アプリケーションの制作と開発の違い

アプリケーションの制作開発は、似ている言葉ですが、微妙な違いがあります。

制作は、アイデアや企画を実現することに重点が置かれます。具体的には、以下の様な活動が含まれます。

  • アプリのコンセプトや機能を企画する
  • ユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)を設計する
  • ワイヤーフレームやプロトタイプを作成する
  • アプリの必要な素材(画像、音声、動画など)を作成・収集する

一方、開発は、実際にプログラムを書いてアプリを作り上げることに重点が置かれます。具体的には、以下の様な活動が含まれます。

  • プログラミング言語を選択し、開発環境を構築する
  • アプリのコードを書く
  • アプリをテストし、デバッグする
  • アプリを公開・配布する

つまり、制作はアプリの企画やデザインを中心とした「上流工程」、開発はプログラミングを中心とした「下流工程」と言えるでしょう。

以下、表でまとめます。

項目制作開発
重点アプリの企画・実現プログラミング
活動内容コンセプト・機能企画、UI/UX設計、ワイヤーフレーム・プロトタイプ作成、素材作成・収集プログラミング言語選定・開発環境構築、コーディング、テスト・デバッグ、公開・配布
工程上流工程下流工程

なお、実際のアプリ制作においては、制作開発を明確に分けて行うのではなく、密接に連携しながら進めることが一般的です。

例えば、制作者が設計したUI/UXをもとに開発者がコーディングを行い、その結果を制作者がフィードバックして再度設計を修正する、といったように、双方向のコミュニケーションを取りながら進めていくのです。

このように、制作開発はそれぞれ異なる役割を担っていますが、アプリという一つのゴールに向かって協力し合う関係と言えるでしょう。