似て非なる「初稿」と「初校」

本を執筆するとき、混乱しやすいのが「初稿」と「初校」という用語です。音は同じ「しょこう」ですが、意味も役割もまったく異なります。実務ではこの区別がとても重要です。


「稿」と「校」のちがい

項目稿(こう)校(こう)
提出主体著者 → 出版社出版社(編集・制作) → 著者
対象物原稿(文章データ、ワード、手書き原稿など)校正刷り(ゲラ、組版後の印刷物)
使い方の例初稿・再稿・最終稿初校・再校・三校・念校
漢字の意味「稿」=草・藁を積んだもの→草案・下書きの意「校」=比べて正す、照らし合わせる→校正・確認の意
役割の違い著者が書いた文章のバージョン管理出版社が組版し、誤りを正すための校正工程管理

図解で見る「稿」と「校」: 「初稿」と「初校」の流れ

著者と出版社の間で「稿」と「校」が交互にやりとりされる

覚え方のコツ

  • 稿=著者が出すもの(原稿のバージョン)
  • 校=出版社から戻るもの(ゲラの校正段階)

つまり「初稿」は著者が最初に提出した文章、「初校」は出版社が最初に組版して返してくる校正刷りを指します。


ひとこと

執筆の現場で「初稿」と「初校」を混同すると、やり取りに支障が出ることもあります。特に出版社とのメールや指示書で使うときには、どちらの「しょこう」なのかを意識して区別しましょう。