の4カ国のモデルを比較分析し、そのアプローチの違いと含意を探る。

日本:トップダウンの投資とローカライズされた実行

日本の戦略は、政府による強力なトップダウンのコミットメントによって特徴づけられる。岸田政権が表明した「5年間で1兆円」のリスキリング支援への投資方針は、国家としての強い意志を示すものである 15。この大規模な予算は、主に厚生労働省が管轄する「人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)」のような制度を通じて、企業(特に中小企業)の取り組みを支援する形で配分される 77。同時に、神奈川県が実施する中小企業向け無料DX研修 85 や、川崎市独自の補助金制度 88 のように、地方自治体が地域の実情に合わせて国の政策を補完・実行する二層構造となっている。また、ハローワークが提供する公的職業訓練「ハロートレーニング」は、離職者や求職者に対するセーフティネットとしての役割を担っている 91。このモデルは、国が大きな方向性を示し、具体的な実行を地方や企業に委ねるハイブリッド型と言える。

ドイツ:社会的なパートナーシップ・モデル

ドイツのアプローチは、その強固な社会制度に深く根差している。伝統的に若年層向けに提供されてきた、企業での実地訓練と職業学校での理論教育を組み合わせた「デュアルシステム」が、成人向けのリスキリングにも応用されつつある 95。政策決定プロセスは、政府(連邦教育研究省など)、使用者団体(BDAなど)、そして労働組合(IGメタルなど)の三者による緊密な協議、すなわち「社会的パートナーシップ」によって進められるのが最大の特徴である 98。これにより、産業界の真のニーズが教育訓練の内容に反映されやすい構造となっている。「資格機会法(Qualifizierungschancengesetz)」や「明日の仕事法(Arbeit-von-morgen-Gesetz)」といった法律は、特に短時間労働(Kurzarbeit)制度を利用している従業員の訓練費用や賃金を補助するもので、経済的な困難期においてもスキル向上の機会を失わせないためのセーフティネットとして機能している 100。

シンガポール:データ駆動型の国家主導モデル

シンガポールの戦略は、国家主導による極めて包括的かつデータ駆動型のアプローチである。「SkillsFuture」と名付けられたこの国民的運動は、政府機関であるSkillsFuture Singapore(SSG)が司令塔となり、国全体のスキル戦略を推進する 106。その基盤となるのが、求人情報や訓練データを統合した国家レベルのジョブ・スキルデータベースであり、これにより需要の高いスキルを正確に特定し、政策に反映させている 106。国民には、25歳で500シンガポールドル、40歳以上の中堅層にはさらに4,000シンガポールドルといった「スキルズフューチャー・クレジット」が付与され、個々人が主体的に学びを選択できる仕組みが整っている 106。また、各産業を代表する優良企業を「クイーンビー(女王蜂)」として認定し、その企業がサプライチェーン全体の中小企業のスキル開発を主導する仕組みや、国内の全ての高等教育機関に生涯学習センターとしての役割を義務付けるなど、官民学が一体となったエコシステムを構築している 106。

米国:市場主導のフレームワーク・モデル

米国のモデルは、他国に比べてより分権的で市場原理に基づいている。連邦政府は、「労働力革新機会法(WIOA)」などの法律を通じて資金を提供し、大枠のフレームワークを定めるが、具体的なプログラムの運営は各州や地方の労働力委員会に委ねられている 113。支援の主な形態は、個人が認定された訓練機関(コミュニティカレッジや民間プロバイダーなど)で利用できる「訓練バウチャー」である 113。このシステムは、個人の選択の自由を尊重する一方で、プログラムの質にばらつきが生じやすく、訓練内容と実際の雇用主のニーズとの間にミスマッチが生じやすいという課題も指摘されている 113。全体として、政府は市場の「促進者」としての役割に徹し、実際の訓練提供は民間部門が担うという、官民の役割分担が明確なモデルである 115。

これらの比較から浮かび上がるのは、国家戦略の成功が、単なる投資額の多寡ではなく、政府、産業界、教育機関の間の「構造的な連携の密度」に大きく依存するということである。シンガポールやドイツのように、関係者間の連携を制度的に担保する仕組みを持つ国は、変化するスキルニーズに迅速かつ的確に対応しやすい。日本のモデルは大きなポテンシャルを秘めているが、その成否は、国が投じる巨額の資金を、現場の企業の具体的なニーズへと繋ぐ「結合組織」をいかに強化できるかにかかっている。


表3:国家リスキリング政策の比較分析

項目日本ドイツシンガポール米国
基本哲学政府主導の投資、地方・企業での実行社会的パートナーシップ(政労使協調)データ駆動型の国家主導エコシステム市場主導、分権的フレームワーク
主要な法律/イニシアチブ人材開発支援助成金、地方自治体事業資格機会法 (Qualifizierungschancengesetz)SkillsFuture労働力革新機会法 (WIOA)
主な資金提供メカニズム企業への助成金、公的職業訓練訓練費用・賃金補助(特に短時間労働時)国民への個人クレジット、企業助成個人への訓練バウチャー
主要な関係者厚生労働省、都道府県、ハローワーク連邦政府、州政府、使用者団体、労働組合SkillsFuture Singapore (SSG)、産業界、教育機関連邦政府、州・地方労働力委員会、民間訓練機関

第VI部:課題の克服:包摂的で効果的なリスキリングに向けて

6.1 格差の架橋:「スキル・カズム(深い溝)」のリスク

「グレート・リスキリング」は、労働者に新たな機会をもたらす一方で、その恩恵が社会全体に行き渡らず、むしろ既存の格差を拡大・深刻化させる「スキル・カズム(Skills Chasm)」、すなわち深刻なスキル格差を生み出す危険性を内包している。このリスクに適切に対処しない限り、リスキリングは一部の恵まれた層の能力をさらに高める一方で、多くの人々を取り残し、社会の分断を助長しかねない。

デジタルデバイドという基盤的障壁

現代のリスキリングの多くは、オンラインプラットフォームを通じて提供されるため、デジタルツールへのアクセスと基本的なリテラシーが学習の前提条件となる。しかし日本では、年齢、所得、居住地域によってデジタルデバイド(情報格差)が依然として根強く存在している 118。総務省の調査によれば、世帯年収が低いほどインターネット利用率は低下し、特に年収200万円未満の世帯では62.5%にとどまる 118。また、高齢者や地方在住者もデジタル活用に困難を抱えるケースが多い。このデジタルデバイドは、リスキリングへの入り口における最初の、そして最も高い障壁の一つであり、この解消なくして包摂的なスキル開発は実現しない 121。

非正規労働者の窮状

日本の労働市場における最も深刻な課題の一つが、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の機会格差である。企業の能力開発投資は、圧倒的に正規社員に集中している。ある調査では、正規社員にリスキリングを実施している企業が87.1%にのぼるのに対し、非正規社員を対象にしている企業は43.4%に過ぎない 124。非正規労働者は、自動化によって代替されるリスクが最も高い職務に従事していることが多いにもかかわらず、新たなスキルを習得する機会から疎外されているという構造的な問題を抱えている 124。この状況を放置すれば、技術的失業のリスクが最も高い層が、キャリア転換の梯子を外されたまま取り残されることになる。

中小企業の挑戦

日本の雇用の大部分を支える中小企業もまた、リスキリングの推進において大きな困難に直面している。大企業と比較して、中小企業は「時間がない」「指導する人材がいない」「コストが負担できない」といったリソース不足の問題を抱えている 130。DXの必要性を認識していても、日々の業務に追われ、人材育成にまで手が回らないのが実情である 132。大企業と中小企業の間のリスキリング実施率の格差は、企業間の生産性格差をさらに広げ、日本経済全体の競争力を削ぐ要因となりかねない。

訓練内容と現場ニーズのミスマッチ

たとえリスキリングの機会が提供されたとしても、その内容が実際の業務ニーズと乖離していては意味がない。多くの企業で、リスキリング施策の失敗例として「研修内容と実務のミスマッチ」が挙げられている 135。経営層がトップダウンで導入した画一的なプログラムが、現場の具体的な課題解決に結びつかず、従業員のモチベーション低下や投資の無駄遣いを招くケースは少なくない 137。

これらの課題は、リスキリングが単なる「学習機会の提供」という単純な問題ではなく、社会経済的な構造問題と深く結びついていることを示している。真に包摂的なリスキリングを実現するためには、学習コンテンツの開発と並行して、これらの構造的な障壁を取り除くための政策的・組織的な努力が不可欠である。それは、恵まれた者がさらに強くなるための仕組みではなく、最も脆弱な立場にある人々が変化の波に乗りこなすためのセーフティネットとスプリングボードを構築する試みでなければならない。

6.2 訓練の先へ:キャリア移行とアンダーエンプロイメントの課題

リスキリングのプロセスは、新しいスキルを習得した時点で終わりではない。むしろ、そこからが最も困難な「ラストマイル問題」の始まりである。すなわち、習得したスキルをいかにして質の高い新たな雇用に結びつけるかという、キャリア移行の課題である。この最終段階での支援が不十分な場合、リスキリングへの投資は個人にとっても社会にとっても、期待されたリターンを生み出さない結果に終わる可能性がある。

アンダーエンプロイメント(不完全雇用)のリスク

多大な時間と労力をかけて新たなスキルを身につけたにもかかわらず、そのスキルを十分に活かせない、あるいはスキルに見合った処遇を得られない職にしか就けない「アンダーエンプロイメント」は、リスキリング後のキャリアにおける深刻なリスクである。例えば、公的職業訓練(ハロートレーニング)のIT分野コース修了者の就職率は70%台と比較的高水準であるものの 139、別の調査では59%という数字もあり 140、訓練内容だけでは企業が求める実践的なスキルレベルに達していないと見なされるケースも少なくない。結果として、スキルと職務内容のミスマッチが生じ、労働者のモチベーション低下や、スキルそのものの陳腐化を招くことになる。

キャリア流動性の障壁

日本特有の雇用慣行も、スキルベースのキャリア移行を阻む大きな障壁となっている。多くの日本企業では、依然として新卒一括採用と年功序列に基づく長期雇用が根強く、職務経験のない分野への転職者や中途採用者に対する門戸が狭い傾向にある。企業文化への適応やロイヤリティが重視されるあまり、候補者が持つポテンシャルや新たなスキルが正当に評価されないことがある 141。このような硬直的な採用・人事制度は、せっかくリスキリングによって新たな能力を身につけた人材の流動性を妨げ、労働市場全体の非効率性を生み出している。

統合的支援の必要性

効果的なキャリア移行を実現するためには、単独のスキル訓練だけでは不十分であり、一貫した支援エコシステムが必要である。ある調査によれば、リスキリングに取り組んだ人のうち、実際に転職したのは約4割にとどまり、6割は現職に留まっている 143。現職で新たなスキルを活かせる機会が見つかったというポジティブな理由もあるが、一方で転職への不安や適切な機会の欠如が背景にあるケースも考えられる。成功するキャリア移行には、個人のキャリアプランを明確にするための

キャリアカウンセリング、習得したスキルと市場の求人をマッチングさせるジョブプレースメント支援、そして新しい職場で定着し、活躍するための採用後のフォローアップといった、一連の統合的なサポートが不可欠である 92

結論として、リスキリングの真の成功は、訓練修了者の数ではなく、そのうちの何人が、習得したスキルを活かして、より生産的で満足度の高いキャリアを歩み始められたかによって測られるべきである。そのためには、教育訓練機関、企業、そして政府が連携し、学習から雇用までをシームレスに繋ぐ橋を架けることが急務となっている。

第VII部:戦略的提言と未来への展望

7.1 日本の企業リーダーへの提言

グレート・リスキリングの時代において、日本企業が持続的な成長を遂げるためには、人材戦略を経営の中核に据え、大胆かつ迅速に行動を起こすことが求められる。以下に、日本の企業リーダーが取るべき戦略的行動を提言する。

  1. リスキリングを経営アジェンダの最優先事項に格上げする
    人材育成を単なる人事部門のコストセンターと見なす時代は終わった。リスキリングは、設備投資や研究開発投資と同様に、未来の収益を生み出すための重要な経営資本投資として位置づけるべきである。中期経営計画の中に、事業戦略と完全に連動した人材育成目標(日立の「デジタル人財」育成目標のように)を具体的なKPIと共に明記し、その進捗を経営会議で定期的にレビューする体制を構築することが不可欠である。
  2. 「育成(Build)」と「獲得(Buy)」のハイブリッド型人材戦略を採用する
    ダイキン工業のように、自社の競争力の源泉となるコアな専門人材は、時間とコストをかけてでも内部でじっくり育成する「育成」戦略が有効である。一方で、AI活用スキルやデータ分析といった、業界横断的に必要とされる汎用的なデジタルスキルについては、Googleのキャリアサーティフィケートのような外部の優れたプログラムを積極的に活用し、迅速に「獲得」する戦略も並行して進めるべきである。自社の強みと市場の動向を見極め、最適な人材ポートフォリオを構築することが求められる。
  3. 文化変革を断行する(陣屋モデルの適用)
    特にデジタルトランスフォーメーション(DX)のような抜本的な変革においては、従業員の自発的な変化を待つだけでは不十分である。旅館「陣屋」が紙の台帳を封印したように、旧来の非効率な働き方に戻れない状況を意図的に作り出し、新しいスキルとワークフローの習得を「不可逆的な変化」として組織に根付かせるリーダーの強い意志と決断力が、変革の成否を分ける。
  4. ミドルマネジメントへの投資を強化する
    リスキリングの成否は、現場のマネージャーの双肩にかかっている。彼らが部下の学習時間を確保し、学んだスキルを実践する機会を提供し、その成長を正当に評価しなければ、いかなる優れた研修プログラムも形骸化する。マネージャー自身に、部下の能力開発を支援するためのコーチングスキルを習得させ、それを彼らの評価項目に組み込むなど、マネージャーを「学習の推進者」へと変革するための投資を惜しんではならない。
  5. 人事制度をスキルベースへと改革する
    習得したスキルが評価や処遇に結びつかなければ、従業員の学習意欲は持続しない。年功序列的な要素を段階的に見直し、個々の従業員が持つスキルセットを客観的に評価し、それに基づいて役割、等級、報酬を決定する「スキルベース」の人事制度への移行を本格的に検討すべきである。これにより、リスキリングを終えた従業員のための明確なキャリアパスが組織内に生まれ、人材の定着と活躍を促進する。
  6. 非正規労働者を戦略的パートナーとして育成する
    非正規労働者を単なるコスト調整弁としてではなく、企業の柔軟性と競争力を支える重要な人材プールと捉え、彼らにもリスキリングの機会を積極的に提供すべきである。これは、社会的責任を果たすだけでなく、将来の正社員候補を育成し、多様な働き方に対応できる強靭な組織を構築するための戦略的投資となる。

7.2 日本の政策立案者への提言

個々の企業の努力を支え、国全体の競争力を向上させるためには、政府による効果的な政策支援が不可欠である。以下に、日本の政策立案者が取り組むべき施策を提言する。

  1. 「結合組織」を強化する(シンガポールモデルの導入)
    現在の助成金中心の支援に加え、シンガポールのSkillsFuture Singapore(SSG)のような、強力な司令塔機能を担う専門機関の設立を検討すべきである。この機関は、リアルタイムの労働市場データを分析して需要の高いスキルを特定し、国レベルでの「スキル分類体系(タクソノミー)」を整備する。そして、産業界と教育訓練機関の間に立ち、ニーズと供給を的確にマッチングさせる「仲介者」としての役割を果たす。これにより、政策の精度と実効性を飛躍的に高めることができる。
  2. 中小企業と非正規労働者への支援を重点化・個別最適化する
    既存の助成金制度を、中小企業が抱える「時間・人材・ノウハウ不足」という特有の課題に対応できるよう、より使いやすく、柔軟なものに改定する。例えば、短時間でも利用可能なプログラムへの助成や、専門家派遣による計画策定支援などを拡充する。また、非正規労働者に対しては、企業経由の支援だけでなく、個人が直接利用できる「学習クレジット(バウチャー)」制度を導入し、主体的な学びを後押しすることも有効な選択肢である。
  3. 公的職業訓練(ハロートレーニング)を近代化する
    ハローワークが提供する職業訓練プログラムの内容を、常に最新の労働市場データに基づいて見直し、AI、グリーン技術、サイバーセキュリティといった高需要分野のコースを大幅に拡充する。単なる訓練の提供に留まらず、専門的なキャリアコンサルティングや企業とのマッチング支援機能を強化し、訓練から質の高い雇用までをシームレスに繋ぐ「ワンストップサービス」へと進化させるべきである。
  4. 国家的な「スキルファースト」アジェンダを推進する
    政府自らが率先して、公務員採用において学歴要件を緩和し、スキルや実務経験を重視する採用を拡大する。同時に、経済界に対してスキルベース採用のメリットを啓発する国民的なキャンペーンを展開する。教育機関と連携し、学位だけでなく、マイクロクレデンシャルやデジタルバッジといった新たな学習歴証明の価値と信頼性を社会的に高めるための環境整備を進める。

7.3 学習と仕事の未来:生涯学習社会に向けて

「グレート・リスキリング」は、一過性の「革命」ではなく、21世紀の経済社会における恒常的な「状態」への移行の始まりである。テクノロジーの進化が続く限り、スキルの陳腐化と再構築のサイクルは永続する。この新しい現実において、競争力の源泉は、特定の時点での知識の量ではなく、変化に適応し続ける能力、すなわち「生涯にわたって学び続ける力」そのものとなる。

未来の労働市場では、「働くこと」と「学ぶこと」の境界線はますます曖昧になるだろう。仕事の中に学びが組み込まれ、学びが即座に仕事に活かされる。このような環境で成功を収めるのは、好奇心を持ち続け、主体的に自らのスキルをアップデートし続ける個人、そしてそれを組織として支援し、奨励する文化を持つ企業、さらには国全体でそのようなエコシステムを構築した国家である。

日本が直面する課題は大きい。しかし、この巨大な変革の波は、硬直化した雇用システムを見直し、個人の潜在能力を最大限に引き出し、よりダイナミックで公正な社会を構築する絶好の機会でもある。今、日本のリーダーたちが下す決断と行動が、これからの数十年の国の繁栄と、国際社会におけるその地位を決定づけることになるだろう。挑戦は始まったばかりである。

引用文献

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  68. 統合報告書 2023 – ダイキン工業 https://www.daikin.co.jp/-/media/Project/Daikin/daikin_co_jp/investor/library/annual/2023/2023-pdf.pdf
  69. 中小企業が小規模な変革から始めたDXの成功事例 老舗旅館「陣屋」 | サイバーウェーブ https://cyberwave.jp/column/dx-success-story-jinya
  70. 株式会社陣屋:倒産寸前の老舗旅館 データを使いこなす接客人材を育てた経営者と女将の取り組みとは https://www.works-i.com/research/project/dx2021/real/detail004.html
  71. 神奈川県秦野市|老舗旅館「陣屋」でのDX成功事例、3年で黒字転換・離職率40→3%へ – note https://note.com/x_face/n/nd994dcbf5f90
  72. 鶴巻温泉元湯陣屋 https://www.chibadoyukai.jp/wp-content/uploads/2023/06/d45c6c3745bdaa3b7de32150ff295ec0.pdf
  73. 労働政策基本部会資料 https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000981062.pdf
  74. 株式会社陣屋|廃業の危機にあった旅館が地域観光を牽引する存在に https://manabi-naoshi.mhlw.go.jp/jirei/01/
  75. 陣屋グループ【公式宿泊ブランドサイト】 https://www.jinya-inn.com/
  76. リスキリングの導入事例20社!企業が人材育成のために実施していることを紹介 https://techro.co.jp/reskilling-companies-case-study/
  77. 人材開発支援助成金 のご案内(詳細版) – 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001103827.pdf
  78. 研修費に利用できる人材開発支援助成金 | 川崎市の行政書士ひらいし事務所 https://hiraishi.jp/6682.html
  79. 【リスキリングVol.8】リスキリングに活用できる給付金と助成金制度とは?お得に学び直しができる方法について解説 | 採用・教育・労務・経営支援・企業研修といえばキューズフルグループ|人材開発支援助成金、キャリアアップ助成金、DXリスキリング支援、研修 https://cuseful.co.jp/gp/cf/reskilling-benefits/
  80. 人材開発支援助成金 (事業展開等リスキリング支援コース)(全国) – 資金調達ナビ – 弥生 https://shikin.yayoi-kk.co.jp/search/y16139
  81. 人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コースとは?申請方法と活用のポイントを徹底解説! – b株式会社 https://bcompany.co.jp/service/b-top/column/grants/zinzaikaihatsu-reskilling/
  82. 人材開発支援助成金「事業展開等リスキリング支援コース」の徹底解説|中小企業が今こそ活用すべき理由 https://reskilling-navi.com/column/jyoseikin-reskilling
  83. 人材開発助成金で事業拡大!リスキリング支援を徹底解説 https://sr-dsg.or.jp/column/grants/364
  84. 令和7年度 人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コースについて) https://seisin-soken.com/%E4%BB%A4%E5%92%8C7%E5%B9%B4%E5%BA%A6-%E4%BA%BA%E6%9D%90%E9%96%8B%E7%99%BA%E6%94%AF%E6%8F%B4%E5%8A%A9%E6%88%90%E9%87%91%EF%BC%88%E4%BA%8B%E6%A5%AD%E5%B1%95%E9%96%8B%E7%AD%89%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%AD/
  85. 神奈川県リスキリング人材育成事業 https://www.pref.kanagawa.jp/osirase/0606/dx-reskilling/
  86. リスキリング相談窓口 – 神奈川県ホームページ https://www.pref.kanagawa.jp/docs/xa4/reskilling/index.html
  87. 「はじめようリスキリング」DXでビジネスを加速! | 神奈川県のプレスリリース – PR TIMES https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000985.000108051.html
  88. 【補助金・公募】令和7年度川崎市働き方改革・生産性向上 … – 川崎市 https://www.city.kawasaki.jp/280/page/0000175560.html
  89. 【補助金・公募】令和6年度川崎市働き方改革・生産性向上推進事業補助金(デジタル化推進支援、先端設備等実践導入支援、デジタル人材等育成支援)の公募について https://www.city.kawasaki.jp/280/page/0000164754.html
  90. デジタル化推進、先端設備導入、デジタル人材育成補助金(川崎市)について https://hiraishi.jp/6881.html
  91. 厚生労働省が行うリ・スキリング支援策について https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/keikaku_kanshi/siryo/pdf/ka35-5.pdf
  92. キャリア形成・リスキリング推進事業【厚生労働省委託事業】 https://carigaku.mhlw.go.jp/
  93. 職業訓練や助成金などを活用 全世代リ・スキリングのすすめ – 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/202411_002.html
  94. 雇用保険に加入していない人の『リ・スキリング』はどうしたらいいの? – note https://note.com/m_ike/n/n32a93fbad5b4
  95. 独デュアルシステムに見る産官学連携による人材育成 ~世界の職業教育機関②ドイツ編 https://www.dlri.co.jp/report/ld/233021.html
  96. 独デュアルシステムに見る産官学連携による 人材育成 https://www.dlri.co.jp/files/ld/233021.pdf
  97. 第3章 ドイツ https://www.jil.go.jp/institute/siryo/2017/documents/194_04.pdf
  98. 金属労協/JCM : 第188号インダストリオール・ウェブサイトニュース https://www.jcmetal.jp/news/kouhou/industriall-news/34188/
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  100. Germany legislation on funds for training during the short-time work scheme duration https://industrialrelationsnews.ioe-emp.org/es/industrial-relations-and-labour-law-september-2020/news/article/germany-legislation-on-funds-for-training-during-the-short-time-work-scheme-duration
  101. Germany’s Qualification Opportunities Act Improves Workforce Skills Against Digital Challenges – Code Labs Academy https://codelabsacademy.com/en/blog/qualification-opportunities-act-qualifizierungschancengesetz
  102. National reforms in vocational education and training and adult learning – Eurydice.eu https://eurydice.eacea.ec.europa.eu/eurypedia/germany/national-reforms-vocational-education-and-training-and-adult-learning
  103. Qualifizierungsgeld Explained: Upskilling While Employed – CareerFoundry https://careerfoundry.com/en/blog/career-change/qualifizierungsgeld/
  104. \[PDF\] Germany – Skills mismatch policy instruments – Cedefop https://www.cedefop.europa.eu/en/print/pdf/taxonomy_term/3971
  105. Reskilling Revolution: How Germany is Embracing Lifelong Learning – Fabbaloo https://www.fabbaloo.com/news/reskilling-revolution-how-germany-is-embracing-lifelong-learning
  106. Case studies | GST: Singapore – Reskilling Revolution – The World Economic Forum https://initiatives.weforum.org/reskilling-revolution/singapore
  107. SkillsFuture Singapore | Homepage https://www.skillsfuture.gov.sg/
  108. 6 lessons from Singapore on upskilling work for the future – The World Economic Forum https://www.weforum.org/stories/2023/05/lessons-from-singapore-on-upskilling-for-the-future/
  109. Levelling-up the Skills Ecosystem – SkillsFuture Singapore https://www.skillsfuture.gov.sg/docs/default-source/about-skillsfuture/annual-reports/skillsfuture-singapore-fy2023-annual-report.pdf
  110. Building Strategic Skills for the New Economy – Isomer https://isomer-user-content.by.gov.sg/41/413dc6c6-dbc7-4acc-b049-9208d432907f/skillsfuture-singapore-annual-report-fy20.pdf
  111. Stand Out with New Skills – SkillsFuture Singapore https://www.skillsfuture.gov.sg/docs/default-source/about-skillsfuture/annual-reports/ssg_ar23_full_8.pdf
  112. SDFE 2025 – Home – Jobs-Skills Portal – SkillsFuture Singapore https://jobsandskills.skillsfuture.gov.sg/sdfe-2025
  113. Beyond Job Placement: Reimagining WIOA for Economic Mobility and Workforce Resilience https://tcf.org/content/report/beyond-job-placement-reimagining-wioa-for-economic-mobility-and-workforce-resilience/
  114. Recommendations for a Fully Funded and Transformed Workforce Development System https://www.jff.org/idea/recommendations-for-a-fully-funded-and-transformed-workforce-development-system/
  115. Training/Upskilling – Department of Labor – NY.gov https://dol.ny.gov/trainingupskilling
  116. Reskilling Toolkit – OPM https://www.opm.gov/policy-data-oversight/workforce-restructuring/reshaping/accelerating-the-gears-of-transformation/reskilling-toolkit.pdf
  117. Addressing America’s Reskilling Challenge | Trump White House Archives https://trumpwhitehouse.archives.gov/wp-content/uploads/2018/07/Addressing-Americas-Reskilling-Challenge.pdf
  118. デジタルデバイドは高齢者だけの問題ではない!地域や個人の情報格差、どう解消する? https://jichitai.works/article/details/2753
  119. 【解説記事】国内・国際間の「情報格差」問題とは?現状と解消に向けた取り組み – 協和キリン https://www.kyowakirin.co.jp/stories/20220526-02/index.html
  120. 高齢者のデジタルディバイド対策 – 行政情報ポータル https://ai-government-portal.com/%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85%E3%81%AE%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%89%E5%AF%BE%E7%AD%96/
  121. 特定非営利活動法人 NPO地域社会情報化研究所 – 内閣府NPOホームページ https://www.npo-homepage.go.jp/npoportal/detail/106000101
  122. (4)個人間・集団間デジタル・ディバイドの解決に向けた取組事例 – 総務省 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h23/html/nc222240.html
  123. デジサポ!- NPO法人デジタルライフサポーターズネット https://dsapo.org/
  124. 非正規社員のテクノロジーによる技術的失業のリスクとリスキリングの必要性 https://career-research.mynavi.jp/column/20240709_81777/
  125. 男女賃金格差の主な決定要因 と格差是正の対策について https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/001298020.pdf
  126. 非正規社員の「技術的失業」の課題とリスキリング(学び直し)実態を探る https://career-research.mynavi.jp/column/20240325_72283/
  127. L字カーブの解消に向けて① https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/keikaku_kanshi/siryo/pdf/ka22-1.pdf
  128. 01 資料1 これまでの議論の整理について – 厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/001341809.pdf
  129. 非正規雇用の基礎とJILPT調査から みた実態 https://www.tetras.uitec.jeed.go.jp/files/data/201203/20120304/20120304.pdf
  130. リスキリングをめぐる 内外の状況について https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000940979.pdf
  131. 第1章 リスキリングをめぐる動向 https://www.kasseiken.jp/kassecms/wp-content/uploads/2024/03/2023fy-01-01.pdf
  132. 令和6年度中小企業実態調査事業 – 経済産業省 https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2024FY/000121.pdf
  133. アンケートと事例にみる 中小製造業のリスキリングの実態 – 日本政策金融公庫 https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/soukenrepo_24_12_20.pdf
  134. DXの潮流において中小企業にこそ求められる「リスキリング」 No.2023-57 (2023.12.18) https://www.scbri.jp/reports/.assets/newstopics_20231218.pdf
  135. リスキリング支援サービス『Reskilling Camp』 企業におけるリスキリング施策の実態調査(2025年6月版) – パーソルイノベーション https://www.persol-innovation.co.jp/news/2025-0702-1
  136. リスキリング支援サービス『Reskilling Camp』企業におけるリスキリング施策の実態調査(2025年6月版) – パーソルイノベーション株式会社のプレスリリース – valuepress https://www.value-press.com/pressrelease/358313
  137. 非IT職のデジタルリスキリングに関する実態調査 – リクルートマネジメントソリューションズ https://www.recruit-ms.co.jp/issue/inquiry_report/0000001163/
  138. リスキリングに関する企業の意識調査(2024年)|株式会社 帝国データバンク[TDB] https://www.tdb.co.jp/report/economic/20241120-reskilling2024/
  139. 職業訓練でプログラミングを学ぶのは『無駄・意味ない』と言われる理由を元訓練生が解説! https://zekno.co.jp/programming/vocational-training-waste/
  140. IT系の職業訓練校でエンジニア就職を目指すメリット・デメリットとは?(2024年版) https://programmercollege.jp/column/46986/
  141. リスキリングとは?注目される背景やメリットを最新調査に基づいて解説 | 記事一覧 https://www.persol-group.co.jp/service/business/article/8287/
  142. リスキリングとは――意味やリカレント教育との違い、DX実現に向けた導入時のポイントや事例を紹介 https://jinjibu.jp/keyword/detl/1219/
  143. 転職におけるリスキリングの有効性に関する実態調査 – スキルアップ研究所 https://reskill.gakken.jp/3350