学習コストが高いAIは流行しないのか?


■「直感的に使えるAI」だけが生き残る時代?

生成AIブーム以降、巷には「AIを導入したけど使いこなせない」「便利そうだけど難しそう」といった声があふれています。
この現象の根底にあるのは、“学習コスト”という壁。果たして「学習コストが高いAIは流行しない」のか――そんな問いを改めて考えてみましょう。


■そもそも「学習コスト」とは?

「学習コスト」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。AI開発のための計算資源?データ作成の手間?
ここで言う学習コストには、**①AI開発・運用側の手間(開発・運用・チューニング・改善)**と、②ユーザーや現場が“使いこなす”ために必要な習得コスト(勉強・研修・試行錯誤)が含まれます。


■「流行するAI」の共通点は“ハードルの低さ”

ここ数年で爆発的に普及したChatGPTやMidjourney、LINEのAIスタンプ。
どれも「使い方が直感的」「説明書不要」「誰でもすぐ試せる」という共通点があります。
大衆は、面倒な学習やマニュアルを嫌うもの。だからこそ、“手軽さ”がAI普及の最大エンジンとなっているのです。


■「難しいけど普及した」例外も?

一方で、「高い学習コストでも流行した」プロダクトもあります。
Excel、Photoshop、プログラミング、AutoCADなど、一部業界の「インフラ」となったツール群。
これらは、「学習コスト<得られるリターン」な専門家コミュニティで支持されてきました。
つまり「流行の規模や範囲によって学習コストの意味合いが変わる」のです。


■現代AIのリアル

生成AI時代のトレンドは、「誰でも・どこでも・いますぐ」使えるものが主流。
一方で、“プロンプト職人”のような「学習コストの高い層」も一定数現れ、そこで新たな市場価値や仕事も生まれています。
ただし、多くのAIサービスが「誰でもカンタン」を志向し続けているのは事実で、今後は“AIを学習させるAI”(AutoMLやAIチューター)が主流となり、「人間の学習コスト」をますます下げていくでしょう。


■もしも学習コストが高いAIが流行る世界があったなら…

推しがいれば、人はどんな苦行でも乗り越えるかもしれません。
ただし、「推しがいないAI」はだいたい孤独死します。
あなたのAI、推されてますか?