
ノートパソコンからiMacへ。
このハードウェアの変化は、単なる作業環境のアップグレードにとどまらない。日々の業務プロセスそのものに、静かな変革をもたらしてくれた。
iMacの大画面は、ひとつのアプリケーションを広く表示することもできるが、真価を発揮するのは画面を分割して複数の業務を同時進行させるときだ。
特に業務の多くが「情報を参照しながら何かをアウトプットする」構造になっている現代において、画面分割は思考の断絶を最小化するための有効な手段となる。
たとえば、クライアントとのZoom会議中に議事録を取る場面。従来のようにアプリを切り替えながら書き込むのでは、相手の表情や発言の微妙なニュアンスを見落としかねない。しかし、iMacの広いディスプレイ上でZoomを左、メモアプリを右に配置すれば、視線移動だけで“聞く”と“記録する”を同時にこなせる。操作よりも内容に集中できる環境が整う。
また、資料作成においても、iMacの分割表示は強力だ。ブラウザで調査した情報を左に表示しながら、右でプレゼン資料を構築する。Excelの分析データを左に開きながら、右で報告書を仕上げる。アプリ間の切り替えが不要になり、作業のテンポを落とすことなく思考が流れ続ける。これが結果として、アウトプットの質とスピードの両方を引き上げる。
iMacでは、macOS標準の「Split View」機能やMission Controlを活用することで、ウィンドウ配置の柔軟性が高まり、デスクトップスペースを論理的に整理できる。さらにStage Manager(Ventura以降)を使えば、関連ウィンドウを一括管理しながら作業に没頭することも可能だ。物理的な“机”の上で資料を広げる感覚を、デジタル環境に再現できるのがiMacの強みだと言える。
今や私にとって、画面分割は“作業効率化のテクニック”ではない。業務設計の一部であり、集中力を守る環境戦略である。
そしてこの変化は、どんな高度なタスク管理アプリや生産性ツールよりも、私のワークフローを変えてくれた。
iMacの画面は、単に「大きい」だけではない。思考を止めない広さを持っている。
その広さをどう使うかで、ビジネスパーソンとしての成果は確実に変わる。



