豊の国の食彩:大分県食文化の深層と展望

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序章:豊の国の食卓へ

古くから「豊の国」と称されてきた大分県。その名は、単なる地理的呼称にとどまらず、この土地が持つ豊穣な自然と文化の深さを象徴している 1。そして、その「豊かさ」を最も具体的かつ五感で感じ取れるのが、大分県の食文化である。この食文化は、恵まれた自然の恩恵と、時に厳しい地理的制約との間の創造的な緊張関係の中から生まれてきた 1

大分県の食卓を理解するためには、四つの柱を解き明かす必要がある。第一に、太平洋と瀬戸内海の潮流がぶつかり合う豊後水道がもたらす「海の幸」。第二に、山がちな地形が生んだ生活の知恵、すなわち「粉食文化」。第三に、全国に誇る鶏肉消費量に裏打ちされた、比類なき「鶏愛」。そして第四に、これらの食材の味を最大限に引き出す、卓越した「食の知恵」である。これら四本の柱は、古代の交易から近現代の観光業に至るまで、幾重にも重なる歴史の潮流によって形作られてきた。

本報告書は、単に料理を列挙する美食ガイドではない。それぞれの料理の背後にある「なぜ」を問い、その歴史的、地理的、社会経済的背景を深く掘り下げることを目的とする。海と山、それぞれの風土が生んだ食材。祭りや年中行事、家庭の食卓に根付いた料理。そして、その味を未来へと繋ぐための現代的な挑戦。これらを包括的に分析することで、大分県の食文化が持つ多層的な魅力と、その本質的な価値を明らかにしたい。豊の国の豊かさの神髄が凝縮された、その食卓への探訪をここから始める。


第一部:風土と歴史が育んだ食の基盤

大分県の食文化は、その独特な地理的環境と、幾世紀にもわたる歴史の積み重ねの上に築かれた堅固な基盤を持つ。料理そのものを理解する前に、まずその料理を生み出した土地と過去を理解することが不可欠である。本章では、大分県の食を形成する根源的な要素、すなわち自然環境と歴史的背景を分析する。

第1章:地理的特徴と食資源

1.1 豊後水道と瀬戸内海の恵み:海の幸の文化

大分県の食文化、特に沿岸部のそれを語る上で、豊後水道の存在は決定的に重要である。この海域は、太平洋から流れ込む暖かく清澄な黒潮と、瀬戸内海から流れ出す栄養豊富な寒流が激しくぶつかり合う、日本でも有数の漁場として知られている 3。このダイナミックな海洋環境が、大分県の食卓に比類なき豊かさをもたらしてきた。

その象徴的存在が、全国的なブランド魚として名高い**関アジ(Seki Aji)関サバ(Seki Saba)**である 3。これらの魚は、大分市佐賀関沖の「速吸の瀬戸」と呼ばれる特に潮流の速い海域で漁獲される 3。この激しい流れの中で育つため、身が非常によく引き締まり、脂の乗りが上品で、独特の食感と味わいを生み出すのである 3。関アジは7月から9月、関サバは12月から3月が旬とされ、一年を通じて質の高い海の幸が供給される 3

関アジ・関サバの価値は、単に生息域の特異性だけに由来するものではない。その価値を最大限に引き出し、維持するための厳格な品質管理体制こそが、ブランドの核心を成している。漁法は、魚体を傷つけにくい伝統的な「一本釣り」に限定される 3。さらに、漁協職員が船上の生け簀で泳ぐ魚を目で見て鮮度や重さを判断し値付けを行う「面買い(つらがい)」という独特の取引方法や、船上で一匹ずつ丁寧に血抜きと神経締めを施す「活けじめ(いけじめ)」という高度な技術が徹底されている 3。これらの手間を惜しまない工程を経て、最高の鮮度を保ったまま出荷されるのである。

このブランドが全国的に認知されるきっかけとなったのは、1982年に政治評論家の藤原弘達氏がテレビで紹介したことによる 3。しかし、その名声は単なるメディア戦略の成功物語ではない。それは、厳しい自然環境という「地理的資本」を、人間の知恵と技術、そして厳格な共同体ルールによって「ブランドエクイティ(ブランド資産)」へと昇華させた、地域ぐるみの成功事例と言える。速い潮流が魚を鍛え、その価値を最大限に引き出すために漁師たちは高度な技術を磨き、共同体は品質を保証するシステムを構築した。この一連の流れそのものが、関アジ・関サバというブランドの揺るぎない物語となっているのである。

もちろん、大分の海の幸は関アジ・関サバだけではない。臼杵のふぐ、豊前海のハモ、佐伯のイワシや太刀魚など、多種多様な魚介類が水揚げされ、沿岸地域の豊かな食文化の源泉となっている 9

1.2 山がちな地形と畑作文化:粉食の源流

大分県の食文化を特徴づけるもう一つの重要な要素は、その内陸部の地理的条件に起因する。県土の約7割を山林が占め、台地が発達しているこの地域は、歴史的に見て広大な水田を確保することが困難であった 9。この稲作に不向きな土地という制約が、逆に大分県独自の食文化を育む土壌となった。

米に代わる主食として、あるいはそれを補う作物として、人々は麦や粟などの穀物栽培に力を注いだ 12。収穫された穀物の多くは粉に挽かれ、県内各地に深く根付いた**粉食文化(ふんしょくぶんか)**を花開かせたのである 9。この文化を象徴する料理が、

だんご汁やせうま石垣もちなどである。

だんご汁は、小麦粉を練って手でひも状に伸ばした「だんご」を、ごぼう、椎茸、人参、さといもといった旬の野菜と共に、いりこ出汁の味噌汁で煮込んだ素朴な家庭料理である 14。米が貴重だった時代には主食代わりにも食されており、大分県民の心と体を温めてきたソウルフードと言える 11

そのだんご汁と同じ生地を使い、茹で上げた麺にきな粉と砂糖をまぶしたものが、郷土菓子やせうまである 14。その名は、平安時代に都から下向した幼君が、乳母の「八瀬(やせ)」が作ったこの菓子を「八瀬、うまいものじゃ」と喜んだことに由来すると伝えられている 14

これらの料理の存在は、食文化の形成における重要な力学を示唆している。すなわち、食のアイデンティティは、時に豊富な食材よりも、むしろ「何が不足していたか」によって強く規定されるということである。日本の伝統的な食文化が米を中心に展開してきた中で、大分県は地理的制約からその道から分岐せざるを得なかった。その結果、人々は麦という代替資源を用いて、だんご汁のような主食級の料理から、やせうまのような菓子に至るまで、独自の食の体系を創造した。かつての地理的な「不利」が、結果として他の地域にはない豊かで個性的な「粉食文化」という食の「強み」を生み出す触媒となったのである。この適応と創造の物語こそが、大分県の食文化の根底に流れる精神性を示している。

1.3 食文化を彩る三大至宝:椎茸、かぼす、豊後牛

大分県の食卓を語る上で欠かすことのできない、まさに至宝と呼ぶべき三つの特産品がある。それは、乾しいたけ、かぼす、そして豊後牛である。これらは単なる食材ではなく、県の風土と歴史、そして人々の情熱が凝縮された文化的な象徴である。

乾しいたけ(ほししいたけ)

大分県は、乾しいたけの生産において質・量ともに日本一を誇る 10。その歴史は古く、江戸時代初期、現在の津久見市にあたる地域にいた炭焼きの源兵衛という人物が、クヌギの木に自生するしいたけを発見し、人工栽培の技術を確立したという伝説が残っている 17。この成功の背景には、大分県の森林の多くを占めるクヌギが、しいたけの原木栽培に最適な環境を提供したことがある 20。伝統的な原木栽培は、自然の力を借りるため手間がかかるが、肉厚で香り高い、味の凝縮された高品質なしいたけを育む 20。さらに、収穫したしいたけを乾燥させる工程は、単なる保存目的だけでなく、旨味成分であるグアニル酸や、栄養価の高いビタミンDを飛躍的に増加させる、伝統的な付加価値向上の知恵でもある 18。

かぼす(Kabosu)

爽やかな香りとまろやかな酸味が特徴のかぼすは、大分県を象徴する果実であり、全国生産量の9割以上を占める 22。その起源は江戸時代に遡り、臼杵の医師が京都から持ち帰った苗木を植えたのが始まりとされる 22。臼杵市内には樹齢300年といわれる古木も現存しており、大分が原産地であることを物語っている 24。大分県民の食生活にかぼすは深く浸透しており、焼き魚やとり天に搾るのはもちろん、味噌汁や刺身醤油に加えたり、焼酎に入れたりと、その用途は枚挙にいとまがない 25。まさに「何にでもかける」のが大分流であり、その万能性が食文化の基盤を支えている。近年、「大分かぼす」が国の地理的表示(GI)保護制度に登録されたことは、その歴史と品質が公的に認められた証左である 22。

豊後牛(ぶんごぎゅう)

大分が誇る黒毛和牛、豊後牛の歴史は、1921年に東京で開催された畜産博覧会で優等賞を受賞したことに始まる 3。以来、幾度となく全国規模の品評会で最高位の賞を受賞し、その品質の高さを証明してきた 3。その特徴は、きめ細かく美しい霜降りと、とろけるような柔らかさ、そして豊かな風味にある 3。近年では、この豊後牛の中からさらに厳選された、肉質等級4等級以上のものだけが**「おおいた和牛」**というプレミアムブランドとして認定されている 3。その美味しさへのこだわりは、地元産の米やビール粕を飼料に加えるといった生産者のたゆまぬ努力に支えられており、まさに大分の自然と人の技が融合した結晶と言える 30。

第2章:歴史の潮流と食の変遷

2.1 南蛮文化の遺産とキリシタン大名:国際交流の味

16世紀、大分はキリシタン大名・大友宗麟のもと、ポルトガルやスペインとの南蛮貿易の拠点として栄えた 12。この国際交流の時代は、大分の食文化にユニークで永続的な影響を残した。その最も象徴的な遺産が、臼杵市に伝わる郷土料理**「黄飯(おうはん)」**である 9

黄飯は、米をクチナシの実で炊き上げた、鮮やかな黄色が特徴の料理である 9。その起源は、南蛮船によってもたらされたスペイン料理のパエリアにあるとされている 12。パエリアの黄色は高価な香辛料サフランによるものだが、当時の日本でサフランは極めて希少で高価な輸入品であった。そこで臼杵の人々は、その鮮やかな黄色を再現するために、地元で手に入るクチナシの実を用いたのである 12

この黄飯の誕生は、単なる模倣ではない。それは「食文化の習合(シンクレティズム)」と、異文化への憧れを知恵で乗り越えた「ステータス代替」の優れた実例である。海外から伝わった新しい食文化(パエリア)に触れた人々は、それを自分たちの生活に取り入れたいと願った。しかし、経済的な制約から完全な再現は不可能であった。そこで彼らは、最も特徴的な要素である「黄色」に着目し、身近な植物(クチナシ)でその視覚的特徴を代替するという創造的な解決策を見出した。この行為は、異国の文化を自分たちのものとして「土着化」させると同時に、地元の素材を用いて異国の高級料理を擬似的に楽しむことで、文化的ステータスを享受する工夫でもあった。こうして生まれた黄飯は、単なる代替品ではなく、歴史的な文化交流と地域の人々の創造性が生んだ、独自の価値を持つハイブリッドな食文化として、今日まで受け継がれているのである。

2.2 倹約の知恵と「もったいない」の精神:無駄なき食の哲学

大分県の食文化には、豊かな自然の恵みを享受する一方で、歴史的な困窮や地理的制約から生まれた「倹約の知恵」と、食材を余すことなく使い切る「もったいない」の精神が色濃く反映されている 33。これらの精神は、単なる節約術にとどまらず、食材への深い敬意と感謝を示す食の哲学として、数々のユニークな郷土料理の中に息づいている。

その代表格が、臼杵市に伝わる**「きらすまめし」**である 9。これは、魚の刺身の切れ端や中落ちといった部分に、おから(大分の方言で「きらす」)を「まぶす(まめし)」ことで量を増やし、貴重な魚を無駄なく、かつ満足感を得られるように工夫した料理である 33。おからは安価で手に入りやすいため、魚の量を「かさ増し」するのに最適な食材であった。これは、限られた資源を最大限に活用しようとする人々の生活の知恵の結晶である。

山間部の竹田地域に伝わる**「頭料理(あたま りょうり)」**は、この「もったいない」精神を最も劇的に体現した料理と言える 9。海から遠い竹田では、はるばる運ばれてくる魚は非常に貴重なご馳走であった 12。そのため、人々はアラやクエ、ハタといった大型魚を、その身はもちろんのこと、通常は廃棄される頭、エラ、内臓、皮、ヒレに至るまで、あらゆる部位を湯引きなどの下処理を施して調理し、大皿に盛り付けて食した 12。魚一匹を骨以外すべて食べ尽くすこの料理は、食材となった生命への感謝と、資源を一切無駄にしないという強い意志の表れである。年末に大きな魚を捌く光景は、かつての竹田の風物詩であった 36

同様に、県西部の内陸に位置する日田・玖珠地方で食べられる**「たらおさ」**も、この哲学を反映している 9。これは、遠く北海道から運ばれてきたマダラの、エラと胃を干した乾物である 12。貴重な交易品であったタラを、食べられる部分は余すところなく利用しようという精神から生まれた食習慣であり、コリコリとしたエラの食感やもっちりとした胃の食感を楽しむこの料理は、今なお地域のお盆に欠かせない一品となっている 12

これらの料理は、単なるレシピを超えた「歴史の記録」である。それらは、かつての経済的な厳しさ、一粒一カロリーの価値の重さ、そして食材への深い敬意を物語っている。過去の必要性から生まれたこの「もったいない」の哲学は、現代社会が直面する食料廃棄や持続可能性といった課題に対し、示唆に富むメッセージを投げかけている。

2.3 鶏王国・大分の誕生:ソウルフードの源流

大分県が「鶏王国」と称される背景には、一世帯当たりの鶏肉年間購入量が全国トップレベルであるという統計データが示す通り、県民の生活に鶏肉が深く根付いている事実がある 9。この特異な食文化は、かつて多くの家庭で鶏が飼育されていた歴史にその源流を求めることができる。卵を産み終えた「親鳥」は、地域の祭りや祝い事といった特別な機会に、貴重なたんぱく源として振る舞われた 12。このような日常的な鶏との関わりが、多種多様で個性豊かな鶏料理文化を育む土壌となった。

その筆頭に挙げられるのが、大分を代表するソウルフード**「とり天」**である。昭和20年代から30年代にかけて、養鶏が盛んになり始めた別府市や大分市の飲食店で誕生したとされる 14。骨付きの唐揚げよりも食べやすいようにと考案されたもので、一説には中華料理の「炸鶏片(チャーチーペン)」がルーツとも言われている 3。鶏肉に下味をつけ、天ぷらの衣で揚げ、酢醤油やからしで食すこのスタイルは、瞬く間に県民の心を掴んだ 14

大分市吉野地区に伝わる**「鶏めし」**は、「おふくろの味」の代名詞的存在である 6。醤油、酒、砂糖で甘辛く煮た鶏肉とごぼうを、炊き立てのご飯に混ぜ込むというシンプルな料理だが、その素朴で深い味わいは、江戸時代に起源を持つとも言われ、世代を超えて愛され続けている 6

一方、県北部に位置する中津市や宇佐市は**「からあげ」**の聖地として知られる 6。この地域では、醤油やニンニク、ショウガなどをベースにした秘伝のタレに漬け込んだ、パンチの効いた味わいのからあげが主流である 11。数多くの専門店が軒を連ね、それぞれが独自の味を競い合っており、「からあげマップ」を片手に食べ歩きを楽しむ文化も定着している 6

こうした伝統的な鶏料理文化は、現代においても進化を続けている。その象徴が、大分県が開発したブランド地鶏**「おおいた冠地どり」**である 10。日本で初めて烏骨鶏を交配に取り入れたこの地鶏は、旨味成分であるイノシン酸が豊富で、肉質が柔らかいのが特徴である 40。地鶏でありながら家庭でも味わえる手頃な価格を目指して開発されており、古くからの鶏愛好文化が、現代的な品質向上とブランド戦略へと結実した好例と言える 41


第二部:大分を味わう – 地域別郷土料理の探訪

大分県の食文化の真の魅力は、その地域ごとの多様性にある。県央の都市部から、豊かな漁場を抱える沿岸部、歴史ある城下町、そして山深い内陸部まで、それぞれの風土と歴史が独自の食の個性を育んできた。本章では、県内を地理的に巡りながら、各地域を代表する郷土料理を探訪し、その背景にある物語を紐解いていく。

第3章:県央・別府湾岸地域:観光と革新が育む味

大分市や別府市を中心とする県央・別府湾岸地域は、古くから商業と交通の要衝であり、近代以降は日本を代表する観光地として発展してきた。この地域の食文化は、多くの人々が集い、交流する中で磨かれ、レストランや専門店から生まれて県民のソウルフードへと成長した料理が多いのが特徴である。その背景には、常に外からの視線を意識し、新しいものを取り入れてきた革新的な気風がある。

とり天(Toriten)

今や大分県の食の代名詞となった「とり天」は、まさにこの地域を象徴する料理である 3。その発祥は、昭和初期に別府市内のレストラン「東洋軒」(当時は中華料理店)で、鶏肉の天ぷらとしてメニューに出されたのが始まりとされる 6。鶏肉に醤油や生姜、ニンニクなどで下味をつけ、天ぷら衣で揚げるのが基本スタイル 14。使用する部位は、さっぱりとしたむね肉が主流だが、ジューシーなもも肉やささみを用いる店もある 14。これを、からしを溶いた酢醤油(ポン酢)につけて食べるのが定番の食し方である 14。唐揚げとは異なるサクサクとした軽い食感と、鶏肉の柔らかな旨味が一体となり、多くの県民に愛される日常食として、また観光客を魅了する名物料理として確固たる地位を築いている。

別府冷麺(Beppu Reimen)

「別府冷麺」は、戦後の文化交流が生んだユニークな麺料理である 3。昭和25年頃、旧満州から引き揚げてきた料理人が別府で店を開いたのが始まりとされ、朝鮮半島の食文化の影響を受けている 3。この冷麺には大きく分けて二つの系統が存在する 15。一つは、小麦粉やそば粉を使った歯ごたえの強い太麺に、醤油ベースの和風だし、そしてキャベツのキムチが特徴の「専門店系」。もう一つは、よりつるりとした食感の細麺に、白菜キムチを合わせた「焼肉店系」である 15。どちらのスタイルも、それぞれの店が独自の工夫を凝らしており、夏の風物詩としてだけでなく、一年を通して提供する店も少なくない 15。温泉街の湯上がりにぴったりの、さっぱりとしながらも奥深い味わいが魅力である。

地獄蒸し(Jigoku-mushi)

「地獄蒸し」は、料理名であると同時に、日本一の源泉数と湧出量を誇る別府ならではの伝統的な調理法そのものを指す 38。摂氏100度近い温泉の蒸気が絶えず噴出する「地獄釜」と呼ばれる釜を使い、食材を一気に蒸し上げる 38。この調理法の歴史は江戸時代にまで遡り、文献『鶴見七湯廼記』にもその様子が描かれている 45。元々は、温泉地に長期滞在して療養する「湯治(とうじ)」文化の中で、宿泊客が自炊するために利用されてきた生活の知恵であった 47。

高温の蒸気で蒸すことにより、食材本来の旨味や風味が凝縮され、余分な油が落ちてヘルシーに仕上がる 38。また、温泉の蒸気に含まれる微量の塩分が、天然の調味料となって素材の味を引き立てる 44。野菜はより甘く、魚介はふっくらと、肉はジューシーに。体験施設では、観光客自らが好きな食材を選び、地獄釜で蒸す体験ができる 44。湯けむりの中で食材が蒸し上がっていくのを待つ時間もまた、この地域ならではのエンターテインメントである。実際に体験した人々からは、「素材の味が満ちている」「ほんのり塩味がして何もつけなくてもいける」といった感動の声が寄せられている 50。

第4章:県南地域:豊後水道の恵みと漁師の知恵

九州最大の面積を誇る佐伯市と、マグロの遠洋漁業基地として知られる津久見市を擁する県南地域。その食文化は、目の前に広がる豊後水道の豊かな恵みと、そこで生きる漁師たちの実直な知恵によって育まれてきた。保存性を高め、手早く栄養を摂るための工夫が、今や地域を代表する美味として昇華している。

ごまだしうどん(Gomadashi Udon)

佐伯市に伝わる「ごまだし」は、漁師町の合理性と美味の追求が生んだ万能調味料である 9。その主原料となるのは、かつて大量に水揚げされたものの、小骨が多く調理しにくいため商品価値が低いとされた「エソ(トカゲエソ)」という白身魚であった 38。このエソを焼いて身をほぐし、たっぷりの炒りごまと共にすり鉢で丹念にすり合わせ、醤油やみりんを加えてペースト状に仕上げる 38。ごまの抗酸化作用により保存性が高まるため、作り置きが可能であった 52。

この「ごまだし」を茹でたてのうどんに乗せ、熱いお湯を注ぐだけで完成するのが「ごまだしうどん」である 38。手間暇かけて作られる「ごまだし」はスローフードそのものだが、食べるときは瞬時に完成するファストフードでもあるという二面性が面白い 15。魚の旨味とごまの香ばしい風味が溶け出した汁は、素朴ながらも非常に深い味わいを持つ。その手軽さと美味しさから、忙しい漁師の家庭で重宝され、やがて地域全体の味として定着した 38。近年ではエソの漁獲量が減少したため、アジやサバなどで作られることもある 38。その風味は、食べた人々から「魚の旨みでさっぱりと美味しい」「簡単にできて超おいしい」と絶賛されている 55。

りゅうきゅう、あつめし、ひゅうが丼:大分の漬け丼三国志

新鮮な魚の切り身をタレに漬け込み、ご飯に乗せて食べる「漬け丼」は、大分県沿岸部で広く見られる食文化だが、地域によって呼び名や調理法に微妙な違いがあり、それぞれが独自のアイデンティティを持つ。

特徴りゅうきゅう (Ryukyu)あつめし (Atsumeshi)ひゅうが丼 (Hyuga-don)
主な地域県内広域(特に大分市周辺)佐伯市(蒲江、米水津など)津久見市(保戸島)
主な魚アジ、サバ、ブリなど旬の魚 6ブリが一般的 56マグロの赤身が伝統的 56
タレの特徴醤油、みりん、生姜、ごまが基本 6醤油ベース。お茶漬け用の薬味と共に供されることが多いやや甘めの醤油ダレで、卵黄を加えるのが特徴 57
呼称の由来琉球の漁師から伝来した説、ごま和えの「利休和え」が転じた説など諸説あり 14「熱い飯」に乗せて食べることから 59船上で風が「ひゅーひゅー」と吹く中で食べたことから、などの説がある 60
文化的背景漁師のまかない料理から、居酒屋の定番メニューへ発展 14漁師のまかない飯として受け継がれてきた郷土料理 11遠洋マグロ漁師が船上で手早く栄養補給するために考案。祝い事でも食される 62

りゅうきゅうは、県内で最も広く知られる呼称で、アジやサバ、ブリなど季節の魚を醤油、みりん、ごま、生姜などを合わせたタレに漬け込んだ料理である 6。元々は漁師が船上で作った保存食が起源とされるが、今では居酒屋の定番メニューとしても親しまれている 14。料理名としての「りゅうきゅう」は漬け込んだ魚そのものを指し、ご飯に乗せたものは「りゅうきゅう丼」と呼ばれる 65

あつめしは、佐伯市蒲江地区などで使われる呼称で、「熱い飯」に由来する 59。タレに漬けたブリなどの切り身を熱々のご飯に乗せ、最後は出汁やお茶をかけてお茶漬け風にして締めくくるのが定番の楽しみ方である 56

ひゅうが丼は、遠洋マグロ漁の基地であった津久見市保戸島の漁師飯がルーツである 9。過酷な漁の合間に、火を使わず手早く栄養を摂るために考案された 60。主にマグロの赤身を使い、特徴的なのは、すりごま、砂糖、醤油を合わせたやや甘めのタレに卵黄を加えてコクを出す点である 57。これにより、タレがマグロの切り身にまったりと絡みつき、濃厚な味わいを生み出す。

これら三者は、新鮮な魚を美味しく、かつ効率的に食べるという共通の目的から生まれながらも、使用する魚種やタレの味付け、そして地域に根ざした呼称によって、それぞれが独自の物語を持つ、まさに「大分の漬け丼三国志」と呼ぶにふさわしい食文化の多様性を示している。

第5章:県北地域:もてなしと祭りの食卓

宇佐神宮を擁し、古くから豊かな農耕文化と信仰が根付いてきた県北地域(中津市、宇佐市、国東半島など)。この地域の食文化は、ハレの日を彩るもてなしの心と、共同体の結束を強める祭りの食卓にその特徴を見出すことができる。

中津・宇佐からあげ(Nakatsu/Usa Karaage)

大分県が「鶏王国」なら、中津・宇佐地域はその「からあげの聖地」である 6。この地域には数多くのからあげ専門店が密集し、それぞれが門外不出のレシピを守り続けている 6。その特徴は、醤油や塩をベースに、ニンニク、ショウガ、その他のスパイスを効かせた秘伝のタレに鶏肉をしっかりと漬け込み、パンチの効いた味わいに仕上げることにある 11。店ごとに味が異なるため、地元住民や観光客は「からあげマップ」を手に好みの味を探し求める「からあげ巡礼」を楽しむ。これは単なるB級グルメではなく、地域経済を支え、人々の誇りとなっている食文化である。

物相ずし(もっそうずし)

中津市三光地区に伝わる「物相ずし」は、数百年近い歴史を持つとされる押し寿司である 9。「物相」とは元来、ご飯の量を計ったり、一人前ずつ盛り付けたりする器を指す言葉だったが、転じて木型にご飯を詰めて押し抜いた料理そのものを指すようになった 12。春の金毘羅祭りなど、神事の後に振る舞われる行事食であり、すし飯のほか、おこわや混ぜご飯で作られることもある 12。米が貴重であった時代、この押し寿司という形式は、共同体の構成員に公平にご飯を行き渡らせるための実用的な知恵でもあった。見た目の美しさと、その背景にある共同体の思想が融合した、奥深い食文化遺産である。

鯛麺(たいめん)

国東半島沖に浮かぶ姫島村に伝わる「鯛麺」は、祝いの席を飾る豪勢なもてなし料理である 9。尾頭付きの立派な鯛を丸ごと一匹、酒や醤油で煮付け、その煮汁で味付けした手延べうどんを添えて大皿に盛り付ける 11。その名は「対面」とかけられており、かつては婚礼を控えた両家の顔合わせの席などで振る舞われたという 12。鯛の旨味が染み込んだうどんは絶品であり、豊かな海の幸と、大分ならではの粉食文化が見事に融合した一皿と言える。主役である鯛の存在感と、それに寄り添ううどんの素朴な味わいが、ハレの日の食卓に華やかさと温かみをもたらしてきた。

第6章:県西・山間地域:街道と孤立が育んだ味

九州の脊梁をなす山々に囲まれ、福岡県や熊本県と境を接する県西地域(日田市、玖珠町など)。この地域は、江戸時代には幕府の天領として栄え、九州各地を結ぶ交通の要衝であった。その食文化は、海から遠いという地理的条件から生まれた保存食の知恵と、街道を通じて流入する物資や文化を独自に消化した、ユニークな特徴を持つ。

日田やきそば(Hita Yakisoba)

日田市民のソウルフードとして絶大な人気を誇るのが「日田やきそば」である 15。その最大の特徴は、麺の調理法にある。一度茹でた麺を、鉄板の上で表面の一部がカリカリになるまでじっくりと焼き付けることで、パリパリとした食感ともちもちとした食感のコントラストを生み出す 15。具材は豚肉、もやし、ネギとシンプルで、甘辛い特製ソースが香ばしい麺によく絡む 15。市内のラーメン店から生まれたとされるこの料理は、日田の気候風土が生んだ、飾らないがゆえに飽きのこない、力強い味わいを持つ。

たらおさ(Taraosa)

「たらおさ」は、県西地域の食文化の成り立ちを雄弁に物語る食材である 9。これは、マダラの鰓(えら)と胃を干した乾物で、その見た目は巨大な歯ブラシのようにも見える 12。海から遠い日田では、新鮮な魚介類は手に入りにくい貴重品であった。そのため、保存・輸送技術が未発達だった時代に、遠く北海道で獲れたタラを加工し、博多を経由して運ばれたこの乾物が、貴重な海の幸として重宝されたのである 12。水で戻したたらおさは、タケノコなどと一緒に甘辛く煮付けて食される 38。コリコリとした独特の食感は、ご飯のおかずにも酒の肴にもなり、特にお盆の時期には欠かせない郷土の味として、今もなお食卓に上る 12。これは、交易路がもたらした食文化が、地域の生活習慣や年中行事と深く結びついた好例である。

がめ煮(Game-ni)

日田地方でハレの日のご馳走として親しまれてきたのが、鶏肉と野菜の煮物「がめ煮」である 38。その名は、かつてはスッポン(亀)を用いて作られていたことに由来すると言われる 38。現在では鶏肉が主役となり、ごぼう、人参、椎茸、里芋などの根菜と共に甘辛く煮込まれる。お正月やお祭りなど、人々が集まる特別な日には欠かせない料理であり、各家庭に受け継がれる「おふくろの味」でもある 38。福岡の郷土料理「がめ煮(筑前煮)」と名称や見た目は似ているが、日田のそれは、この地域の食文化を反映した独自の味わいを持つ。


第三部:食卓を囲む文化

大分県の食文化の豊かさは、料理そのものだけに留まらない。その食卓を彩る酒や、食が深く関わる祭りや年中行事といった文化的実践の中にこそ、その真髄が隠されている。本章では、食を取り巻く文化、すなわち大分の酒、そして暮らしの中に息づく食の役割について探求する。

第7章:大分の酒文化と食のペアリング

7.1 麦焼酎の王国:革新と伝統

大分県は、日本における「麦焼酎の王国」としての地位を確立している。しかし、その歴史は意外にも新しい。江戸時代から粕取り焼酎などは造られていたものの、今日我々が知る、すっきりと軽快な味わいの麦100%焼酎は、戦後の革新の産物である 32。昭和26年(1951年)の麦の統制撤廃を機に、県内の蔵元が麦麹の開発に成功 32。昭和40年代後半から50年代にかけて、二階堂酒造の「二階堂」や三和酒類の「いいちこ」といった銘柄が、その飲みやすさから全国的な焼酎ブームを巻き起こした 67。これは、伝統的な焼酎のイメージを覆し、新たな市場を切り拓いた、食文化におけるイノベーションの顕著な例である。

この革新の精神は現代にも受け継がれている。その象徴が、焼酎専用大麦新品種**「トヨノホシ」**の開発である 67。従来、焼酎用の麦は他県開発の品種に依存していたが、「純粋な大分オリジナルの焼酎を」という造り手の熱い思いから、大分県と大分県酒造協同組合が共同で開発に着手 67。病気に強く、収量性や醸造適性に優れた「トヨノホシ」は2018年に品種登録され、名実ともに「オール大分」の麦焼酎造りを可能にした 67。杜氏たちも「粒が大きく作業効率が良い」「香りが豊かでコクがある」とその品質を高く評価している 67

大分の麦焼酎は、そのクリーンで香ばしい味わいから、食中酒として非常に優れている。特に、地元の郷土料理との相性は抜群である。例えば、とり天焼き鳥といった鶏料理のジューシーな旨味と、麦焼酎のすっきりとした後味は互いを引き立て合う 70。また、

りゅうきゅう関アジ・関サバといった新鮮な魚介料理と合わせれば、焼酎が魚の繊細な風味を邪魔することなく、むしろその旨味を際立たせる 70。このように、大分の麦焼酎は、郷土の食卓に欠かせない名脇役として、その文化を一層豊かなものにしている。

7.2 知られざる日本酒の実力:淡麗甘口の魅力

麦焼酎の華やかな名声の陰に隠れがちだが、大分県は質の高い日本酒を醸す実力派の産地でもある。県土の7割を山林が占める地形は、九州でも有数の米どころを生み、阿蘇・九重連山を源とする清冽な水にも恵まれている 72。この良質な米と水、そして蔵人たちの技が、大分ならではの日本酒文化を育んできた。

大分の日本酒の一般的な特徴は、**「淡麗甘口(たんれいあまくち)」**と表現されることが多い 72。すっきりとしたキレのある飲み口の中に、米由来の柔らかな甘みと旨味が感じられる味わいは、料理の味を邪魔せず、むしろ引き立てるため、食中酒として非常に優れている。

県内には、個性豊かな酒蔵が点在し、それぞれが魅力的な銘柄を生み出している。例えば、杵築市の中野酒造が醸す**「ちえびじん」は、そのフルーティーで華やかな味わいで国内外から高い評価を得ている 73。国東市の

萱島酒造による「西の関」は、どっしりとした旨味を追求した伝統的な味わいが特徴だ 72。また、宇佐市の

小松酒造場が手掛ける「豊潤」**は、一度休業した蔵を復活させた情熱の酒として知られ、米の個性を活かした食中酒として人気を博している 72

これらの日本酒と郷土料理のペアリングは、食の体験をさらに深化させる。例えば、魚の漬け料理であるりゅうきゅうの甘辛いタレとごまの風味は、「久保田 千寿」のような淡麗な酒と合わせることで、互いの長所が引き立ち、心地よい調和を生む 75。また、宇佐からあげのようなしっかりとした味付けの料理には、「豊潤」のおりがらみのような旨味のある酒がよく合う 77。さらに、牡蠣の養殖が盛んな杵築市では、牡蠣とのペアリングをコンセプトにワイン酵母で醸した日本酒も開発されるなど、地域の食と連携した新しい試みも生まれている 77

大分県における麦焼酎と日本酒の併存は、単に二つの酒類が存在するという以上の意味を持つ。それは、県の農業の多様性(麦と米)と、歴史的背景を反映したものである。戦後の麦焼酎ブームがマーケティングと時代のニーズが合致した経済的成功物語であるとすれば、連綿と続く日本酒造りは、より古く、深い農耕文化の伝統を今に伝えている。この二つの酒文化が揃うことで、大分は、自らの食文化のあらゆる側面に対応できる完璧な飲料ポートフォリオを完成させているのである。

第8章:暮らしの中の食:祭り、行事、もてなし

大分県の食文化は、単に日々の糧として存在するだけではない。それは、地域の年中行事、祭り、そして人々の交わりの儀礼といった社会的な営みと分かちがたく結びついている。食は、共同体の絆を強め、伝統を次世代に伝え、神仏や祖先との繋がりを確認するための重要な媒体なのである。

年中行事と食

季節の移ろいや人生の節目を祝う年中行事には、それぞれ特別な料理が伴う。これらは、その時期に旬を迎える食材を用いると同時に、象徴的な意味合いを担っている。

  • やせうま:小麦粉で作られたこの素朴な菓子は、お盆の時期には仏壇へのお供え物として、また一部の地域では七夕の行事食として作られる 14。甘いきな粉の味わいは、子供時代の楽しい記憶と共に、祖先を敬う気持ちと結びついている。
  • 酒まんじゅう:米麹の発酵を利用して作るこの饅頭は、豊後大野市や竹田市において、春から夏にかけての祭りやお盆の時期に欠かせない食べ物であった 14。かつては、作ったまんじゅうの一部を次の「種」として残すという、生命の連続性を象徴するような作り方がされていた 14
  • たらおさ:日田地方では、お盆に「たらおさ」の煮物を作ることが伝統となっている 12。遠く北の海から運ばれてきたこの乾物が、内陸の山里の祖霊祭祀と深く結びついている事実は、食文化が交易と信仰の交差点でいかに豊かに育まれるかを示している。

祭りと食

共同体の安寧と豊穣を祈る祭りにおいて、食は神々と人々、そして人々と人々を繋ぐ役割を果たす。

  • 修正鬼会(しゅじょうおにえ):国東半島に1000年以上続くこの荘厳な火祭りでは、特殊な儀礼食が重要な役割を担う。儀式に臨む僧侶や役付きの人々は、**「お斎(おとき)」と呼ばれる厳格な食事を共にする 78。また、夜を徹して行われる長い行法の最中には、
    「メサマシ」**と呼ばれる餅が配られる 78。これは、胡椒を練り込んだ辛い味噌を塗って焼いたもので、その刺激的な辛さで参加者の眠気を覚ますという、極めて実用的な目的を持った儀礼食である 78
  • 日田祇園祭(ひたぎおんまつり):絢爛豪華な山鉾巡行で知られるこの祭りもまた、地域ぐるみの饗宴の場である 81。祭りの期間中、街の辻々では屋台が立ち並び、日田市民のソウルフードである**「日田やきそば」**などが景気づけに食される 82。祭りの高揚感の中で共有される食の体験は、地域の一体感を醸成する上で不可欠な要素となっている。

このように、大分県の食は、単に味覚を満たすためのものではなく、文化的なパフォーマンスの重要な構成要素として機能している。「メサマシ」のように実用的な目的を持つ儀礼食から、お盆の「やせうま」や「たらおさ」のように祖先との繋がりを示す供物まで、食は地域の精神的・社会的な暦と深く統合されている。それは、共同体の記憶を呼び覚まし、文化の継続性を保証する、力強い社会的ツールなのである。


第四部:大分食文化の未来

大分県の食文化は、豊かな歴史と風土に育まれた貴重な遺産である。しかし、その継承と発展は、現代社会がもたらす様々な課題に直面している。本章では、この伝統を未来へといかに繋いでいくかという挑戦に焦点を当て、保存と革新、そして世界への発信という観点から、大分食文化の未来を展望する。

第9章:継承への挑戦

9.1 現代における課題と取り組み

大分の伝統的な食文化の継承は、現代においていくつかの深刻な課題に直面している。少子高齢化の進展、核家族化による世代間交流の減少、そしてライフスタイルの多様化は、家庭内で郷土料理のレシピや調理技術が伝えられる機会を著しく減少させている 1。かつては祖母から母へ、母から子へと自然に受け継がれていた「おふくろの味」が、失われつつあるという危機感が存在する。

この課題に対し、大分県および各市町村は、**「食育(しょくいく)」**を重要な柱として、積極的な対策を講じている。その中でも特に効果的な取り組みが、郷土料理を学校給食に導入することである。次代を担う子どもたちが、給食を通じて自らの地域の食文化に触れ、その味と背景を学ぶ機会を創出している。

例えば、由布市や豊後大野市などで実施されている**「学校給食1日まるごと大分県」**といった事業では、献立のすべてを県産食材で構成し、だんご汁、鶏めし、とり天といった郷土料理を提供する 85。これにより、子どもたちは地元の食材や料理のおいしさを実感するとともに、給食だよりや動画教材を通じてその由来や作り方を学び、郷土への関心と愛着を深めることができる 85。また、臼杵市の郷土料理「黄飯」が学校給食で提供され続けていることも、世代を超えて食文化を継承する上で大きな役割を果たしている 88

さらに、食生活改善推進員のような地域のボランティアが、高齢者向けの配食サービスや、親子料理教室で郷土料理を教えるなど、地域コミュニティレベルでの地道な活動も、食文化の継承を支える重要な基盤となっている 89。これらの取り組みは、失われゆく食の伝統を、教育と地域活動という新たな形で未来へと繋ぐための、力強い挑戦である。

9.2 臼杵市のユネスコ創造都市認定:持続可能性のモデル

大分県の食文化継承と発展の取り組みの中で、特筆すべき成功事例が、2021年にユネスコ創造都市ネットワークの食文化分野に認定された臼杵市である 33。この国際的な認定は、臼杵市が持つ独自の食文化と、それを未来へ繋ぐための先進的なビジョンが高く評価された結果である。

臼杵市の食文化の根底には、400年以上の歴史を持つ発酵・醸造文化(味噌、醤油、酒)と、有機農業の先進地としての取り組みがある 33。さらに、江戸時代の天保の大飢饉をきっかけに生まれた「倹約の知恵」と「もったいない」の精神は、「黄飯」や「きらすまめし」といった、限られた食材を無駄なく活用する独創的な郷土料理を生み出した 33

臼杵市の取り組みが卓抜しているのは、これらの歴史的背景や伝統的な価値観を、現代的なグローバルな文脈の中で巧みに「再フレーミング」した点にある。かつては「倹約」や「始末」といった、どちらかと言えば内向きな価値観から生まれた食文化が、現代社会で高く評価される「サステナビリティ(持続可能性)」「オーガニック」「ゼロウェイスト」といった概念と見事に合致することを行政と市民が認識したのである。

このビジョンを推進するため、市は食関連企業、料理人、農家、市民団体、教育機関など多様な関係者からなる**「臼杵食文化創造都市推進協議会」**を設立 95。官民一体となって、食文化を軸とした持続可能なまちづくりに取り組んでいる。具体的には、市民向けの「臼杵食楽アンバサダー養成講座」による人材育成や、学校給食での地産地消と食育の徹底、さらには大学生を巻き込んだガストロノミーツーリズムの実施など、多角的な活動を展開している 92

臼杵市の事例は、地域の歴史的遺産を現代的な価値観で再解釈し、それを国際的な舞台で発信することで、新たな価値を創造できることを証明している。それは、単に古いものを保存するのではなく、過去の知恵を未来の課題解決に繋げるという、ダイナミックな文化継承のモデルである。この成功は、大分県内の他の地域はもちろん、日本全国の地方都市にとって、自らの文化資産を再発見し、世界に発信していくための貴重な道標となるだろう。

第10章:革新と発信

10.1 伝統の再創造:シェフたちの挑戦

大分県の食文化は、博物館に飾られた静的な遺産ではない。それは、現代の料理人たちの手によって絶えず再解釈され、進化し続ける生きた文化である。彼らは、郷土の味への深い敬意を払いながらも、新しい食材や調理法、そして現代的な感性を取り入れ、伝統に新たな息吹を吹き込んでいる。

その好例が、古くから親しまれてきた粉食文化の菓子に見られる。かつては地粉を水で溶いて黒砂糖を包んで焼くだけだった素朴なおやつ**「じり焼き」**は、近年、生地に牛乳や卵を加えてふっくらとさせ、中身もジャムやカスタード、かぼちゃの餡など、多彩なバリエーションで楽しまれるようになった 14

同様に、きな粉をまぶした平たい麺である**「やせうま」**も、土産物としての地位を確立する一方で、地元のシェフたちの創造性を刺激する素材となっている 97。あるフランス料理店では、やせうまを一度乾燥させてから揚げることで、外はカリカリ、中はもちもちという新しい食感のコントラストを生み出し、洗練されたデザートへと昇華させている 97

大分市発祥のスタミナ料理**「にら豚」**もまた、現代的なアレンジが加えられている。家庭で手軽に作れる「にら豚炒めキット」が開発されたり、豚バラとにらをチーズと共にチヂミ風に焼き上げたりと、その可能性を広げている 98。さらに、大分市が主催する「郷土料理アレンジコンテスト」では、「とり天でサルサ」や「りゅうきゅう仕立ての冷製パスタ」、「だんご汁のグラタン風」といった、和洋の垣根を越えた斬新なアイデアが次々と生まれている 99

これらの取り組みの背景には、湯布院や別府などを中心とした、地域の料理人たちの活発な交流と研究熱心な姿勢がある 100。彼らは、地元の食材の可能性を最大限に引き出すために、伝統的な調理法に固執することなく、スチームコンベクションオーブンなどの最新機器も積極的に活用し、日々新たな味を追求している 100。この伝統と革新のダイナミズムこそが、大分の食文化を未来へと推し進める原動力となっている。

10.2 ガストロノミーツーリズムと世界への発信

大分県は、その豊かで多様な食文化を、単なる地域資源としてだけでなく、国内外からの来訪者を惹きつけ、地域経済を活性化させるための強力な観光コンテンツとして位置づけている。その中心的な戦略が、**「ガストロノミーツーリズム」**の推進である 102。これは、美味しいものを食べるだけでなく、その食が生まれた背景にある歴史、文化、風土、そして生産者の物語までを丸ごと体験する旅のスタイルを指す。

具体的な取り組みとして、**「ONSEN・ガストロノミーウォーキング」**が挙げられる 104。これは、温泉地の美しい景観をウォーキングで楽しみながら、各所に設けられたポイントで地元の食材を活かした料理と地酒を味わうというイベントである。参加者は、食を通じて地域の魅力を五感で体験することができる。

また、県レベルでは**「大分サステナブル・ガストロノミー推進協議会」**が設立され、食文化の振興を通じた持続可能な観光開発を目指している 105。臼杵市のユネスコ創造都市認定を契機に、県全体で食文化の価値を高め、国際的にも通用するブランドイメージを構築しようという動きが活発化している 102

これらの取り組みが目指すのは、単に一度きりの観光客を増やすことだけではない。食という深い文化体験を通じて、地域と来訪者の間に継続的な繋がりを築き、**「関係人口(かんけいじんこう)」**を創出することにある 102。関係人口とは、移住者(定住人口)でもなく、観光客(交流人口)でもない、地域と多様な形で関わる人々のことである。ガストロノミーツーリズムを通じて大分の食の物語に魅了された人々は、帰宅後も県産品を継続的に購入したり、再訪したり、あるいはSNSでその魅力を発信したりと、長期的に地域を応援するサポーターとなる。

大分県の食文化は、今や県境を越え、シンガポールでの試食会などを通じて海外へも積極的に発信されている 107。九州の甘い醤油や柚子胡椒といった特徴的な調味料は、現地の食文化と融合し、新たな可能性を見せている 107。このように、大分県は自らの食文化を核として、人と地域、そして世界と新たな関係性を築く、未来志向の挑戦を続けているのである。

結論:未来へつなぐ豊の国の味

本報告書で詳述してきたように、大分県の食文化は、単一のイメージでは到底捉えきれない、複雑で多層的な文化的体系である。それは、豊後水道の海の幸という「豊かさ」と、山がちな地形が生んだ稲作の「乏しさ」という、対照的な地理的条件から生まれた創造性の物語である。それは、南蛮貿易に由来する国際性と、倹約の知恵から生まれた内省的な創意工夫が共存する、歴史の物語である。そしてそれは、鶏を愛し、麦を主食とし、かぼすを万能調味料とする、人々の生活の物語である。

この豊の国の食彩は、今、未来への岐路に立っている。グローバル化とライフスタイルの変化は、伝統的な食文化の継承に課題を突きつける一方で、新たな可能性をもたらしている。臼杵市のユネスコ創造都市認定は、地域の歴史的遺産が、持続可能性という現代的な価値観と結びつくことで、世界的な文化資本となり得ることを証明した。また、地域の料理人たちによる絶え間ない革新は、伝統が決して停滞せず、未来に向けて進化し続ける生命体であることを示している。

結論として、大分県の食文化の未来は、この「継承」と「革新」の二つの力をいかに両立させていくかにかかっている。学校給食などを通じた地道な「食育」によって伝統の味を次世代に伝え、その価値を地域全体で共有すること。そして、ガストロノミーツーリズムのような手法で、食の背景にある深い物語を国内外に発信し、共感を呼ぶ「関係人口」を育んでいくこと。

この両輪を力強く回し続けることで、大分県は自らの貴重な食文化遺産を守るだけでなく、それを地域活性化のエンジンとし、豊の国の豊かな味わいを、次の100年、そしてさらにその先へと繋いでいくことができるだろう。大分の食卓は、過去から現在、そして未来へと続く、壮大な物語を語り続けている。

引用文献

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  3. 大分の名物11選 !お土産の定番からお菓子&スイーツやご当地 … https://www.nap-camp.com/mag/615
  4. 全国屈指の好漁場・豊後水道は、多種多様な魚介類の宝庫!プレミアムな万年筆にも注目 | クチコミで探すならふるさと納税ニッポン! https://furusato-nippon.com/article/209
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  6. 大分郷土料理おすすめ7選~大分県民が食べて欲しいグルメ~ | 別府温泉 湯あがり本舗 https://yuagari-honpo.jp/blog/2476/
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  8. メンバーインタビューVol.12 八雲茶寮 梅原陣之輔|Chefs for the Blue – note https://note.com/chefsfortheblue/n/nda1d6949b0ed
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  23. 最旬を迎えた大分県竹田産「かぼす」の通販・販売・産地直送承り中! – 姫野一郎商店 https://shiitake-himeno.co.jp/blog/1587
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  25. 大分県民60人に聞きました! かぼすのおいしい食べ方とは? https://edit.pref.oita.jp/news-columns/2495/
  26. 柑橘系でさっぱり!かぼすやすだちを使ったさっぱり料理レシピ40選 – デリッシュキッチン https://delishkitchen.tv/curations/7388
  27. かぼすを使ったアレンジレシピ5選!控えめな酸味が食べやすい! | クラシル https://www.kurashiru.com/articles/9552cb9f-7171-4bac-8912-5d7c962f38fd
  28. 大分県の特産物や郷土料理について解説 – シェアダイン https://sharedine.me/media/know-how/oita-cuisine
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  60. 津久見市のひゅうが丼が「ふるさと丼グランプリ」で優勝しました!(大分県) | JALふるさとむすび https://furumusu.jal.co.jp/plan/120
  61. 津久見ひゅうが丼|津久見市観光協会のホームページへようこそ!! https://tsukumiryoku.com/pages/72/
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  63. ひゅうが丼 – 【郷土料理ものがたり】 http://kyoudo-ryouri.com/food/2002.html
  64. うちの郷土料理~次世代に伝えたい大切な味~ 大分県「だんご汁」レシピムービー – YouTube https://www.youtube.com/watch?v=KRk5UU4u2BA
  65. あつめし – Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%82%E3%81%A4%E3%82%81%E3%81%97
  66. 大分のご当地グルメメニューランキングTOP10 – じゃらんnet https://www.jalan.net/gourmet/440000/menu/
  67. 大分麦焼酎のために誕生した麦!トヨノホシ – オオイタカテテ https://oita-katete.pref.oita.jp/web_magazine/toyonohoshi/
  68. 焼酎ブームの火付け役・二階堂酒造が手がける伝説の麦焼酎 – たのしいお酒.jp https://tanoshiiosake.jp/6815
  69. 焼酎用大麦トヨノホシの誕生 – 大分県 https://www.pref.oita.jp/uploaded/life/2050105_2394568_misc.pdf
  70. 二階堂 吉四六:隠れた名品 – BAR Daydream https://bar-daydream.com/column/a11c0b3d-5be3-4101-8202-546a2cc0d146
  71. 「クエを食え」心の声に導かれ、大分県別府市、温泉海鮮グルメ旅 – OnTrip JAL https://ontrip.jal.co.jp/kyushu/17744531
  72. 大分県の日本酒の特色 – たのしいお酒.jp https://tanoshiiosake.jp/9309
  73. 大分県の日本酒ランキング2025 | 日本酒 評価・通販 SAKETIME https://www.saketime.jp/ranking/oita/
  74. 大分に行って飲んでみたい! おすすめの日本酒(地酒)【九州編】 – たのしいお酒.jp https://tanoshiiosake.jp/5663
  75. 20代日本酒ファンが「ご当地グルメ×久保田 体験イベント」へ!7種の久保田を飲み比べてみた https://magazine.asahi-shuzo.co.jp/761
  76. 日本酒「久保田」と楽しむ、大分県のご当地グルメ3選 – KUBOTAYA https://magazine.asahi-shuzo.co.jp/featured/318
  77. 【日本酒のおすすめ】名酒の宝庫大分県発!地元食材を使った郷土料理と相性抜群の人気銘柄10選【実食レポ】|未分類 – 田舎暮らしの本 Web https://inakagurashiweb.com/archives/29054/
  78. 岩戸寺修正鬼会 https://visit-kunisaki.com/visitkunisaki/wp-content/uploads/2018/06/iwatoji.pdf
  79. 平成31年 六郷満山 岩戸寺 修正鬼会(国東市) – 豊の国千年ロマン観光圏 https://www.millennium-roman.jp/rokugou1300/events/detail/30
  80. 成仏寺修正鬼会 https://visit-kunisaki.com/visitkunisaki/wp-content/uploads/2018/06/jobutsu.pdf
  81. 日田祇園|おおいた遺産|大分を彩る120の美しき遺産 http://oitaisan.com/heritage/%E6%97%A5%E7%94%B0%E7%A5%87%E5%9C%92/
  82. 日田4大祭り – 日田グリーンツーリズム花の木 https://gt-hananoki.jp/4daimatsuri
  83. 令和六年 日田祇園祭|亜貴 – note https://note.com/akiphoto_film/n/na225b9efbff3
  84. 第4章 食育の展開方法、 施策体系 – 大分県 https://www.pref.oita.jp/uploaded/attachment/2110500.pdf
  85. 令和4年度 由布市「学校給食1日まるごと大分県」 https://www.pref.oita.jp/site/kyoiku/marugoto4-13.html
  86. (4)食でつなぐ – 豊後大野市 https://www.bungo-ohno.jp/docs/2019040300016/file_contents/p32kara40.pdf
  87. 令和6年度 由布市「学校給食1日まるごと大分県」 https://www.pref.oita.jp/site/kyoiku/06-yufu.html
  88. 大分・臼杵市の郷土料理「黄飯」 文化庁の「100年フード」認定 – YouTube https://www.youtube.com/watch?v=QiUGVXUhLUw
  89. 中津市食生活改善推進協議会 https://www.city-nakatsu.jp/doc/2023031000021/file_contents/1114.pdf
  90. 竹田市食生活改善推進協議会 https://www.city.taketa.oita.jp/soshiki/hokenkenkoka/1/3430.html
  91. 食推さん監修「郷土料理レシピ集」が完成しました! | 大分県中津市 https://www.city-nakatsu.jp/doc/2021030100117/
  92. 大分県臼杵市産業観光課_食文化創造都市推進室:豊かな環境から生まれてきた食文化。継承のカギは「人」。 | 一般社団法人キャリアビジョン協会 https://career-vision.or.jp/20250521-1
  93. 「食文化創造都市プロジェクト」を始動します – 臼杵市 https://www.city.usuki.oita.jp/article/2021030100018/
  94. 土・水・発酵-ユネスコ創造都市「臼杵」に息づく食文化~次世代ユネスコ国内委員会 委員によるガストロノミーツーリズムの実施 https://unesco-sdgs.mext.go.jp/column/youthnote-20250331
  95. 臼杵食文化創造都市推進協議会 https://gastronomy-usuki.com/about
  96. じり焼き 大分県 | うちの郷土料理 – 農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/jiriyaki_oita.html
  97. 大分の郷土料理“やせうま”が大変身! 「土産物を日常的に」シェフ考案の新感覚スイーツ誕生 https://tosonline.jp/news/20230322/00000005.html
  98. にら豚PR大作戦 ~大分発祥の『にら豚』を盛り上げよう!~ https://nira.oitacity.info/
  99. 大分市郷土料理アレンジコンテスト」のレシピ集をご活用ください https://www.city.oita.oita.jp/o157/bunkasports/guide/1461637846394.html
  100. 亀の井別荘「湯の岳庵」 様 [インタビュー]|お客様ご活用事例(クックエブリオ道) – スチコンレシピ https://kitchenplus.jp/case/vol12/
  101. 地域の旬の食材を使って、体がよろこぶ料理を作りたい – 大分サステナブル・ガストロノミー https://www.beppuproject.com/sg/topics/interview%EF%BC%96/165/
  102. 特別委員会報告書 – 大分県 https://www.pref.oita.jp/uploaded/attachment/2229456.pdf
  103. 土・水・発酵-ユネスコ創造都市「臼杵」に息づく食文化~次世代ユネスコ国内委員会 委員によるガストロノミーツーリズムの実施 – note https://note.com/unesco_japan/n/n9552f95915f4
  104. 2025/03/15 | 満員御礼第4回ONSEN・ガストロノミーウォーキング in みなとまち西大分 2025~日本で唯一の「ホーバークラフト」で別府湾体験クルーズ https://onsen-gastronomy.com/eventinfo/oita-20250315/
  105. 提 言 創造立県の継承と発展に向けて – 大分経済同友会 https://www.oita-doyukai.jp/kanri/wp-content/uploads/2023/10/c89be9cb8caf8f8a3e95b1ddc77fc525.pdf
  106. 産直EC「雨風太陽」、東証に新規上場、関係人口を生み出す旅行サービスを強化、訪日客向けコンテンツの創出も – トラベルボイス https://www.travelvoice.jp/20231218-154809
  107. 【Japan Naviの地方創生支援事例】大分県大分市シンガポールでの試食会 – note https://note.com/fiftyonemedia/n/n89eeeab0050c