REST API以外のAPI
REST APIはWebサービスで最も広く利用されているAPIですが、他にも様々な種類のAPIが存在します。
主な種類と特徴:
1. RPC API (Remote Procedure Call API)
- クライアントとサーバー間で、手続き呼び出しを行う
- 言語固有の仕様が多く、汎用性はやや低い
- 例:XML-RPC、SOAP
2. GraphQL API
- データグラフをクエリするAPI
- 必要なデータのみを取得できるため、効率的
- 比較的新しく、まだ発展途上
- 例:Facebook Graph API
3. gRPC API
- 高速なRPC API
- Protobufと呼ばれる言語を用いてデータフォーマットを定義
- マイクロサービスアーキテクチャとの相性が良い
- 例:gRPC
4. イベント駆動型API
- サーバーからクライアントへ、イベント発生時に通知を行う
- リアルタイム性の高いアプリケーションに適している
- 例:WebSockets、SSE
5. ファイルベースAPI
- ファイルをアップロード・ダウンロードするためのAPI
- シンプルで使いやすい
- 大容量データの処理に適している
その他:
- マイクロサービスAPI
- データストリーミングAPI
- デバイスAPI
選択のポイント:
- 用途
- 必要な機能
- パフォーマンス
- セキュリティ
- 使いやすさ
REST APIとその他のAPIの比較
REST API は、Webサービスで最も広く利用されているAPIです。主な特徴は以下の通りです。
- リソース指向: リソースと呼ばれるデータ単位を操作する
- ステートレス: 逐回の処理が独立しており、状態を保持しない
- HTTPメソッド: GET、POST、PUT、DELETEなどのHTTPメソッドを使用
- 軽量: シンプルで理解しやすい
その他のAPI との比較は以下の表の通りです。
項目 | REST API | RPC API | GraphQL API | gRPC API | イベント駆動型API | ファイルベースAPI |
---|---|---|---|---|---|---|
設計思想 | リソース指向 | 手続き呼び出し | データグラフ | RPC | イベント駆動 | ファイル操作 |
ステート | ステートレス | ステートフル | ステートレス | ステートレス | ステートレス | ステートレス |
汎用性 | 高い | やや低い | 中程度 | 高い | 中程度 | 高い |
効率性 | 中程度 | 高い | 高い | 高い | 高い | 高い |
リアルタイム性 | 中程度 | 低い | 高い | 高い | 高い | 低い |
使いやすさ | 高い | 中程度 | 高い | 高い | 中程度 | 高い |
言語依存 | 低い | 高い | 低い | 低い | 低い | 低い |
マイクロサービス | 適している | 適していない | 適している | 適している | 適している | 適していない |
具体的な違い:
1. RPC API
- クライアントとサーバー間で、手続き呼び出しを行う
- 言語固有の仕様が多く、汎用性はやや低い
- 例:XML-RPC、SOAP
REST APIとの違い:
- REST APIはリソース指向、RPC APIは手続き呼び出し指向
- REST APIはステートレス、RPC APIはステートフル
- REST APIは汎用性が高い、RPC APIは言語依存
2. GraphQL API
- データグラフをクエリするAPI
- 必要なデータのみを取得できるため、効率的
- 比較的新しく、まだ発展途上
- 例:Facebook Graph API
REST APIとの違い:
- REST APIはリソース単位、GraphQL APIはデータグラフ単位
- REST APIは複数のリクエストが必要、GraphQL APIは1つのリクエストで複数のデータを取得
- REST APIは歴史が長い、GraphQL APIは比較的新しい
3. gRPC API
- 高速なRPC API
- Protobufと呼ばれる言語を用いてデータフォーマットを定義
- マイクロサービスアーキテクチャとの相性が良い
- 例:gRPC
REST APIとの違い:
- REST APIはJSON/XML、gRPC APIはProtobuf
- REST APIは汎用性が高い、gRPC APIは効率性に特化
- REST APIは歴史が長い、gRPC APIは比較的新しい
4. イベント駆動型API
- サーバーからクライアントへ、イベント発生時に通知を行う
- リアルタイム性の高いアプリケーションに適している
- 例:WebSockets、SSE
REST APIとの違い:
- REST APIはクライアントからサーバーへリクエスト、イベント駆動型APIはサーバーからクライアントへ通知
- REST APIはポーリングが必要、イベント駆動型APIはリアルタイム
- REST APIは汎用性が高い、イベント駆動型APIはリアルタイム性に特化
5. ファイルベースAPI
- ファイルをアップロード・ダウンロードするためのAPI
- シンプルで使いやすい
- 大容量データの処理に適している
REST APIとの違い:
- REST APIはリソース操作、ファイルベースAPIはファイル操作
- REST APIは汎用性が高い、ファイルベースAPIはファイル操作に特化
- REST APIは複雑、ファイルベースAPIはシンプル
まとめ:
REST APIは多くの利点を持つ汎用性の高いAPIですが、用途によっては他のAPIの方が適している場合があります。
それぞれのAPIの特徴を理解し、目的に合ったものを選択することが重要です。