目的地の座標は、誰も知りません。各個体は、現在と少し前の濃度だけを比較します。好ましい変化なら直進を続け、そうでなければ向きを変える。その繰り返しから、栄養のある場所への集積が現れます。
バクテリアの走化性 — 栄養の変化を感じて進む、リーダーのいない集団。
目的地の座標は、誰も知りません。各個体は、現在と少し前の濃度だけを比較します。好ましい変化なら直進を続け、そうでなければ向きを変える。その繰り返しから、栄養のある場所への集積が現れます。
大腸菌などに見られる run-and-tumble(直進と方向転換)をヒントにした、2次元の簡略モデルです。個体は目標の方向を直接参照せず、感知した濃度の時間変化によって方向転換の頻度を変えます。新しい向きは確率的に決まります。
memory は過去の感知を約0.8モデル秒で平滑化した値です。実際の受容体・分子反応系を計算するものではありません。
物質の濃度場を格子上で拡散・減衰させます。栄養源と忌避源は継続的に物質を供給します。個体は栄養を消費し、細胞間シグナルを有効にすると別の誘引物質を分泌します。源の移動後も、以前の濃度場はすぐには消えません。
「信号で自己集合」には外部の栄養源がありません。初期のわずかな密度差を、分泌と走化性で増幅する仮想実験です。この場合、栄養近傍の指標の代わりに「局所密度」を表示します。
「感知なし比較」は栄養へ集合と同じ初期配置・乱数シードで、感知の強さだけを0にします。条件を揃えるため、プリセット選択時に各種パラメータと経過時間はリセットされます。
集積倍率は「栄養源の半径120以内にいる個体の割合」を「その領域がシャーレに占める面積率」で割ったものです。重複領域は一度だけ数え、面積率は格子で近似します。栄養源がない場合は、各個体の半径45以内にいる他個体数の平均を表示します。
菌体・鞭毛は模式表現です。仮想距離・時間・濃度は実測単位と対応しません。増殖、死滅、細胞分裂、流体力学、立体構造、実環境の生物学的精度は再現しません。近接時の弱い反発とシャーレ境界での反射を加えています。
原理の参考:Andrews, Yi & Iglesias (2006), Optimal Noise Filtering in the Chemotactic Response of E. coli。リンク先の閲覧以外に通信は行いません。