世界観は空間である。価値観はその要素を評価する関数である。

私たちは日々、何かを判断し、選び、行動している。
しかし、その背後にある“思考の仕組み”を意識することは少ない。
実際には、人間の判断は たった二つの構造 でほぼ説明できる。

世界観は空間である。
価値観は、その空間の要素を評価する関数である。

シンプルなフレーム。


■ 世界観は「空間」である──であるの領域

世界観とは、
「どのような空間を“世界として扱うか”という前提の設定行為である。

空間とは、

  • 何が存在しうるのか
  • 何が重要な変数なのか
  • どんな関係性が成り立つのか

を決める“場”である。

この空間の定義そのものが、「である」の形をとる。

● 世界観(である)の例

  • 世界は因果で動いている のである
  • 社会は競争によって進化する のである
  • 人間は感情で判断する のである
  • 成功は環境の影響を大きく受ける のである
  • 組織はフィードバック速度で強くなる のである

これらはすべて、
「どんな空間を世界とみなすか」 を選んでいるだけだ。

世界観は“事実の受け止め方”ではなく、
事実を配置する“座標系”そのものと言える。


■ 価値観は「関数」である──べきの領域

空間が決まれば、その中に 要素(elements) が配置される。
価値観とは、それらの要素に「どれだけ良いか」という数値を返す 関数 f(x) に相当する。

つまり、価値観は「べき」の形をとる。

● 価値観(べき)の例

  • 人は成長を優先す べき である。
  • 人生は安定を確保す べき である。
  • 自己決定権は尊重される べき である。
  • 社会は誰もが挑戦できる構造である べき である。
  • 経営者は意思決定の速度を高める べき である。
  • 投資家はノイズよりトレンドに従う べき である。
  • 組織は透明性を高める べき である。

これらはすべて、空間内の各要素に対する 評価軸の設定 である。

言い換えれば、
価値観=空間の上に定義された評価関数である。


■ 空間 × 関数 → 行動という必然

世界観(空間)が “どんな x を扱うか” を決める。
価値観(関数)が “その x をどう評価するか” を決める。

そうすると、人間の行動は自然に決まる。

行動=「評価関数 f(x)」を最大化(または最小化)した結果である。

より具体的に書けば……

● 世界観 × 価値観 の例

  • 世界は複雑で不確実性が高い のである
     → 判断はシンプルである べき である。
  • 市場はノイズとトレンドで構成される のである
     → 投資家はトレンドに従う べき である。
  • 人間は感情の影響を強く受ける のである
     → 行動ルールは事前に決める べき である。
  • 組織は遅延によって弱くなる のである
     → 情報は即時共有す べき である。
  • 学習は環境に依存する のである
     → 教育者は環境設計を最優先す べき である。

ここには「謎」も「思いつき」もない。
空間と関数が定まれば、行動は数学的に決まる。


■ なぜこのフレームか

この 「空間 → 要素 → 関数 → 行動」 という階層構造は、
AI・数学・経済・心理学・哲学など、あらゆる学問が採用している。

その理由は明快だ。

  • 再現性が高い
  • 抽象度が揃っている
  • 他者理解に使える
  • 自己理解にも使える
  • 教育にも転用できる
  • ビジネスや投資にも即応用できる

人間の思考を最小の部品まで分解すると、
残るのは 「空間」と「関数」 の2つだけになる。


■ 最後に──世界をどう切り、どう評価するか

私たちは

  • 世界観という空間上に
  • 価値観という関数を定義し
  • 行動という最適化を行って生きている。

だからこそ、
世界観を変えれば空間が変わり、
価値観を変えれば関数が変わり、
行動は自動的に書き換わる。

このモデルは、シンプルで再現性が高い。

世界観=である
価値観=べき